2008年1月4日金曜日

地球温暖化はノストラダムスの大予言か2

地球温暖化の要因は二つある。
・地球による温暖化(自然的要因)
・人間による温室効果ガス増加(人為的要因)

世界規模であおっているのが人為的要因。
池田清彦論では、人為的要因は自然的要因に比べて影響が少ないと言う。
自然的要因は30年周期があるらしい。

この池田清彦論に対する反論「環境を読み解くhechikoのブログ」や
「環境問題のウソ(池田)の温暖化に関する議論についてのコメント」はあるが、
反論の根拠が感情的(?)。


池田清彦
「(1兆2千億円を費やした京都議定書の日本の温室効果ガス削減の貢献度は)
100年後の温度を0.004度しか下げられない。」

環境を読み解くhechikoのブログ
「環境問題のウソ」
ちくまプリマー新書 池田 清彦 (著)対する反論
池田清彦「環境問題のウソ」を読む(1)
http://hechiko.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/1_deaf.html

「環境問題のウソ」(池田)の温暖化に関する議論についてのコメント
http://web.sfc.keio.ac.jp/~masudako/reading/ikeda2006.html


グリーンランドの状況を見ると、夏場の漁風景や氷の上にヘリコプタで降り、
誕生日を祝っているNWF関係者。
グリーンランドは現在も船で海を渡ることができない期間はありそうだ。
結局、歴史的事象と過去の温度グラフの因果関係は一致しないまま。
地球シミュレータの年平均地表気温上昇量の地理分布では北半球に温度が上昇
する傾向が強そうだが、自然的要因を加味しているのかは不明。
現状でも完全に把握していないのに、そもそも自然的要因を加味することは
困難ではとも思う。

渡辺正、池田清彦は
「地球温暖化をあおるのは仕事が減った役人(利権が減る小役人)」
「沈滞化する経済を活性化するための新市場の開拓」と言う。
行政と経済界が扇動すれば、マスコミは反論しない。

そういえば、IPCCは政府間パネルだから、役人または委託を受けた公務員が主役。
スポンサーが「地球温暖化対策を実施中」と言えば、マスコミは言われるままに
内容を構成する。

「地球温暖化」は「現代のノストラダムスの大予言」となり、利権と金で一部の
人だけが儲かり、行政からの福祉費は減少する。新自由主義はここでも根付く。



Al Gore and Global Warming - Is He a Hypocrite?



Al Gore ignores eating meat global warming



NWF Global Warming in Greenland DAY 4



NWF Global Warming in Greenland DAY 3



NWF Global Warming in Greenland DAY 2



NWF Global Warming in Greenland DAY 1



---談話会レポート---
「地球温暖化(狂)時代~環境バカ騒ぎを斬る」
http://www.life-bio.or.jp/topics/topics272.html

2007年6月15日(金)談話会を開きました。お話は、東京大学生産技術研究所副所長・渡辺正さんによる「地球温暖化狂時代?~環境バカ騒ぎを斬る」でした。お話の後には、一般市民、環境NPO、ジャーナリスト、企業関係者などいろいろな立場の参加者により、スピーカーを交えて活発な話し合いが行われました。

主なお話の内容

はじめに
私は植物の光合成メカニズムを化学の立場から研究している人間だが、1987年から11年間、数百名が参加する文部省・環境科学研究プロジェクトの事務局をした。たいていの環境話には「解釈」がからむため、本業の研究者は発言を(とくに訂正発言を)しにくい場面も多いけれど、私はかれこれ20年、少し脇から環境の騒ぎを眺めてきた。
環境科学の歴史はまだ40年しかない。「環境は悪化中」、「予防原理が大事」、「21世紀は環境の時代」という「常識」は、事実なのだろうか? いま大学には「環境」のつく学部や学科が800もある一方、東京大学にできた環境学専攻の院生が就職で苦戦しているという現実もある。
今まで環境問題といわれてきたのは、酸性雨、オゾン層破壊、環境ホルモン、ダイオキシン、残留農薬、BSE、遺伝子組換え食品、ナノ粒子の健康影響‥‥などいくつもあり、どれも1980年代以降に始まった話だが、本当に深刻な問題も、「言われなくても気づく」問題も、ほとんどない。見当はずれの環境対策は資源の浪費につながり、国力を低下させるだろう。

