フラット35は証券詐欺を誘発するかもしれない
フラット35は頭金なしでローンが組めるように制度が変わった。
試算では、
従来の融資上限三千六百万円を三十五年ローン(金利3%)で借りると、
返済総額は五千八百二十万円。
制度改正で全額四千万円まで借りた場合、返済総額は六百五十万円増え、
毎月の返済では一万五千四百円増える。
一九九〇年代に多くのローン破綻者を生んだ「ゆとり返済」を例に挙げ、
「住宅ローン破綻予備軍が増えるのは間違いない」とする。
専門家は「住宅資産の価値が上がるかどうか分からない中、こうした借金
を国が推奨するのはおかしい。教訓を生かしていない」と批判する。
現在でも、米国のサブプライム詐欺は、少しずつ報道されている。
日本でも住宅ローンを専門に扱っている金融機関があり、その会社の
株式も売買されている。
サブプライム詐欺はモーゲージ系の株式が良質でないことを知りながら、
購入者に説明しなかったことで詐欺として訴追された。
日本でも米国と同様な犯罪となるなら、日本の証券会社は、
「住宅ローン取扱会社の株式が良質でない」ことを説明し、株式の売買
をしているのだろうか。
今後、フラット35詐欺となるかもしれない。
---住宅ローン拡大策破綻予備軍も増?---
2009年6月10日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009061002000060.html
国が補正予算に盛り込んだ住宅ローン拡大策に、専門家から疑問の声が上がっている。住宅金融支援機構と民間金融機関との提携商品の融資枠拡充に一兆六千億円を計上、利用者は頭金なしでも借りられるようになった。国土交通省は景気効果をPRするが、専門家らは「ローン破綻(はたん)予備軍が増えるのでは」などと、安全性や経済効果に首をかしげている。 (砂本紅年)
対象商品は長期固定金利型ローン「フラット35」。今月四日から融資上限額が住宅購入に必要な資金の九割から十割に引き上げられ、頭金なしでローンが組めるように制度が変わった。
住宅ローンアドバイザー藤井亨さんの試算では、四千万円の物件の場合、従来の融資上限三千六百万円を三十五年ローン(金利3%)で借りると、返済総額は五千八百二十万円。それが制度改正で全額四千万円まで借りた場合、返済総額は六百五十万円増え、毎月の返済では一万五千四百円増える。藤井さんは「返済額が増えれば、その分消費に回る金が少なくなる」と景気効果に疑問を示す。
住宅コンサルタントの安田裕次さんは、一九九〇年代に機構の前身の旧住宅金融公庫が導入し、多くのローン破綻者を生んだ「ゆとり返済」を例に挙げ、「住宅ローン破綻予備軍が増えるのは間違いない」と心配する。
安田さんのもとに相談にきた女性(46)の場合、年老いた両親と住むため、九九年に三十五年のゆとりローンで、頭金なしで三千五百万円を借りてマンションを購入したが、二〇〇三年に勤務先の大手電機メーカーの子会社が廃業。パート勤めで返済を続けたが、金利が上がって返済額が増え、生活費にも困るようになった。借金がかさんで昨年に自己破産。マンションは競売にかけられた。
女性は「頭金なしという不動産会社のセールストークが魅力的だった。頭金が必要なら住宅は購入しなかったし、そもそも買えなかった」と悔やんだ。
安田さんは「不況で給料が伸び悩む中、今の収入が三十五年後も保証されているか。機構は危険性を認識しつつも、景気対策として何か出さざるを得なかったのでは」とみる。
ゆとりローンや米国の「サブプライム・ローン」との類似性を指摘するのは、「日本版サブプライム危機」の著者の石川和男・東京財団上席研究員だ。
二つとも当初は返済額が少なく、後で段階的に上がる仕組み。フラット35は固定金利だが、通常ならローンを組むのが難しい人でも借りやすくする点は同じだ。石川さんは「住宅資産の価値が上がるかどうか分からない中、こうした借金を国が推奨するのはおかしい。教訓を生かしていない」と批判する。
---「フラット35」金利、2カ月ぶり低下---
2009年6月3日7時43分
http://www.asahi.com/business/update/0603/TKY200906030002.html
住宅金融支援機構は長期固定型住宅ローン「フラット35」の6月の適用金利を発表した。返済期間21年以上~35年以下は2.990~3.950%。最低金利は前月より0.080%幅下がり、2カ月ぶりの下落。金融機関の取り扱いが最も多いのは3.240%。返済期間20年以下は2.750~3.710%。
---大盤振る舞い!「フラット35」の改正内容とは?---
ファイナンシャル・プランナー 畠中 雅子
2009年6月4日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/kouza/fp/01/20090604-OYT8T00406.htm
総額14兆円にものぼる平成21年度補正予算には、さまざまな分野において経済危機対策が打ち出されています。その中から今回は、大盤振る舞いともいえるほど拡充した、長期固定金利タイプの住宅ローン「フラット35」の改正内容をご紹介しましょう。
「フラット50」の新設で優良住宅の取得を後押し
