2009年9月30日水曜日

公共事業費問題

公共事業費問題が話題だ。
 前原誠司国土交通相は、会見で、再提出することになった2010年度予算
概算要求について、「相当程度の抑制をしていかなくてはいけないという
覚悟の下で詰めていきたい」と述べ、公共事業を中心とする同省所管予算
を大幅に削減する姿勢で臨む考えを明らかにした。

公共事業費は、今まで業界の一部で巡回していたのは確かで、それを
断ち切ろうとしているのが、現政権。

世界の公共事業と比較しても、開発規模は大分違うが、公共事業費を
20年以上使い続ける開発とは、どのような事業だろう。
20年以上も完成できない事業は、本当に必要な事業なのだろうか。
・パナマ運河着工から完成までに11年位
・アスワンハイダム着工から完成までに10年位

一部のマスメディアでは、米国のサンセット法が取りざたされており、
評価が高いようだ。
しかし、この法案は、平均気候条件で評価すれば良好となるかも知れない
が、ゲリラ豪雨や大型台風の発生のような突発的な気候変動に対しては
良くない。実際、法律が実施されている米国では、ダム決壊やハリケーン
カトリーナの例でもわかるとおり、法律で運用された対策はなんら役に
立たなかった。
結局、想定被害者の百年に一度の大規模被害の受け止めかたによるのだ
ろう。

国交省は、公共事業費、航空路線運用会社、地方空港等の問題の大騒ぎは、
役人の抵抗か。


事業中止の補償 立法化目指す


1.八ッ場ダム


公明党山口代表ら八ツ場ダム現地住民より意見聴取<1>

---公共事業費「相当の覚悟で抑制」=来年度予算要求で前原国交相---
2009/09/29-13:47
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2009092900444

 前原誠司国土交通相は29日の閣議後記者会見で、10月15日までに再提出することになった2010年度予算概算要求について、「相当程度の抑制をしていかなくてはいけないという覚悟の下で詰めていきたい」と述べ、公共事業を中心とする同省所管予算を大幅に削減する姿勢で臨む考えを明らかにした。
 同相は、人口減少、少子高齢化が進み、国債など国の借金が800兆円を超えていると強調。「わが省だけ予算確保を要求することは国全体の持続可能性を失わせることになる」と述べ、ダム、道路など全事業を聖域なく見直す意向を示した。


---本体工事費、概算要求に盛り込まず=中止明言の八ツ場ダム-前原国交相---
2009/09 /29-13:18
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200909/2009092900383&rel=j&g=eco

 前原誠司国土交通相は29日の閣議後記者会見で、建設の中止を明言した八ツ場ダム(群馬県長野原町)の本体工事費について、来年度予算概算要求に盛り込まない意向を明らかにした。一方、「約束した生活関連事業は継続する」として、工事中の道路の建設など生活再建に掛かる費用については予算要求を行う考えを示した。
 国土交通省は前政権下の8月に提出した来年度予算概算要求で、本体工事費46億円、生活再建関連費132億円を含む事業費として194億円を盛り込んでいた。
 また同相は、事業の見直しを行うとした全国143のダムのうち、都道府県が事業主体となっている87の補助ダムに関して、「見直す方向になったときには、当該自治体と話をさせていただく」と述べ、補助金の交付を停止する場合には事前に関係自治体との協議を経る方針を明らかにした。


---ダム中止後 新法で住民に補償へ 国交相表明---
2009年9月27日 読売新聞
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20090927-OYS1T00235.htm