最近の動き
本年4月、バイオガソリンが話題になり、製紙業界が古紙100%をやめ、カナダが二酸化炭素排出削減をギブアップした。6月上旬のドイツ・ハイリゲンダム(G8)サミットでは、2050年までに二酸化炭素排出を半減するなどと、できもしない合意をした。
おかしな話も多い。市民がせっせと分別しているプラスチックゴミの99%は、一般ゴミと一緒くたに焼却炉で燃やす。妙なことに日本だけは、「サーマルリサイクル」といって、焼却も「リサイクル」とみるからだ。
いま日本国民は「温暖化ヒステリー」状態ではないか。たとえば南極の氷が解けるという話があるが、南極大陸は一年じゅうどこも氷点下の世界だ。企業は二酸化炭素排出の少ない製品を大宣伝するけれど、それが地球に影響する可能性はゼロに近いため、ただ「省エネ」と言えばよい。また、京都議定書のせいで、年に 2~3兆円の巨費が、意味もない「地球温暖化対策」に飛ぶ。

温暖化は本当か
1970年代は地球寒冷化=氷河期の到来を騒いだのに、1988年6月のハンセン発言から、いきなり「温暖化時代」になった。根拠だといわれるNASAの地表気温データを見ると、過去100年、大都市は2~3度ほど上がっても、田舎はほぼ一定か冷え気味だ。1台50kWのヒーターに等しい自動車が走り回り、ビルは昼夜を問わず電気をがんがん使うので、都市化が進めば気温は必ず上がる。1970年代から全世界で都市化が進み、都市部の気温は確実に上がった。
東京の気温は120年で3度も上がったけれど、180 km離れた三宅島の気温は過去60年ほとんど変わっていない。北京はこの20年間に自動車が30倍に増えたせいで気温は急上昇したが、米国の田舎には温度が下がってきた場所も多い。
南極の気温は過去半世紀、ほぼ一定か下がり気味。某TV局は「棚氷の崩落」を「温暖化の証拠」としてしきりに放映するけれど、あれは完璧な自然現象。南極に降った雪は氷になり、その重みにより中心部から周辺部まで5000~6000年かけて流れ(だから「氷河」)、周辺部の氷は太古から崩れ落ちてきた。崩れなくなったら心配しよう。
京都議定書は、2010±2年までの二酸化炭素排出削減を決めたのに、2004年現在、たいていの国は二酸化炭素排出量を10%~数十%増やし、日本は 8%の増。米国は2001年に議定書から離脱し、カナダは今年4月に棄権した。EU諸国は1990年代に燃料を石炭→石油→天然ガスと切り替え、議定書の 1997年当時はまだ排出削減中だったが、さすがに21世紀に入ると増えてきた。そのうちギブアップ宣言をするのではないか。
日本では過去20年、二酸化炭素排出量が化石資源の使用量(=輸入量)とぴったり合う。また両者は、GDP(人間活動の勢い)と歩調がほぼ合う。つまり、経済が発展すればエネルギー使用量が増え、二酸化炭素の排出が増える。減らしたいなら、経済を縮小し、港に着く化石原料を減らすしかない。景気の好転を喜びながら二酸化炭素を減らせるはずは絶対にない。「温暖化対策」に巨額な予算を回すと、経済活動が活性化し、むしろ二酸化炭素は増えるだろう。
掘った石油、石炭、天然ガスのほとんどは、遅かれ早かれ当量の二酸化炭素となって大気に出る。そのため、本気で排出を減らしたければ、一部の炭鉱や油田、ガス井を永久封印するしか手はない。それを言わない「温暖化話」はみな妄言だろう。
たとえ京都議定書どおりの二酸化炭素排出削減ができたとしても、50年後に来るはずだった状況が、51年後のどこかで必ず来るだけの話。ほかには何ひとつ起こらない。そんな営みに年々1兆円の国費を使うのは、正気の沙汰とは思えない。
まともな企業や家庭なら、言われなくても省エネをする。省エネは企業の増収につながり、家計を助ける。そこまででいい。その先、「エコ」だの「環境にやさしい」だのは、「環境時代」に悪乗りした妄言だ。省エネ型の製品を作るのはいいが、宣伝が効いて大売れしたら、むしろエネルギー消費が増えて二酸化炭素放出を増やす。

