2009年6月4日木曜日

核保有・核開発議論を発展か

核保有・核開発議論の発展を望む人がいるようだ。
「核密約」を4人の外務事務次官経験者が認めたとする共同通信の報道に
ついて、日本共産党の井上哲士は参院外交防衛委員会で、
「半世紀にわたって国会も国民も世界も欺いてきた重大な問題だ。国会に
真相を明らかにせよ」と強調し、歴代次官が保管してきたとされる秘密文書
の提出などを要求した。

国会答弁できそうな全ての外務事務次官を証人喚問で呼び出せば、
その中で一人くらいは話すかもしれない。
でも、そういう人は与党から証人不適当として排除されるから、いつまでも
公にはならないだろう。

この報道は直接的には、与党批判に見える。
しかし、公知であることから、米政府の情報公開で確認された「核密約」を
今頃話題にし、報道している。意図があるのかも知れない。
核保有・核開発の議論を発展させようとしているようにも見える。
考えすぎか。
6カ国協議の失敗を中国は「中国の責任にするな」と言えば、米国は
「中国が責任を果たさなければ、日韓に核保有を認める」と言う報道が
でる。
米中反目となれば、核の傘が無くなり、核を持つことになるかもしれない。


---核密約文書提出迫る---
井上議員 「国会欺く重大問題」
2009年6月3日(水)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-06-03/2009060302_03_1.html

 核兵器を積んだ米軍艦船・航空機の日本の立ち寄りを黙認した「核密約」(「核持ち込み」の秘密取り決め)を4人の外務事務次官経験者が認めたとする共同通信の報道について、日本共産党の井上哲士議員は2日の参院外交防衛委員会で、「半世紀にわたって国会も国民も世界も欺いてきた重大な問題だ。国会に真相を明らかにせよ」と強調し、歴代次官が保管してきたとされる秘密文書の提出などを要求しました。
 井上氏は、ある次官経験者が、日米政府間の密約を次官らが引き継いで管理し、官僚側の判断で一部の首相や外相にだけ伝えてきた―と述べていることを示し、「議院内閣制をも揺るがす問題だ」と追及。中曽根弘文外相も外務省の鶴岡公二国際法局長も「密約は存在しない」と従来の政府の立場を繰り返しました。
 井上氏はまた、元次官が密約に関する文書が外務省に存在すると証言していることを指摘し、「日本共産党が2000年の国会で米政府が公開した密約文書を示し、同じものが外務省にあるはずと追及したことを裏付けるもの。調査し、国会に提出すべきだ」と要求。中曽根外相は「調査することは考えていない」と拒否しました。
 井上氏は、「非核三原則という国是にかかわる問題だ。国政調査権の発動も含め、委員会として真相の徹底究明をすべきだ」と提起。
 榛葉賀津也外防委員長は「理事会で協議する」と述べました。


---『密約存在しない』 外務次官 次官経験者証言を否定---
2009年6月2日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009060202000094.html

 外務省の藪中三十二事務次官は一日の記者会見で、核持ち込みに関する日米の「密約」を外務省中枢が管理し、信用した歴代の首相や外相だけに伝えていたとの次官経験者証言について「そういう密約は存在しない。私自身、それ以外一切承知していない」と否定した。
 証言した次官経験者に事実関係を確認することについても「われわれの説明は一貫している。それ以上のことは必要ない」と述べた。


---60年安保『核持ち込み』 密約、外務官僚が管理 伝達する首相を選別---
2009年6月1日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009060102000068.html

 一九六〇年の日米安全保障条約改定に際し、核兵器を積んだ米軍の艦船や航空機の日本立ち寄りを黙認することで合意した「核持ち込み」に関する密約は、外務事務次官ら外務省の中枢官僚が引き継いで管理し、官僚側の判断で橋本龍太郎氏、小渕恵三氏ら一部の首相、外相だけに伝えていたことが三十一日分かった。四人の次官経験者が共同通信に明らかにした。
 政府は一貫して「密約はない」と主張しており、密約が組織的に管理され、一部の首相、外相も認識していたと当事者の次官経験者が認めたのは初めて。政府の長年の説明を覆す事実で、真相の説明が迫られそうだ。
 次官経験者によると、核の「持ち込み(イントロダクション)」について、米側は安保改定時、陸上配備のみに該当し、核を積んだ艦船や航空機が日本の港や飛行場に入る場合は、日米間の「事前協議」が必要な「持ち込み」に相当しないとの解釈を採用。当時の岸信介政権中枢も黙認した。
 しかし改定後に登場した池田勇人内閣は核搭載艦船の寄港も「持ち込み」に当たり、条約で定めた「事前協議」の対象になると国会で答弁した。
 密約がほごになると懸念した当時のライシャワー駐日大使は六三年四月、大平正芳外相(後に首相)と会談し「核を積んだ艦船と飛行機の立ち寄りは『持ち込み』でない」との解釈の確認を要求。大平氏は初めて密約の存在を知り、了承した。こうした経緯や解釈は日本語の内部文書に明記され、外務省の北米局と条約局(現国際法局)で管理されてきたという。
 文書を見たという次官経験者は「次官引き継ぎ時に『核に関しては日米間で(非公開の)了解がある』と前任者から聞いて、次の次官に引き継いでいた。これは大秘密だった」と述べた。
 別の経験者は橋本、小渕両氏ら外務省が信用した政治家だけに密約内容を知らせていたと語った。さらに別の経験者は「(密約内容を話していい首相、外相かどうか)役人が選別していた」と述べ、国家機密の取り扱いを大臣でなく官僚が決めていた実態を明かした。
 米軍は五三年以降、空母などに戦術核を搭載し日本近海に展開。冷戦終結後は、こうした海上配備の戦術核を米本土に引き揚げた。密約に関しては九〇年代末、その内容を記した米公文書が開示されている。 (共同)
 <核の持ち込み> 米軍による核兵器の持ち込みは、1960年改定の日米安全保障条約第6条(米軍による施設・区域使用)に関して両国政府が交わした交換公文で「装備の重要な変更」に該当し、同条約で定めた「事前協議」の対象になるとされた。日本側に事実上の拒否権を付与する事前協議は一度も行われておらず、日本政府は「事前協議がない限り、寄港も含め持ち込みはない」との見解を堅持。しかし核艦船などの通過・寄港を事実上、事前協議の対象としない秘密合意内容を記した「秘密議事録」(密約)が安保改定時に交わされた。63年には大平正芳外相とライシャワー駐日大使がその内容を確認した。 (共同)


---核問題:韓米首脳会談で「核の傘」を明文化へ(上)(下)----
首脳レベルで初の文書化
ユ・ヨンウォン軍事専門記者 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/news/20090601000015

 16日に米国ワシントンで開かれる韓米首脳会談で、米国が韓国に提供する「核の傘」が明文化されることが分かった。
 大統領府(青瓦台)の高官は5月31日、「今回の韓米首脳会談で、“核の傘”を明文化する話し合いがなされる。共同声明になるか、共同発表文の形式を取るかは分からないが、(“核の傘”の提供を)文書化する方向で(実務面での)合意がなされたようだ」と語った。「核の傘」は核兵器保有国の核戦力により安全保障を企図するもので、韓国に対する米国の「核の傘」提供は、1978 年以降毎年開かれている韓米国防長官会談(年例安保協議会)の共同声明を通じ再確認されてきた。しかし、首脳会談を通じ文書化を進めるのは初めてで、象徴的な意味がある。
 このような動きは、まず北朝鮮の核兵器使用を抑制するための強力な警告という意味がある。また、北朝鮮による2回目の核実験実施により韓国国内で安全保障上の不安が高まり、韓国社会の一角で「北朝鮮の核保有に対抗し自衛的に核兵器を保有すべきだ」という主張がなされている雰囲気も考慮したものとみられる。韓国政府の関係者は、「米国の立場では北朝鮮の核保有はもちろん、韓国や日本への核拡散も防止しなければならない」と説明した。 バラク・オバマ米大統領は、北朝鮮による2回目の核実験翌日の5月26日、李明博(イ・ミョンバク)大統領との電話会談で、「米国の軍事力と“核の傘”は韓国を保護できるまで拡張されており、確固としたものであるということを、韓国国民にはっきりと伝えたい」と語った。同30日にシンガポールで開かれた韓米国防長官会談でも、ロバート・ゲーツ米国防長官は「米国の軍事力と“核の傘”は韓国を保護できるまで拡張されており、かつ確固としたもの」というオバマ大統領のメッセージを李相熹(イ・サンヒ)国防長官に改めて伝えた。
 米国が有事の際に韓国に提供する「核の傘」の具体的な内容については分かっていない。韓米両国は、韓米年例安保協議会の共同声明で「核の傘」という表現を使ってきたが、2006年10月の年例安保協議会では「拡張された抑止力」という表現に改まり、これが「核の傘」を含む包括的概念となっている。
 理論上は、メガトン級(TNT爆薬換算、1メガトンは100万トン)の核兵器を使用する戦略核兵器も米国の「核の傘」に含まれ得るが、南北が隣接している韓半島(朝鮮半島)の特性から、100-200キロトン(1キロトンは 1000トン)以下の戦術核兵器が主に使用されるだろう、と専門家らはみている。米国の核戦力を検討した02年の報告書によると、米国が保有する戦術核兵器は計1620発。内訳はB2ステルス爆撃機、B52爆撃機、F15・F16・FA18戦闘機などで運搬されるB61系列の核爆弾1300発と、ロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦などから発射されるトマホーク巡航ミサイル320発からなる。
 これらの兵器が、北朝鮮が核の先制攻撃を行った際に、米国が韓半島で優先的に使用できる戦術核兵器だ。B61核爆弾は0.3キロトンから340キロトンまでさまざまに威力を変えられる爆弾で、B2爆撃機に搭載される最新型のB61‐11は強固な地下施設を破壊できるよう特別に作られており、北朝鮮の地下指揮施設などの攻撃に威力を発揮すると分析されている。
 潜水艦発射型のトマホーク巡航ミサイルに搭載されるW80‐0核弾頭は5キロトンから150キロトンの威力を有し、平時は潜水艦に搭載されていないが、有事の際には30日以内に搭載される。


