2008年8月31日日曜日

CIC 日本支配

CICが日本を支配するようだ。
外資は欧米ではなく、中国にも言えるようだ。
資源国は棚ボタでSWF設立、国内の投資対象も少なく、海外運用開始。
SWFはシティグループやUBSのように公的支援の代わりになって、金融市場の
動揺を防ぐこともあるようだが、CICのように「資源や金融の支配」を目指す
目的もあるようだ。
欧米だけでなく中国も日本を支配するようになる。


---中国系ファンド:CICが日本で投資へ 企業の株式取得---
毎日新聞 2008年8月31日 2時30分
http://mainichi.jp/life/money/news/20080831k0000m020089000c.html

 中国の政府系ファンド「中国投資有限責任公司(CIC)」が日本の証券市場で投資を始めることが30日、分かった。邦銀や証券会社と日本国内の決済や取引口座開設など手続きを進めており、年度内にも日本企業の株式取得に乗り出す。
 CICは、中国の外貨準備高の運用のため昨年創設された。資産規模は約2000億ドル(約21兆8000億円)に達し、3分の1の約670億ドル(約7300億円)を日本を含む海外市場で運用する方針。日本市場では経営権を取得しない純投資が基本とみられる。日本の証券市場の活性化が期待される一方、企業側からは警戒論が高まる可能性もある。
 関係者によると、CICは円建て決済口座の開設に向け、邦銀と交渉を進め、絞り込みの段階に入った。中国政府系のシンクタンクが日本の金融機関に対し、発行済み株式の20%まで取得した場合の相手企業の反応などについて意見聴取も行った。日本市場専門のファンドマネジャーも公募した。投資対象は、資源関係や環境技術に強い企業を念頭に置いているとみられる。
 CICの高西慶社長は今年2月に来日し、渡辺喜美金融担当相(当時)らに会談。その後、CIC幹部が経済協力開発機構(OECD)の加盟国を訪問し、株式公開買い付け(TOB)などによる企業買収は行わず、値上がり益や配当を得る純投資とする基本方針などを説明し、各国の理解を求めていた。
 CICは昨年、米証券大手のモルガン・スタンレーに約50億ドル、米投資ファンドのブラックストーンに約30億ドルをそれぞれ出資した。その後の株価低迷で含み損が発生しているが、年間の投資利回り5%超を目指して運用体制を強化している。【後藤逸郎、坂井隆之】


---政府系ファンド:新興国躍進の影響力増す 貿易黒字を運用---
毎日新聞 2008年8月30日 22時10分
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080831k0000m020076000c.html

 中東やアジアなどの新興国が国の資金を元手に設立した「政府系ファンド」の影響力が増している。米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で経営が悪化した欧米金融機関に、中東や中国のSWFが相次いで巨額の出資を行い、注目度を高めた。政府系ファンドが拡大する背景と動向を探った。【後藤逸郎、坂井隆之】

◆新興国で設立相次ぐ
 政府系ファンドはクウェートやサウジアラビアなど原油を産出する中東諸国が50年代に設立したのが始まり。特に00年以降はカザフスタン(00年)、ロシア(04年)、ナイジェリア(04年)、韓国(05年)、中国(07年)など新興国を中心に新たに設立された。ブラジルやインドなども設立を検討している。
 背景には、資源輸出国や新興国の経常収支の黒字が急拡大していることがある。資源国の場合、原油の高騰に伴って主要産油国の経常黒字額は00~06年で約3倍に急増した。中国は輸出拡大により経常黒字がこの期間に約12倍に増え、外貨準備高も膨らんだ。こうした新興国の大半は投資対象となる産業や運用を任せる金融機関が国内に少なく、金余りで自国経済に悪影響を与えないためにも、政府自ら設立したファンドで外貨を海外運用する必要もあった。
 運用はこれまで、米国債を中心としたドル資産で行うことが多かった。しかし、01年の米同時多発テロ以降は「ドル資産への一極集中リスクが意識された」(国際金融筋)といい、投資先が株式や不動産、新興国の債券などに多様化した。
 中東産油国は、将来原油が枯渇した場合に備えた長期的な収益源確保の意識が強く、「代表的な国際企業にまんべんなく投資しているのが特徴」(日本総研環太平洋戦略研究センター)という。中国の国家外貨管理局は、石油メジャーの英BPと仏トタルに投資し、外貨準備を資源確保策につなげている。

◆金融危機で存在感
 政府系ファンドの存在感は、サブプライム問題による国際的な金融危機で一気に高まった。関連損失が累計で約500億ドル(約5兆4500億円)を超えた米金融大手のシティグループに対しては、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁が昨年11月に75億ドルを出資。シンガポール政府投資公社(GIC)などは計145億ドルを今年1月に追加出資した。スイス金融大手UBSもGICから98億ドルの出資を受けるなど、「政府系ファンドが事実上公的支援の代わりになって、金融市場の動揺を防いだ」(日銀幹部)といえる。
 政府系ファンドは日本でも投資を拡大。UAEの国際石油投資公社は昨年、コスモ石油の株式を20%取得、筆頭株主になった。ドバイ・インターナショナル・キャピタルは推定1000億円以上の資金を投じてソニー株を取得。シンガポールのGICも日本で不動産を相次いで買収した。
 経済協力開発機構(OECD)は今年6月、政府系ファンドを評価する声明を発表。経済産業省も今月、中東諸国の政府系ファンドを訪問し、来年度創設を目指す官民ファンドへの出資を要請した。
 しかし、各国には警戒感もくすぶる。中国政府の高官が取締役を占めるCICが、傘下の銀行を通じて南アフリカの銀行に出資した際には「資源や金融の支配に乗り出している」との指摘も出た。

◆「日本版」構想は後退
 日本でも政府系ファンド創設を目指す動きがある。自民党国家戦略本部の「SWF(政府系ファンド)検討プロジェクトチーム」(座長・山本有二元金融担当相)は今年7月、公的年金積立金の一部の10兆円規模の運用を提言した。ただ、政府内では消極的な意見が強く、構想は当初より資産規模や運用法などで後退している。
 世界2位の外貨準備高を誇る日本は、為替介入に用いる資金を管理する「外国為替資金特別会計」の積立金や剰余金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用する約150兆円などがある。これに自民党の一部議員が目を付けた。
 しかし、外為特会を預かる財務省は「安全確実な運用が望ましい」との姿勢を変えず、党内にも異論が強い。このため、提言は、特別会計の運用を中期的な課題と位置づけ、結論を先送りした。

【ことば】政府系ファンド
 ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)と呼ぶ。公的な資金を元に、政府の方針に従って投資する。原油や天然ガスなどの資源輸出で得た資金を運用する「資源型」と、輸出で積み上がった外貨準備や年金資金を運用する「非資源型」に分かれる。前者はサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)など、後者は中国、シンガポールなど。世界全体で40~50程度が設立され、総資産規模は推定約3兆ドル(約327兆円)。15年には12兆ドル(1308兆円)まで拡大するとの予測もある。

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