温暖化と海面の上昇
2006年暮れにIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、このまま温暖化が進むと2100年には海面が最高59センチ上がると発表。それを受けて筑波大学の某教授は、関東平野の一部が冠水するという地図を作ってNHKのニュースに出たが、そんな地図は小学生でも描けるし、心配なら、高さ1 m・総延長30 kmほどの堤防を作ればすむ。日本の土木技術なら建設は1年か2年の話。オランダは、片側2車線の高速が走る総延長30 kmの堤防を、1920年から12年間で建設した。今の日本なら5年で作れる。気温が1~2度上がり、二酸化炭素が増えたら、光合成の勢いが増す。食卓に並ぶもののうち、水と食塩を除けばすべて直接間接の光合成産物だから、そのとき世界の食糧は増える。いま8~9億人といわれる飢餓人口の救済に役立つだろう。私自身は1985年ごろ、二酸化炭素濃度の増加を示すグラフを初めて見たとき、これが飢餓を救うだろうと思って嬉しかった。1988年のハンセン発言以降、二酸化炭素がいきなり悪者になってしまったが、光合成研究者として、その急転換はまだ納得できていない。日本の環境はきれいになった。いつの世も何かわかりやすいキーワードを要求する。日本の戦後なら、復興、平和、所得倍増、新幹線、オリンピック、経済成長‥‥など。世界レベルでは、つい最近まで「冷戦」が大きなキーワードだった。今は世界も国内も「環境」だ。政府もメディアも、研究者も企業も、「環境」を口にしておけば「安全・安心」なのだろう。先進国の人たちが「俺たちは環境を汚している」と気づいたのは1960年代後半だった。日本も、環境がいちばん汚かった1970年前後に法律をいくつも作り、環境庁を新設し、環境浄化に励んできた。私は1965~85年の20年間を環境の「第I期=本気の時代」とみる。とりわけ1970~85年の15年間には、大気も水質もすっかりきれいになった。だがその結果、関係者の仕事が激減した。だから1985年ごろ以降、皆さんせっせと「仕事づくり」に励むしかない。それを私は「第II期=遊びの時代」と呼ぶ。関係者は次々と仕事を見つけ(最大のものが、88年に突発して今なお続く「温暖化話」)、企業は悪乗りして「環境ビジネス」に走る。とはいえ、それを咎めるつもりはない。日本のように成熟した国は、無駄がないとやっていけない。たとえば日本は食糧の4割近くを残飯にし、それを金額にした約10兆円は、国内の農業・漁業の総生産額にほぼ等しい。マンガ的にいうと日本国民は、国産のコメもイモも魚もことごとく捨て、大枚をはたいて米国や中国から買った食糧を食べて生きる。しかし捨てるときにも雇用が生まれ、お金が回って社会を支えている。長い目で見ると、石炭は300~400年もつ。石油が枯れたら一瞬は自動車業界が悲惨な目にあうだろうけど、化石資源はまだまだある。世界人口は2050 年ごろ90億になるとしても、300年後は30~40億で落ち着くのではないか。それなら、植物の光合成が固定する太陽エネルギーだけで十分にやっていける。年々1兆円をつぎ込んでも、二酸化炭素は減らない。お金は必ず誰かの懐に入って彼または彼女の購買意欲を刺激し、企業はそのためにモノをつくり、エネルギーを使って二酸化炭素を出すからだ。1兆円なら、1000万円ずつ10万人に配れる。うまく使えば、いま年に3万人を超す自殺者の少なくとも一部は助かるのではないか。