 川辺川ダムの建設中止を表明し、熊本県相良村のダム建設予定地を訪れた前原国土交通相は26日、視察後に記者会見し、中止後の水没予定地住民らへの補償などを行う新法の法案を早ければ来年の通常国会に提出する考えを明らかにした。
 民主党は5月、国がダム計画を中止した際の地域再建策を盛り込んだ特別措置法の骨子をまとめている。法案は、この骨子を念頭に策定が進められる見通しで、川辺川と同様に建設中止を表明した八ッ場(やんば)ダム(群馬県)の地元と共に対応するとみられる。
 水没予定地の同県五木村の住民との意見交換会は、村内の小学校体育館で約50分間行われ、約250人が参加。前原国交相は、中止表明に反発する住民に「国の政策転換でご迷惑をおかけした皆さんに心からおわび申し上げます」と謝罪した。
 そのうえで「工事は中止するが、村の生活再建事業は引き続き行い、できるだけ早く完成させるよう努力したい」と述べ、生活再建事業が完了するまでは、ダム中止の法的手続きには入らない考えを示した。
 これに対し、五木村の和田拓也村長は「43年もの間、ダム計画で村は苦渋の選択と苦難の歴史を強いられてきた。中止表明の撤回を強く求める」と再考を求めた。
 前原国交相はその後、熊本県人吉市で、蒲島郁夫知事や流域市町村長とも意見交換した。


---『批判』次々対応パンク 長野原町  『中止反対は正しい』激励も---
2009年9月29日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090929/CK2009092902000113.html

 八ッ場ダム建設中止を表明した前原誠司国土交通相に、高山欣也長野原町長が白紙撤回を求め、地元住民が国交相との意見交換会を欠席するなど反発していることについて、町役場に批判や激励の電話、Eメールが殺到。町はシステムに負荷がかかることから、メールの受信を二十五日から停止した。
 町によると、電話は、前原氏が現地視察した二十三日の前日から激増。メールも二十四日夜から二十五日朝までに、町ホームページに全国から約四千通の意見や要望が寄せられた。普段は一日数件程度という。
 電話やメールの内容は「大臣との対話拒否はおかしい」「政権交代は民意。ダム建設は中止すべきだ」「町の対応が悪い」など批判的意見が大半だが、「中止反対は正しい判断」という激励もあるという。
 二十八日も朝から町ダム対策課の電話が鳴り続けた。担当職員は「電話の本数は数えていないので分からないが、絶え間ない状態。中には一時間話す人も。ダム対策課の職員は四人だけなので業務に支障が出ている」と困惑している。 (山岸隆)


---第17号 サンセット法の成果と展望---
会計検査院 畠山武道(北海道大学法学部教授)
2009年4月16日 15:10:15
http://www.jbaudit.go.jp/effort/study/mag/17-3.html

はじめに
 本稿は,1980年前後にアメリカ合衆国の州で制定されたサンセット法を取りあげ,その役割,仕組み,成果などを検討しようとするものである。
 サンセットとは,ある行政組織や政策(プログラム)について,「〇〇〇は,〇〇年〇月〇日をもって廃止する」という期限を定めておき,議会が組織や政策の再設置(継続)を改めて承認しないかぎり,それを自動的に廃止するというものである(1)。サンセットは,1976年にコロラド州で初めて取り入れられ,その後,急速に全国に普及し,今日も20以上の州で実施されている。サンセット法の成果については,さまざまの議論があるが,日本においても,行政組織の再編や大規模公共事業の見直しをめぐる議論の中で,サンセット法に対する関心が高まっており(2),合衆国における経験を概観することにも,いくらかの意義があるだろう。
 サンセット法については,わが国でも,1980年代の当初,いくつかの紹介がされたが(3),その後の経緯を伝えるものは見当たらないようである。また合衆国でも,同時期に多数の論稿が見られたが,最近の動向を伝えるものは,さほど多くない。したがって,本稿も,やや古い文献を参照しており,記述が現状と異なる可能性がある。現況報告としてではなく,1980年代の合衆国の経験を紹介したものと理解していただければ幸いである。

