2008年8月4日月曜日

米地銀破綻続く

米地銀がまた破綻した。
8銀行目のようだ。

First Priority Bank(Florida)
IndyMac Bancorp Inc(California-based)
First National Bank of Nevada and Newport Beach(Reno-Based)
First Heritage Bank(California-based)
First Integrity Bank(Minnesota-based)
ANB Financial(Arkansas)
Hume Bank(Missouri)
Douglass National Bank(Missouri)

景気が上向きだった頃の物質主義(大量消費)と決別するように迫られている
ようだ。
新自由主義のおかげで、使い道が見つからないような金銭を集め、さらに
増やそうと詐欺システムを構築し、結果的に経済的国家の名誉を失墜させた。
先進国の宗教的指導者が物質主義からの決別をと唱えても、新興国は物質主義
全盛となる。
モーゼの偶像崇拝禁止を演じても、物質主義の象徴のようなNRA会長に就任
することが米国の現実なのだろう。
禁欲より快楽、誇りよりも金、将来よりも日和見で楽しい生活らしい。
世界各地、いつでも酒池肉林となっても精神的な満足感は得られないと思う。


---節度を失った借金と浪費の果て---
* 2008年8月4日 月曜日
* 神谷 秀樹
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080725/166315/?P=1

 その昔、米国で持ち家制度の普及が図られた時、その根底にあった国民の行動体系は以下のようなものだった。
 まず家を持ちたい人は、頭金となるものを2割から3割貯蓄する。その貯蓄ができたら、住宅ローンを借り、30年間働いて返済する。退職時には住宅ローンは完済され、一方住宅価格は健全なインフレ率で何倍かになり、老後の支えとなる。このような持ち家制度はアメリカンドリームの重要な一部だった。
 こうした貯蓄と住宅購入、返済というパターンは制度化され、全国に「セイビング&ローンズ・アソシエーション」(S&L、住宅貯蓄組合)ができ、その資金供給機関として、ファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)やフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)という実質的に政府が債務を保証する住宅金融専門会社が設立された。

過小資本でも貸し続けた末の自壊
 ところが、この制度はすっかり破綻することとなった。
 第1にこの制度を破壊したのは、S&Lの経営者だった。S&Lを設立した多くの人物は、同時に住宅開発会社を所有していた。自分が開発する家を売るために、S&Lを通じて購入者に金融をつけることというのは自然な発想であるが、それ以上にS&Lに集まった資金をよりリスクの高い、住宅開発事業そのものに投資したのである。
 小さな業者が、紙のように薄い資本金しか準備せずとも、「預金保険」というAAA格の政府保証を小額の保険料で取りつけ、身分不相応な超低金利で「預金」という名の資金調達をすることを可能にしたのだった。こうしたS&Lは住宅開発バブルを起こし、やがてバブルが爆発し、多くのS&Lは潰れ、税金でもって処理された。
 しかし、すべてが処理されたわけではない。生き残りの中で、今回カリフォルニアのインディ・マック・バンコープというS&Lが破綻し、預金保険機構により処理されたが、負債総額はかつて破綻したコンチネンタル・イリノイ銀行に次ぐ規模であり、今後も同様な破綻が、90から300行で起こりそうだと見られている。
 第2の問題は日本でも大きく報道されているが、ファニーメイ、フレディマックで起こった。2つの金融機関合わせて総資産が5兆ドルを超える。それに対する資本金は810億ドル。なぜこんなに巨大な借り入れをし、資産を膨らませることができたのか。
 「政府が実質的に保証する」ことがこれを可能にしてきたのだ。本質的に上記のS&Lの問題と同様である。5兆ドルの資産が仮に1割腐れば、 5000億ドルの損失だ。4000億ドル強の資本が不足する。そこまではいってはいないようであるが、民間のアナリストが760億ドルの資本が棄損されるというリポートを出したことから、2社の株価が暴落し、結局政府が丸抱えで救済すると発表するに至った。

85年以降、急速に負債を膨らました米国の家庭
 第3の問題は、米国の国民自身の借金に対する意識変化の問題である。7月20日付のニューヨーク・タイムズ紙が、米国民の貯蓄と借金の1920年代からの変化に関する興味深いリポートを発表した。