---地球温暖化 Global Warming---
20080104
http://eco.goo.ne.jp/word/issue/S00058_qa.html

Q&A解説
Q: 地球の温暖化のメカニズムは?

A: 温室効果ガスはなぜ地球の大気の温度を上げるのだろうか。
地球には、太陽から光と熱が届けられており、そのエネルギーは地球の表面近くで1平方メートルあたり約1380Wにもなる。このエネルギーによって地球は温められるのだが、温められた熱は、赤外線として宇宙空間に放出される。その時、地球を取り巻く二酸化炭素(CO2)やメタンなどのガスによって赤外線が吸収されることにより、地球の大気の平均気温は15℃に保たれている。しかし、温室効果ガスがない場合には、-18℃に下がってしまうといわれる。逆にCO2などの温室効果ガスが増えすぎると、宇宙に放出される熱が減って、地球の気温を上昇させてしまうことになる。

Q: 地球温暖化の日本への影響は?

A: 地球が温暖化すると日本にはどんな影響が考えられるのだろう。
日本における今後100年間の年平均地上気温の昇温量は、南日本で+4℃、北日本で+5℃と予測されている(環境省「地球温暖化の日本への影響 2001」)。これによると、森林生態系については、温暖化による積雪量と積雪期間の減少で、餌が豊富になるなど、野生生物の生息に好条件となることから、ニホンジカ、ニホンザルなどが増え、生息分布が拡大し、作物に被害が出ると予測されている。土壌環境では、海水面上昇により、東北・北陸部の低海岸地域では農業土壌の地下水位が上昇し、塩害が心配される。また、麦、大豆、トウモロコシなど、輸入に頼っている食料は、温暖化による輸入相手国の生産変動の影響を大きく受けると考えられている。また、気象研究所の最近の研究によると、地球温暖化によって、梅雨が長引き集中豪雨の危険性が増すほか、台風の発生数は減少するものの、より大型になり被害の規模も大きくなるという。日本は、エネルギーも食料も海外に大きく依存しているため、温暖化のダメージの大きい途上国の環境の激変によって、安全保障面でさまざまなリスクが増大する可能性が大きい。


---温室効果ガスの安定化濃度に関する科学者会合の結果について---
http://www.env.go.jp/earth/nies_press/gas/index.html
平成17年2月10日(木)
独立行政法人国立環境研究所
社会環境システム研究領域長
原沢 英夫 (029-850-2507)
同領域環境計画研究室 研究員
高橋 潔 (029-850-2543)

要旨:
* 地球温暖化の影響に関するリスクは、IPCC第3次評価報告書(2001)で得られた知見と比べ、より深刻であることが明らかとなった。
* 温室効果ガスの安定化を達成するためには早期の削減対策が不可欠であることが強調された。

本文:
1 日程、場所
 2005年2月1~3日、英国気象局ハドレーセンター(英国エクセター)
 
2 主催
 英国環境・食糧・農村地域省(DEFRA)
 
3.参加国、出席者
 G8各国、中国、インド等約30カ国から200名以上の研究者等が出席した。
主催国の英国からは、ベケット環境・食糧・農村地域大臣が出席し、基調講演を行った。
我が国からは、(独)国立環境研究所原沢領域長をはじめとする研究者7名が講演及びポスターセッションを行った。