最初に少しだけ、「フラット35」の仕組みを説明します。「フラット35」とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が民間金融機関と提携して取り扱う「全期間固定金利タイプ」の住宅ローンを指します。金利が固定される全期間とは、今まで最長で35年を意味していました。しかし、6月4日からは、「フラット35」に加えて、最長の返済期間が50年の「フラット50」が導入されました。返済期間が36年以上50年までのものが、「フラット50」に該当します。
「フラット50」が導入された背景には、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が6月4日から施行されたことが挙げられます。いわゆる200 年住宅と呼ばれる、長期の居住に耐えうる質の高い住宅の普及については、国を挙げて促進しています。そこで、長期の居住に耐え得る住宅だと認められた物件に関しては、より長期の住宅ローンを利用できるようにすることで、購入しやすくするというわけです。「フラット50」を利用する場合、金利は50年間固定されます。
「フラット50」の融資限度額は、建設費または購入価格の6割まで。ただし「フラット35」と併用して借りる場合に限り、6割を超える部分に「フラット35」を適用することで、実質100%の借り入れも可能になります。金利については、現時点ではまだ発表されていませんが、固定金利期間が長い分、「フラット35」に比べて高めの金利設定になります。
従来の「フラット35」融資割合は100%にアップ
ところで、ここまでは「フラット50」が導入される話題をご紹介しましたが、「フラット35」についても改正点がいくつかあります。その中でも目玉と言えるのは、融資割合(借り入れ限度額)が、建設費または購入価格の100%以内にアップすること。今までは90%以内になっていた規定が、10%アップして100%以内になりました。さらに、建築確認や各種検査の申請費用、契約書に貼る印紙代、適合証明検査費用など、物件を取得するのに必要な諸費用も融資の対象になります。
また今までは、保証型でないとできなかった「住宅ローンの借り換え」が、「買取型」でも可能になります。現時点では、買取型のほうが低めの金利を提示していますし、利用できる機関の数も圧倒的に多いため、「フラット35」を利用して住宅ローンの借り換えをしようと考えている方には、利用先が格段に増えたといえそうです。
「フラット35S」金利優遇期間20年タイプも登場
最後にもうひとつ、「フラット35S」の拡充についても触れておきます。「フラット35S」とは、耐震性や耐久性、省エネなどの基準を満たす物件を取得する場合、返済当初10年間の金利を、0.3%優遇する制度。「フラット35S」の受付期間に申し込みを行い、住宅の条件をクリアしていれば、「フラット35S」を利用できます。ちなみに「フラット35S」の「S」は、スペシャルの頭文字を取ったもの。導入当時は5年間だった優遇金利の適用期間が、今年5月から10年間に延長されたばかりです。
そして、延長されてからわずか1か月で、20年間金利が優遇される「フラット35S(20年優遇タイプ)」も登場。ただし、「フラット 35S(20年優遇タイプ)」を利用できる住宅は、バリアフリー、省エネ、耐久性、耐震性などにおいて、10年間金利が優遇されるタイプよりも、さらに厳しい技術水準をクリアした住宅に限られます。
ファイナンシャルプランナーである私の個人的な感想としては、この「フラット35S(20年優遇タイプ)」の導入が、今回の「フラット35」の改正内容の中で、一番注目すべき点だと考えています。50年の「超長期」返済や、購入価格の100%が借りられるという点については、いくら経済危機対策といえども、借り入れ側の返済リスクを考えると、積極的には勧めかねるからです。
以前、このひと言でもご紹介しましたが、原稿を書くために所有しているマンションは「フラット35」のセカンドハウス融資を利用しています。「フラット35S」の条件に適合するマンションでしたが、私が申し込んだ時点では、その時期の予算を消化していたために、「フラット35S」が利用できませんでした。今申し込めば、もしかしたら20年間の優遇金利が適用されたかもしれないと考えると、これから「フラット35S」を利用する人をうらやむばかり。タイミングの悪さを嘆いています。
---浅井秀一の帰ってきたぼちぼちマネー講座 vol.4――「フラット35」の見直しはローン破綻を呼ぶ!---
http://woman.nikkei.co.jp/skillup/article.aspx?id=20090514f3000f3
いまは昔、若いファイナンシャルプランナー(FP)がいましたとさ。当時はバブル崩壊後の不況で、政治家さんたちは景気対策のために住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)の融資を大幅に緩和。当初5年間の返済がラクな代わりに、6年目以降は最悪で2倍にも返済が増える「ゆとり返済」という制度を作っちゃいました。
彼は、できる限りの警鐘を鳴らしたのですが、6年後、彼が名付けた「住宅ローン98年ショック」は現実のものとなり、ローン破綻者が相次いでしまったのです……。
■検討されている制度改正は「いつか来た道」