1 サンセット法制定の背景
 合衆国で1980年前後にサンセット法が急速に普及した理由として,一般に次のようなことが指摘されている。
 第1は,行政官僚組織の肥大化に伴う行政能率の低下である。アメリカの行政組織は,ニューディール期に著しく肥大化したが,その後,当初有していた活力と柔軟さを失い,業者とのなれ合いを生み,いわゆる「規制する者が規制される」状態になってしまった。その傾向は州においても同じであり,州レベルでは,むしろ1960年代から1970年代にかけて,雑多な事業の規制を目的に無意味な許認可行政が拡大したといわれる(4)。しかし,許認可にかかる行政のコストは増大しているにもかかわらず,サービスや利便はいっこうに改善されず,無意味な規制に対する批判が各地で高まってきたのである。
 第2に,無意味な規制や行政組織の拡大を抑制する有効な方法がないことである。いうまでもなく,行政監視の役割を第一義的に担うのが議会である。しかし,議会内の硬直的な慣行や議員の時間不足・能力不足などから,議会が官僚組織を効果的に統制してきたとはいい難い。官僚組織への批判は,それを統制できない議会への批判と連なり,議会としても効果的な立法的監視手段(legislative oversight)(5)を導入する必要にせまられたのである。
 第3に,こうした場合に,合衆国で強調されるのが,いわゆる「行政の説明責任」(administrative accountability)である。しかも合衆国では,行政の説明責任が,住民の代表者である議会に対して十分になされる必要があるという主張がむしろ一般的であり(6),この点でも,議会の行政監視機能を高めることが求められた。
 実際,1970年代には,評価委員会(7),規則審査(8),立法拒否権,サンセット,ゼロベース予算,プログラム評価(9),オンブズマン,行政手続の司法審査,広範な市民参加など,さまざまの行政監督手段が検討され,試行されたが,その大部分は,議会による行政監視を強化するものであったのである(10)。
 第4に,1970年代から1980代にかけてのアメリカの政治的状況も,その要因にあげるべきだろう。1980年代に入ると,連邦レベルでは,規制緩和や規制改革が声高に主張され,レーガン政権の誕生がその動きを決定的にした。レーガン大統領は,さらに連邦政府の縮小,連邦補助金の打ち切り,州への権限委譲を提唱したために,州や自治体事務の増大がさらに予想され,州行政組織の再編を急ぐ必要が高まったといわれる(11)。

2 サンセット法の内容
(1) サンセット法の制定
 ところで,行政機関は,それを改めて存続させる旨の決定がないかぎり,一定期間の到来とともに自動的に廃止すべきだという考えには,前例がないわけではない。よく指摘されるように,ダグラスは,1930年代に,すべての行政機関に10年の存続期間を設けることを提言し(12),1967年には ,政治学者ローウィが,行政機関に権能を付与するすべての制定法に,5年から10年というジェファーソン主義的時限を付す一般法の制定を提言している(13)。
 また,1972年制定の連邦諮問委員会法(Federal Advisory Committee Act)は,すべての審議機関に2年の期限を設定し,大統領またはそれを所管する機関によって審査され,または法律によって存続が認められない限り,廃止されるものとした(14)。
 しかし,サンセット法制定を求める市民運動がアメリカ全土に広がったのは,1970年代後半である(15)。州における最初のサンセット評価の提案は,1975年,テキサス州で,一定の行政機関に,法律によって更新されないかぎり10年の存続期限を設ける旨の憲法修正条項が提案されたのが最初といわれる。しかし,この提案は議会で否決され,憲法条項にはならなかった(16)。
 しかし,翌1976年4月にはコロラド州が合衆国で最初のサンセット法を制定し(17),同年には,フロリダ,ルイジアナ,アラバマの各州がサンセット法を制定した。サンセット法は,政府の規模を縮小し,競争を高めるべきであるという当時の政策方針や世論にも適合したことから,保守・リベラル,共和党・民主党を問わず支持され,50のすべての州および連邦議会で,サンセットを導入するかどうかの議論がされたといわれる。その結果,1982年までの間に36の州でサンセット法が制定された(18)。
 しかし州の中には,サンセット評価の内容や手続を十分に議論せずに拙速に法律を制定したところや,評価が運用の限界をこえてパンクするところが続出した(19)。まず1981年にノースカロライナ州がサンセット法を廃止し,その後,5つの州がこれに続いた。また,他に6つの州が,法律を廃止こそしないものの,法律の執行を停止中である。従って,今日サンセット評価を実際に実施しているのは,24州と思われる(20)。
(2) サンセット法の特色
 サンセットは,法律では,例えば「政策(プログラム)の価値が,その廃止よりも存続を正当化するかどうか,州政府の政策に対する必要性があるか,もしあるとすれば,政策の当初の目的が達成された程度の評価が,政策の業績,影響または実績の形式で,およびそれが明示を意図された状態の形式で明らかにされているかどうかの体系的評価」(Ariz.Rev.Stat.Ann.§41-2352(4))などと定義される(21)。
 サンセット法の第1の特色は,自動的な廃止期限が明記されていることである。すなわち,議会がそれを再度設置するという決定をしない限り,当該の機関やプログラムは期日の到来とともに廃止される(22)。また議会が当該行政機関の存続を望む場合には,それを評価し,再度設置するという積極的な行動(affirmative action)をとらなければならない。その点で,サンセット法は,議会に対して行為強制的(action-forcing)な意義を有する(23)。言いかえると,サンセット評価は,「何も行動がとられなければ組織は存続する」という従来の図式を,「何も行動がとられなければ組織は消滅する」という図式に作り替えるものといえる。
 第2の特色は,サンセット評価が定期的になされることである。たしかに,議会は,サンセット評価手続によらなくても,政策・事業にその都度期限を付し,また政策・事業をいつでも廃止する権限を有している。しかしサンセット法は,それをアドホックにではなく,定期的,強制的,画一的に,かつ可能なかぎり体系的におこなうことを求めるものである(24)。
 第3に,サンセット法は,行政機関や事業を抹殺し,数を減らすことを唯一の目的とする制度ではない。むしろアリゾナ州法の定義からもうかがえるように,行政機関や政策を,一定の判定基準に従って公正にレビューすることを目的とする。サンセット評価は,立法部門と執行部門の対立をいたずらにあおるものではなく,むしろ両者の協働を推進するものである(25)。この点は,再度とりあげよう。

(3) サンセット法の構成要素
 法律制定を推進した市民団体コモンコーズは,サンセット法には10の事項が含まれなければならないとしている(いわゆるコモンコーズの10原則)。以下の説明の便宜もかねて,それを列記しておこう(26)。
①サンセット法の対象となっている政策(プログラム)や行政機関は,法律によって積極的(affirmatively)に再設置されない限り,特定の日をもって自動的に廃止されるべきである。
②廃止は,政策評価のプロセスを制度化するために,定期的(たとえば6年毎または7年毎)になされるべきである。
③すべての重要な改革と同様に,サンセット機構の導入は学習のプロセスでなければならず,段階的に実行されるべきである。
④調整,合同,および責任ある無駄の削減をおこなうため,同一政策分野の政策や行政機関は,同時に審査されるべきである。
⑤現在ある機関(たとえば,OMB,CBO,GAO,および類似の州機関)は,政策評価の準備業務を引き受けるべきである。しかし,その評価能力は強化されなければならない。
⑥有意義な評価を実現するために,サンセットの提案は政策評価プロセスを導く一般的判定基準(クライテリア)を定めるべきである。
⑦トップの意思決定者が良識的な政治的判断をおこなえるよう,内容のある準備成果が管理する意思決定報告書の中に含まれていなければならない。
⑧委員会構成員のローテーション制度を含め,実質的な委員会の再編が,有意義なサンセット評価にとって必要不可欠である。
⑨恣意的な廃止を防止し,行政機関の未払い債務(市民が有する請求権や財産上の権利)や職員の配転に備えるための防御措置がサンセット装置の中に設けられなければならない。
⑩情報に対するアクセスと公聴会の形式による市民参加は,サンセット手続の基本部分である。

(4) サンセットの分類・区分
 さて,各州のサンセット法を,上記の10原則に基づき分類・区分してみよう(27)。
 まず,①の自動廃止条項の有無をみると,大部分の州が(再授権されない場合の)自動廃止を定め,わずかの州が廃止するかどうかを議会の決定(投票)に委ねている。②の定期的評価についても,すべての州が定められた年限毎に評価を実施することを定めるが,アラバマ州のように,不用意に多数の行政機関を短期間に審査することを定め,大失敗を招いたことへの反省から,コモンコーズは,③④で示されるように,サンセットの段階的導入,領域毎のグループ評価を奨励している。定期的評価の期間は,4年から13年とまちまちであるが,平均8-10年といわれる(28)。
 また,サンセットは,評価の対象をどのように定めるかで,すべての行政機関を評価の対象とする包括的評価方式と,一部の行政機関(主に事業許認可官庁)または裁量的に選択された行政機関のみを対象とする部分的評価方式とに区分することができる(29)。当初は,無意味な行政規制が批判の的となっていたことや,サンセット法の効果をしばらく見守る必要があったことから,対象を許認可官庁に限るところが多かった。しかし評価の実績を積むにつれて対象を規模の大きな行政組織にまで拡大し,さらに包括的評価方式を取り入れる州が増加している。ただし,退職年金機関,教育機関,刑務所,図書館,それに州憲法によって設置された行政機関などは,あらかじめ評価の対象から除外されることが多い(30)。
 評価の方法については,当該規制ないし行政機関の必要性(必要性基準)と,その義務をどの程度実現できたか(業績基準)の2つにわけて評価することが提案されているが,2段階評価を実施しているのはフロリダ州などごくわずかで,大部分は業績(performance)のみを評価することにしている(31)。また評価は,当該部局に対する質問表,提出された資料などをもとになされるが,評価される行政機関が多種多様であることから,質問もそれぞれ異ったものにならざるをえず,法律に詳細な判定基準を示すことは実際には難しいとされている(32)。

(5) サンセット評価の手続
 サンセット評価手続は,準備手続と評価手続そのものに区分できる。
 まず,議会事務局が,サンセット評価に必要な資料・データを収集し,分析し,さらに存続・廃止に関する報告書を準備する。この準備作業には,議会内の予算担当機関,監査事務局などの既存の議会機関があたるのが普通である。スタッフは,アナリストを専任職員として採用するもの,アナリストやコンサルタントを非常勤職員として雇うもの,外部のコンサルタントに委託するものなどさまざまである。全体の4分の1が外部コンサルタント委託方式をとる。専任スタッフが最も多いのはテキサス州の23名(33),つぎがフロリダ州の10名である(34)。ゼロベース予算報告書を併用し,さらに行政機関の自己評価書をこれに充てる例もみられる。
 ついで,議会に設置された評価委員会が,上記報告書に基づきサンセット評価を実施し,最終評価報告書を作成する。最終評価報告書は,評価の対象となった行政機関の再設置,廃止,変更のいずれかの勧告を含む。また,勧告を実施するのに必要な法案・予算案がこれに付加される。評価委員会は,独立の評価委員会を設置するものと,既存の常任委員会のメンバーからなる両院合同委員会が関連分野毎に担当するものとがある(35)。
 この段階で,住民からの意見が聴取される。住民参加は,コモンコーズの10原則の中で最も強調されている事項であり,わずかの例外を除き大部分の州が公聴会・証言・意見書などの手続を定めている。また,評価委員会が行政記録にアクセスする権限を認める州も多い。
 最後に,議会(本会議)が,評価委員会の最終評価報告書に基づき,行政機関の廃止・存続・組織変更を審議し,議決する。さらに州法の中には,知事の関与を定め,行政機関が再設置された場合の知事の拒否権や知事の法案再提出権を認めるものもある(36)。
 存続を認められなかった行政機関は,通常1年存続し,その間に残務の清算がされる。しかし,こうした清算期間が定められていない場合,行政機関は即座に廃止されることになる。