4.会合の目的
 気候変動問題は、アフリカ問題とともに本年のG8における主要議題である。本会合は、「危険な地球温暖化のレベルとそれを避けるための方策」について、G8を中心とした科学者間で議論を行うことを目的に開催された。
なお、本会合では、科学的知見についての参加者間の合意を目指すものではなく、様々な知見を専門家の間で共有し、会合の結果を今後のG8プロセスや気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議論に活かしていくことが重視された。
 
5.結果概要
(1)会合では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3次評価報告書(2001)以降の新たな科学的知見について、以下の論点に従い講演者の発表と質疑応答が行われた。

[1]様々なレベルの地球温暖化がもたらす影響
[2] 危険な温暖化を避けるための温室効果ガス安定化濃度と排出経路
[3] 温室効果ガスの安定化を達成するための技術オプション

根底にあるテーマは、危険な影響と受け入れがたい緩和(削減)コストを避け、最適な対応策を見つけることがどの程度可能かということである。

(2)気候変動の影響評価については、IPCC第3次評価報告書(2001年)に比べ、知見がより明確となり不確実性も減少した。多くの場合、影響のリスクは以前考えられていたよりも深刻であることが明らかとなった。例えば、グリーンランドでは地域的な気温が2.7℃上昇(全球平均では1.5℃の上昇に相当)すると、万年雪・氷の融解が起き、約1℃の全球気温上昇で大規模な珊瑚の白化が起きる可能性がある。一般的には、全球では1~3℃気温が上昇すると被害が増加することが分かった。3℃以上の気温上昇になると、海洋大循環の停止、陸域吸収源の排出源への逆転、南極氷床の不安定化などの大規模で深刻な影響が発生する可能性がより高まるとの発表もあった。

(3)温室効果ガスの排出経路については、緩和(削減)対策が遅れた場合、同じ温度目標を達成するためには、後からより大きな対策を取る必要があることが複数のモデルにより示された。5年の遅れでさえ大きな違いをもたらす可能性がある。排出削減対策が20年遅れた場合、その後の削減を3~7倍の速さで行う必要があるかもしれない。

(4)温室効果ガス安定化のための技術オプションについては、長期間における排出削減のための技術的方策は既に存在していること、また、多様な技術を有効に活用することで、削減コストを低減できる可能性が示された。温室効果ガスの安定化のためには、技術革新、普及、排出権取引等のあらゆる施策を推進することが必要である。

(5)現在、主な投資は緩和(削減)と適応の両対策に必要である。まず、将来の影響を最小限化すること、次に、不可避な影響への適応が重要となる。


---地球シミュレータによる最新の地球温暖化予測計算が完了---
http://www.env.go.jp/earth/earthsimulator/index.html

- 温暖化により日本の猛暑と豪雨は増加 -
平成16年9月16日
 国立大学法人東京大学
 気候システム研究センター
  教授 住 明正
  教授 木本 昌秀
 独立行政法人国立環境研究所
  主任研究員 江守 正多
  主任研究員 野沢 徹
 独立行政法人海洋研究開発機構
 地球環境フロンティア研究センター
  グループリーダー 江守 正多(兼任)

概要:  国立大学法人東京大学気候システム研究センター(CCSR)、独立行政法人国立環境研究所(NIES)、独立行政法人海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター(FRCGC)の合同研究チームは、世界最大規模のスーパーコンピュータである地球シミュレータを用いて、2100年までの地球温暖化の見通し計算を行った。この計算は、地球全体の大気・海洋を計算するものとしては現時点で世界最高の解像度(細かさ)を持つ。地球規模の結果は、従来より得られている見通しと同様の結果が得られた。今回は、2100年までの日本の夏の気候予測について、これまでよりも詳細な解析を行った。この結果、気温、降水量とも平均的に増加した他、真夏日の日数、豪雨の頻度とも温暖化が進むにつれて平均的に増加することが示唆される結果が得られた。今後の解析により、地域的な気候変化についてさらなる知見が得られることが期待される。
 なお、本研究は文部科学省の人・自然・地球共生プロジェクトにより実施されたものであり、予測実験に使用されたモデルは、CCSR、NIES、FRCGCで開発された、高解像度大気海洋結合気候モデル(K-1モデル)である。
 