 このリポートによると、1920年代、現在のドル価値に換算して、米国人は平均年間1232ドルの貯金をし、そして負債は1万2807ドルに過ぎなかった。第2次大戦当時、米国人の貯蓄率は著しく上昇し、年間貯蓄額は4368ドルに上がった一方、負債はむしろ減らした。この頃の米国人は実に健全な金銭感覚を持っていたのだ。基本的には「稼いでから使う。使うのは常に稼ぎの内輪で、必ずいくらかは貯金する」というものだった。
 2007年、この数字はいったいどうなったのだろうか。年間の貯蓄額は、実に392ドル。それに対する負債の総額は11万8000ドルである。負債の中身は住宅ローン(8万4000ドル)、割賦販売(1万4000ドル)、消費者金融(1万9000ドル)である。負債が急速に増加したのは1985年以降の20年間だ。
 ここ20年間に、人々の価値観は、「住宅の含み益を温存していることは、意味がない。含み益を担保に借金し、(株や不動産に)投資するか、消費するのが利口なことである」というように変化した。物質主義そのものである。
 政府は見かけの経済を良くするために、金融を緩め、金利を低く誘導し、「借金による浪費」を歓迎した。あらゆる金融機関が借金を煽った。結果、1970年代には米国人の4割が無借金であったのが、今では2割に低下した。
 そして多くの負債者が、借金に首が回らなくなり、返済できず、借り換えもできず、フォークローズされたり破産したりしている。インフレによる生活費の上昇が、一層債務者の返済力を落としている。

物質主義との決別を迫られる
 上記のような国を挙げての「節度無き借金と浪費の果て」が現在の米国経済の姿である。「古き良き米国」の価値観に、米国国民が戻らない限り、現在の金融ならびに経済問題は解決しない。
 身の丈にあった生活に戻る時、否、「戻らざるを得ない状況」に至った現在、必要とされるのは、これまでとは全く異なる人々の価値観に由来する「新しい資本主義」である。金融システム自体が生まれ変わらなければならないことは言うまでもない。
 ちなみに、ローマ法王ベネディクト16世は、35万人集まったオーストラリアでの「世界青年の日」の集会で、若者たちに物質主義と強欲、皮肉から脱皮し、新しい世界を築くためのエージェントになることを求めた。
 日本はこれまでは貯蓄過多の国であったが、貯蓄率は徐々に低下し始め、一方メガバンクは次々と消費者金融会社を買収し、個人への貸し込みを進めようとしている。しかし、間違っても国力を落とす悲惨な結果を招いた米国の金融など、モデルになどしないでいただきたいと祈るものである。


---米国:今年8行目の銀行破綻---
毎日新聞 2008年8月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080803ddm008020160000c.html

 【ワシントン共同】米連邦預金保険公社(FDIC)は1日、フロリダ州当局が同州の地方銀行ファースト・プライオリティー銀行を閉鎖したと発表した。サブプライム住宅ローン問題の深刻化で金融機関の経営状態が悪化しており、米銀の破綻(はたん)は今年に入り8行目となる。
 ファースト・プライオリティー銀行は総資産が6月末時点で2億5900万ドル(約280億円)、総預金量が2億2700万ドル。六つの店舗や預金などの資産は、米銀大手サントラスト銀行(ジョージア州)などが引き継ぐ。


---Authorities close First Priority Bank---
http://www.taipeitimes.com/News/biz/archives/2008/08/03/2003419256

FIRST PRIORITY: The Florida bank became the eighth US lender to collapse this year, while one analyst said he expects 300 US banks to fail over the next several years

BLOOMBERG
Sunday, Aug 03, 2008, Page 11

First Priority Bank with six branches on Florida’s Gulf Coast was closed by state regulators, becoming the eighth US bank to collapse this year amid failed loans and writedowns linked to a slump in home prices.

First Priority, with US$259 million in assets, was shut on Friday by the Florida Office of Financial Regulation, and the Federal Deposit Insurance Corp (FDIC) sold US$227 million in deposits to SunTrust Banks Inc of Atlanta, the agency said in a statement. Six First Priority branches in Bradenton, Sarasota and Venice will open tomorrow as SunTrust offices, the FDIC said.

The pace of bank closings is accelerating as securities firms report more than US$480 billion in writedowns and credit losses since last year, when three banks were shuttered. Regulators last month closed IndyMac Bancorp, a California-based mortgage lender with US$32 billion in assets, the third-largest bank seizure that will cost the US deposit insurance fund US$4 billion to US$8 billion.

“The only thing sure other than death and taxes is that deposit insurance premiums will be going up as more banks fail,” said Gerard Cassidy, an analyst with RBC Capital Markets in Portland, Maine.

He expects 300 US banks to fail in the next several years, mainly because of mounting losses from real estate-related loans.

SunTrust, the largest bank based in Georgia, will buy Bradenton-based First Priority’s deposits held for 4,000 customers for no premium, while acquiring about US$42 million in assets, the FDIC said.

The US deposit insurance fund will pay an estimated US$72 million, the FDIC said. First Priority had about US$13 million in uninsured deposits in 840 accounts, although the total may be revised, the FDIC said.

“We are pleased to be in a position to support the FDIC in its effort to resolve a problematic situation,” SunTrust Chief Executive Officer James Wells said in a statement.

SunTrust will seek jobs for 50 employees of First Priority, the bank said.

The FDIC insures deposits of up to US$100,000 per depositor per bank, and up to US$250,000 for some retirement accounts at 8,494 institutions with US$13.4 trillion in assets.