---歴代外務次官らが管理 日米の核持ち込み密約---
更新2009年05月31日 11:06米国東部時間
http://www.usfl.com/Daily/News/09/05/0531_008.asp?id=70247

 1960年の日米安全保障条約改定に際し、核兵器を積んだ米軍の艦船や航空機の日本立ち寄りを黙認することで合意した「核持ち込み」に関する密約は、外務事務次官ら外務省の中枢官僚が引き継いで管理し、官僚側の判断で橋本龍太郎氏、小渕恵三氏ら一部の首相、外相だけに伝えていたことが31日分かった。
4人の次官経験者が共同通信に明らかにした。
 政府は一貫して「密約はない」と主張しており、密約が組織的に管理され、一部の首相、外相も認識していたと当事者の次官経験者が認めたのは初めて。政府の長年の説明を覆す事実で、真相の説明が迫られそうだ。(共同)

■官僚主導、安保体制の闇 国民に全容開示を
 日米安保体制の「闇」である核持ち込みに関する密約について、4人の外務事務次官経験者が初めて内実を証言した。核心部分は、密約が事務次官という外務官僚機構の頂上で厳重管理され、時の次官の裁量で、首相ら政府首脳に伝えたり、知らせなかったりしていたという官僚主導の実態である。
 密約の中身は米側で開示された公文書で既に知られているが、ほぼ同じ内容を記した文書が日本の外務省に存在し、事務次官や北米局幹部らが管理してきた経緯も明らかになった。
 いまだに密約の存在を否定している日本政府は、歴史の暗部をえぐる今回の証言を受け「国民にうそをついてきた」(元次官)ことを認めて全容を国民に開示し、説明責任を果たすべきだ。国民の生命に直結する安全保障政策において、安易に真相の糊塗を続けることは、民主主義国家の本質にもかかわる。(共同)

■被爆国の悲願踏みにじる
 密約問題に詳しい日米関係史研究者の新原昭治氏の話 核持ち込みに関する密約は存在しないと言い続けた政府の答弁が、全くの虚言であったことが裏付けられた。複数の元外務事務次官の証言により、政府内における密約の極秘管理の実態や、密約に縛られた安保外交の内実が初めて明るみに出たことは重大だ。非核三原則を口にする唯一の被爆国政府の行為かとあきれ果てる。米核戦略上、核持ち込みは核使用戦略の前提行動だ。日本国内における米軍の核作戦行動をひそかに認めてきた政府は「ヒロシマ、ナガサキを繰り返すな」という国民的悲願を踏みにじっている。核密約から半世紀。米国追随でない非核平和の道を真剣に追求すべき時だ。(共同)

■核の持ち込み
 米軍による核兵器の持ち込みは、1960年改定の日米安全保障条約第6条(米軍による施設・区域使用)に関して両国政府が交わした交換公文で「装備の重要な変更」に該当し、同条約で定めた「事前協議」の対象になるとされた。日本側に事実上の拒否権を付与する事前協議は一度も行われておらず、日本政府は「事前協議がない限り、寄港も含め持ち込みはない」との見解を堅持。しかし核艦船などの通過・寄港を事実上、事前協議の対象としない秘密合意内容を記した「秘密議事録」(密約)が安保改定時に交わされた。63年には大平正芳外相とライシャワー駐日大使がその内容を確認した。(共同)

■非核三原則
 核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」とする日本政府の基本政策。1967年12月に当時の佐藤栄作首相が国会で公式に表明。71年11月には衆院本会議で沖縄返還協定に関連して三原則順守を盛り込んだ決議を採択し「国是」とされた。ただ、日本の防衛政策は米国の「核の傘」に依存している上、米側の開示公文書から、核搭載した米軍の艦船や航空機の日本への立ち寄り容認で日米が秘密合意していたことが判明、原則との矛盾が指摘されてきた。(共同)