本文: 1 背景
 大気中の二酸化炭素など温室効果気体の増加による地球の温暖化について、かねてより世界の各研究機関でコンピュータによる将来の気候変化見通し計算が行われている。このような計算では、大気・海洋を格子に分割し、その上で物理法則を近似して解く。この格子の細かさを解像度といい、解像度を高くするほど大規模なコンピュータ資源が必要となる。従来は、大気300km、海洋が100km程度の解像度の計算しか行えなかったが、今回、世界最大規模のスーパーコンピュータである地球シミュレータを利用することにより、大気が100km程度、海洋が20km程度の、世界で最高解像度の地球温暖化の計算を行うことに成功し、空間的により詳細な気候変化の検討が可能となった。
 
2 計算の概要
 1900~2000年については観測された温室効果気体濃度等の変化を与えて計算を行い、2001~2100年についてはIPCC(気候変動に関する政府間パネル)により作成された将来のシナリオのうち2つについて計算を行った。1つは将来の世界が経済重視で国際化が進むと仮定したシナリオ「A1B」(2100年の二酸化炭素濃度が720ppm)、もう一つは環境重視で国際化が進むと仮定したシナリオ「B1」(2100年の二酸化炭素濃度が 550ppm)である。
 
3.地球規模の結果
 地球規模の結果は、従来より得られている見通しと概ね同様であった。2071~2100年で平均した全地球平均の気温は1971~2000年の平均に比較して、B1で3.0℃、A1Bで4.0℃上昇、同じく降水量はB1で5.2%、A1Bで6.4%の増加となった(注1)。気温上昇の地理分布は、北半球高緯度で大きく、海上に比べ陸上で大きい(図1)。

(注1)気温上昇量の絶対値の予測には大きな不確実性があることが知られているので注意が必要である。現在の世界のモデルの結果を総合すると、大気中二酸化炭素濃度を現在の2倍に固定した場合の気温上昇量は1.5~4.5℃の幅があると言われている。我々の今回のモデルではこの値は4.2℃となっている。

4.日本の夏について
 2071~2100年で平均した日本の夏(6・7・8月)の日平均気温は1971~2000年の平均に比較してシナリオB1で3.0℃、シナリオA1B で4.2℃上昇、同様に日本の日最高気温はシナリオB1で3.1℃、シナリオA1Bで4.4℃上昇となった。日本の夏の降雨量は温暖化により平均的に増加するという結果となった(2071~2100年平均で1971~2000年平均に比較してシナリオB1で17%、シナリオA1Bで19%増加)。これは、熱帯太平洋の昇温と関係して日本の南側が高気圧偏差となり、これが日本付近に低気圧偏差をもたらすと同時に暖かく湿った南西風をもたらすこと、および、大陸の昇温と関係して日本の北側が上空で高気圧偏差となり、これが梅雨前線の北上を妨げることによると見られる(図2)。また、真夏日の日数は平均的に増加するという結果となった(図3)。これは、平均的な気温が上昇することによるもので、気温の年々の振れ幅には大きな変化は無いと見られる(図4)。さらに、豪雨の頻度も平均的に増加するという結果となった(図5)。これは、平均的な降雨量が増加することに加えて、大気中の水蒸気量が増加することにより、一雨あたりの降雨量が平均的に増加することによると見られる(注2)。

(注2)年々の自然のゆらぎが大きいため、必ずしも真夏日や豪雨が年を追って単調に増加するのではない。また、このことに関連して、特定の年(例えば今年)の異常気象を地球温暖化と関連付けるのは一般に難しい。
 
図1 計算された年平均地表気温上昇量の地理分布
http://www.env.go.jp/earth/earthsimulator/01.pdf

0 コメント: