カブドットコム元社員らに課徴金納付が決った。
カブドットコム証券の元社員の男性らがTOBに関する未公開の情報を
もとに自社株を買い付けたとして、金融庁は、インサイダー取引で
元社員に44万円、その知人に38万円の課徴金を納付するよう命じた。
二人で約1130万円の買付けで、82万円の課徴金らしい。
以前の報道でも利益は数十万円とのことだったから、おこづかいを没収
されたくらいにしか思っていないのだろう。
小規模のバブルが繰返す中で、業績優先、雇用問題で倫理が置き去りに
されているように思う。法令順守しない会社は業務停止にするような
厳しい法律が必要になりつつある。
---カブドットコム証券元社員ら2人に課徴金 金融庁---
2009年6月26日19時43分
http://www.asahi.com/national/update/0626/TKY200906260278.html
インターネット証券大手のカブドットコム証券の元社員の男性らが株式公開買い付け(TOB)に関する未公開の情報をもとに自社株を買い付けたとして、金融庁は26日、金融商品取引法違反(インサイダー取引)で元社員に44万円、その知人に38万円の課徴金を納付するよう命じた。
金融庁などによると、元社員は同証券に勤務していた07年、同じグループの三菱東京UFJ銀行が同証券株をTOBで取得することを社内メールなどで知り、公表前に2人で約60株を計約1130万円で買い付けた。いずれも事実関係を認めているという。
---金融プロ、相次ぐ株不正 欠く倫理観「氷山の一角では」---
2009年6月22日0時54分
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY200906210198.html
証券会社の社員や銀行員によるインサイダー取引事件がやまない。証券市場の公正さをゆがめて私利に走る金融のプロたちに投資家は不信感を募らせるが、業界は「防止策は限界がある」と頭を悩ませる。背景に金融業界をめぐる雇用や職場環境の「変質」を挙げる専門家もいる。
「氷山の一角では」。大手生保の運用担当者は、そんな疑念を口にする。
金融機関は取引先の株価を左右する重要情報の宝庫だ。野村証券元社員は企業合併・買収(M&A)の助言を行う部署、あおぞら銀行員は融資審査の担当部署。中核部門の社員らによる不正も目立つ。
彼らに共通する“特徴”を感じる捜査関係者もいる。「『なぜ見つかったか』ばかり気にし、自分の不正が会社や市場にどれほど悪影響を及ぼすか想像もしていない」。証券取引等監視委員会の中堅幹部は、あきれ顔で話した。
日本証券業協会は昨年10月、加盟社に社員の株取引について内規を設けるよう要請し、全国銀行協会も各行に内部管理体制の整備を求めた。多くは研修を充実させるなど防止策を強化した。ただ「悪意を持った行員の不正を完全に防ぐことは不可能」(銀行大手)との本音も漏れる。
高い職業倫理が求められるプロたちの不正発覚がやまないのはなぜか。
甲南大法科大学院の平山幹子准教授(経済刑法)は「05年に課徴金制度が導入され、摘発そのものが増えたことも一因」と話す。
監視委は、悪質なインサイダー取引は検察に刑事告発し、不正利益が少ないケースなどは課徴金の納付を命じるよう金融庁に勧告する。行政処分である課徴金制度は、裁判に向け膨大な証拠を必要とする告発に比べ、立証が容易で調査期間も一般に短い。「以前は見過ごされていた少額取引の摘発も増えた」(平山准教授)という。
元三井銀行員の作家・江波戸哲夫さんは「雇用や職場環境が激しく変化し、金融マンの倫理観すら大きく狂わせた」とみる。
日本の大手銀行や証券会社は90年代後半の金融危機を克服し、この数年は拡大路線に転換。中途採用や外国人社員が増える一方、正社員でも終身雇用は崩れ、成果主義が進んだ。「『会社は自分の人生を守ってくれない』『隣の社員は敵』。そんな環境では、会社への信頼感や忠誠心が薄れても仕方がない」
関西大の森岡孝二教授(企業社会論)は「単に不正防止のルールや監視を強化しても効果はあがらない」と指摘する。「同僚と助け合い、仲間を思いやりながら働くという基本的な労働環境づくりこそ重要。成果主義やノルマ優先の企業文化をあらためて見直す時期ではないか」(富田祥広)



|