あれから月日が過ぎ、あの若かったFPもすっかりオジさんになってしまいました。最近は頭頂部が薄……。おっと、そんなことはどうでもいいんですが、それ以上に彼を不機嫌にさせる報道が流れたのです。自民党の住宅土地調査会住宅ローン問題小委員会が、3月12日に「住宅ローンの供給・返済の円滑化のために必要な緊急措置の提案」を了承したというのがそれです。
まあ予想はしてたのですが、そこで提案された内容は、住宅金融支援機構の「フラット35」という住宅ローンの融資限度を、物件価格の90%から100%へと引き上げるというもの。要するに、頭金ゼロ(=100%ローン)でマイホームが取得できるようにしよう、ってわけです。そんなことをしたら、間違いなく「ゆとり返済」の二の舞でしょうね。サブプライムローンの教訓も、もう忘れちゃったのかなぁ……。
「フラット35」は、返済が終わるまでずっと固定金利で安心だと宣伝されていますが、実はしっかりとした資金計画を立てずに借りる人にとっては、むしろ心配なローンです。理由は融資の基準が甘すぎるから。年収400万円だと140万円の返済(税込み年収の35%)までOKなんですね。
税金や社会保険料を除いた手取り収入は、税込み年収の8割程度。ですので、年収の35%は手取りでいえば45%前後にもなるんです。おまけに持ち家の場合は、住宅ローンの返済額以外にもコストがかかります。特にマンションだと、固定資産税などの保有税のほかにも、毎月の管理費や修繕積立金が必要。「フラット35」の場合、民間住宅ローンと違って団体信用生命保険(住宅ローンにつける生命保険)の保険料も毎年かかります。これら返済額以外のランニングコストは、年間で35万~50万円以上にも上るのです。すべてを合わせた住居費の負担は、手取り収入の半分を軽く超えてしまいます。年収が多くない人は、税金もあまり払っていないので、過去最大規模の住宅ローン減税の恩恵もわずかしかありません。なのに、借りられてしまうんです! その上、頭金(貯蓄)がなくても買えますよ、なんてのは明らかにミスリードですわ。国民の安全と財産を守るべき国(政治家)が、こんなことしちゃ、ダメやろに。
■借りるなら、民間住宅ローンのほうがいい!
誤解されないために言っておきますが、しっかりした資金計画があるなら、マイホームは買っていいと浅井クンは思っています。けど、今回の改正が実現したら、おそらくは、そうじゃない人までもが買っちゃうんです。
もっと言うと、住宅金融支援機構自体がすでに存在意義を失っています。全期間の固定金利で比較しても、「フラット35」よりも低い金利を設定している民間住宅ローンは多いですし、この金利状況なら「10年物の固定金利」のほうが正解となる可能性がきわめて高いですからね。自営業者など民間で借りるのが難しい人たち以外には、不要な住宅ローンだといえそうです。
また、保証料が無料なので借り入れコストが安いとうたっていますが、これも嘘。民間住宅ローンの保証料は、おおむね0.2%の金利負担に相当しますが、その代わり団信保険料は金利に含まれています。一方、「フラット35」では団信保険料が必要で、おまけに4月から3割程度値上がりします。実はこれって、0.35%程度の金利負担に相当するんですね。実際は「フラット35」のほうがコストが高いんです。
今回の提言が実現すると、目先の景気回復効果以上に、国民経済に与える長期的なダメージのほうが大きくなるでしょう。政治家様、他の景気対策をお願いしますわ。読者の皆さんも、ローンを組むときはくれぐれも、冷静に慎重に判断しましょうね。
[追記]日経WOMAN本誌で、この原稿を書いてから2カ月ほど経ち、「フラット35」の見直しは現実のものとなりました。政府の緊急経済対策が国会を通ったあと、頭金なしでマイホームが買える時代がやってきます。この改正が吉と出るか、凶となるかは、マイホームを取得する人次第。ムリのない資金計画で検討しましょう。
---200年住宅用に50年ローン 金融支援機構、固定金利で発売---
2009/05/23 16:50 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052301000640.html
独立行政法人の住宅金融支援機構は、高品質で数世代にわたり住める「200年住宅」(長期優良住宅)を対象にした、返済期間が最長50年の固定金利型住宅ローン「フラット50」を6月上旬から発売する。
利用者の年間返済額を少なくし、一般より価格が2割程度高い200年住宅の普及を促す目的。景気悪化で落ち込んでいる住宅売買を下支えする効果も期待される。
フラット50の返済期間は36年以上50年以下で、耐震・耐久性やバリアフリー機能などが国の一定水準を満たす、長期優良住宅を購入する個人が融資対象。利用者は満80歳までに完済するか、親子2代で返す。
金利は最長35年のフラット35の適用金利より、やや高くなる見込み。フラット35の5月の適用金利は、返済期間21年以上で4・02-3・07%。
貸し倒れリスクを考慮し、同機構はフラット50の融資を物件価格の一定割合までにとどめる。利用者は、他のローンなどと組み合わせて使うことになる。
返済期間が36年以上の超長期住宅ローンには、りそな銀行が一般住宅も含めた新築物件を対象に販売している、変動・固定金利選択型の45年ローンなどがある。



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