Homeowners who defaulted in June outnumbered those who caught up on payments as Bank of America Corp, Wells Fargo & Co and other lenders sought to modify the loans, the Mortgage Insurance Companies of America reported on July 31. The pace of foreclosures more than doubled in the second quarter from a year earlier, RealtyTrac Inc said last month.

Lenders on the FDIC’s “problem list” climbed to 90 in the first quarter from 76 in the fourth quarter of last year, the agency said in May. FDIC Chairman Sheila Bair said 13 percent of listed banks may fail, while the remainder are nursed back to health or are sold off to healthier lenders.

Bair and Comptroller of the Currency John Dugan said on July 28 they expected more lenders to fail this year as the pace of shutdowns returns to more normal levels.

The FDIC has closed 36 banks since October 2000, a list on the FDIC Web site shows. The US shut 12 banks in 2002, the highest in the period, and 2005 and 2006 had no closures.

First Priority is the first Florida bank to fail since Guaranty National Bank in Tallahassee in March 2004, the FDIC said.

US bank regulators closed Reno-based First National Bank of Nevada and Newport Beach, California-based First Heritage Bank last month; Staples, Minnesota-based First Integrity Bank and ANB Financial in Bentonville, Arkansas, in May; Hume Bank in Hume, Missouri, in March; and Douglass National Bank in Kansas City, Missouri, in January. The six lenders had about US$5.89 billion in assets.


---日銀、無力感と距離感に苦慮 98年の金融不安めぐる議事録初公開---
FujiSankei Business i. 2008/8/1
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200808010031a.nwc

 バブル崩壊後の金融不安をめぐり、日銀上層部が強い危機感を抱いていたことが、日銀が31日に初公開した金融政策決定会合の議事録で分かった。議事録からは、日本経済の混乱と同時に、総裁を含む政策委員らの生々しいやり取りを通じて、超低金利政策で身動きの取れない日銀の無力感や、新日銀法施行で政府との距離感に苦慮する姿も浮き彫りになった。

◆内部でも激論
 公開されたのは、1998年1~6月に開かれた金融政策決定会合の議事録。
前年に旧北海道拓殖銀行や旧山一証券が破綻(はたん)。金融システム不安が一気に広がる中、旧日本長期信用銀行(現新生銀行)の経営危機が表面化した直後の6月25日の会合では、速水優総裁(当時)が「特定の銀行からの資金の引き出しが起こり、危機的な状況」として、金融再編に期待を示していたことが分かったが、長銀はその後結局、住友信託銀行との合併構想も暗礁に乗り上げ、破綻した。
 同月12日の会合では、金融機関の不良債権の自己査定や早期の処理を促す速水総裁に対し、中原伸之審議委員(同)が「総裁が市場メカニズムという言葉を出すと危険。破綻してもいいと受け取られる」と批判するなど、日銀内部の意見のずれも浮き彫りになった。
 同会合では、「景気を下支えるため日銀も積極的に動くべき」とする中原委員の金融緩和提案をめぐり激論が展開されたが、否決され、6月25日の会合で篠塚英子審議委員(同)が「金融政策でやりうることはない」と言い切るなど、超低金利政策に縛られた日銀のジレンマも浮かび上がった。

◆政府とも緊張
 同年4月には、政府による日銀総裁の罷免権を廃止するなど、日銀の独立性確保を目指した新日銀法が施行されたが、議事録からは政府と日銀の間で張りつめた空気も読み取れる。
 新日銀法施行直後の4月9日の会合では、「景気はマイナス方向」との日銀の見方を、尾身幸次経済企画庁長官(同)が「景気対策の足を引っ張るようなリポートは避けてもらいたい」と不快感を示したところ、藤原作弥副総裁(同)が「新日銀法の精神に基づいた説明責任を今まで以上に果たすもの」と反発した。
 政府側は「日銀にクレームをつける意図は毛頭ない」として、尾身長官の発言は議事録より前に公表された議事要旨からは削除されたが、尾身長官は6月12日の会合でも日銀の景気認識の下振れを牽制(けんせい)するなど、政府と日銀のぎくしゃくした雰囲気が伝わってくる。
 同年3月には日銀の過剰接待問題で松下康雄総裁(同)が辞職したが、会合では日銀不祥事に関する委員の議論はなかった。

【用語解説】議事録の公表
 1998年4月施行の改正日銀法は、金融政策決定会合の議事録を作成して「相当期間経過後に公表しなければならない」と定めており、日銀は会合の10年後に議事録を公表することにしている。原則すべての議論を公開するが、個人や企業に支障がある情報や海外の中央銀行との信頼関係を損ないかねない部分は削除される。決定会合の約1カ月後に議論の概要を議事要旨として発表しているが、金融政策の透明性確保のため、要旨や議事録の公表時期をより早めるべきだとの指摘もある。


---金融政策決定会合議事録等---
http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/gijiroku/index.htm

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