3 アリゾナ州サンセット法の実績
(1) アリゾナ州におけるサンセット評価の実施
 では,サンセット評価の実際の運用と結果はどのようなものであろうか。ここではアリゾナ州とテキサス州をケーススタディとしてとりあげ,検討しよう(37)。
 アリゾナ州のサンセット法は,1978年6月14日に制定された。同法は,すべての行政機関と政策(プログラム)を評価する包括的評価方式である。組織の存続期間は,当初7年とされたが,その後10年に延長された 。最初の評価は1980年 ,最後の評価は1997年で, 2年毎に20前後の組織を順次評価することとされた。1978年から1982年までの間に29の行政機関と政策が評価され(38),さらに1984年12月までの間に,58の行政機関等の評価が完了した。また,サンセットによらない23の業績監査が実施された。58のうち30は職業免許機関や営業規制を業務の一部とする不動産・保険部門などであったとされている(39)。
(2) 手続の概要
①まず,一般監査局(OfficeoftheAuditorGeneral)が,「業績監査」(performanceaudit)と呼ばれる報告(準備)書を作成する。サンセットを専門に行う事務局を議会内に設置したことがアリゾナ州法の特徴である。準備手続は,当該行政機関の廃止期限の17カ月前には開始し,業績監査報告書は11カ月前までに完成していなければならない。業績監査報告書は,当該行政機関に送付され,当該機関は,この報告書を審査し,書面によるコメントまたは反論を提出することが認められる。
 この監査局の報告は,「行政機関がその目標・目的に適合しているかどうかの有効性,行政機関の廃止が一般公衆の健康,安全,福祉にあたえる重大な悪影響の範囲,行政機関によって実施されている適切な規制水準の範囲,そしてより緩いまたはより強度の規制水準が適切かどうか」(40)について,評価することになっている。
②議会における評価機関はCommitteeofReference(以下,CORという)である。 CORは10名の議員からなり,上院・下院の双方から5名づつ選抜されるが,同じ政党の議員はそれぞれ3名を越えてはならないものとされている。COR は,業績監査報告書を受けとった後,一般公衆と当該行政機関の意見を聴取するために公聴会を開催しなければならない。この公聴会は,当該行政機関の実際の目標,法律上の要請との適合性,行政機関と一般大衆の関係を議論する場としてとくに重視されている(41)。
CORは,これらの意見をもとに,当該行政機関の存続,統合,または廃止のいずれかを勧告する最終サンセット評価報告書を作成する。最終報告書は,当該行政機関の必要性,目的,予想される量的・質的業績を記述し,さらに類似ないし目的が重複する行政機関があるときは,重複・競合をいかに回避したのかを説明し,当該行政機関を廃止または他の行政機関と統合した場合の結果を評価しなければならない。
③最後の段階は,JointLegislativeOversightCommittee(以下,JLOCという)による評価である。JLOCは,上院・下院から議長によって指名された各5名の議員からなり,上院・下院議長が職務上の資格で委員会に参加する。JLOCの当初の目的は,CORの勧告を実施するのに必要な法案を起草することであったが,現在,この任務はCORに移されている。しかも,CORもこの法案起草の任務を関連する常任委員会に委せていることから,勧告の実施に必要な法案の作成は,通常の法案と同じ手続でなされる(42)。したがって,実際には,両院の常任委員会および本会議が最終的な生殺与奪の権限を有していることになる。

(3) 4年間の実績
 さてアリゾナでは,第1回評価(1980年)によって,会計士委員会,農業雇用者調整委員会,農業園芸委員会州薬剤師局および果実野菜標準化事業,高齢者諮問協議会,行政情報諮問委員会,販売者登録部,歯科治療師委員会,経済計画・開発委員会,倫理委員会,保険省,移動式・製造住宅基準委員会,視力測定師委員会,心理療法師委員会,技術士登録委員会の14の行政機関が,第2回評価(1982年)によって,行政省,芸術・人文科学委員会,競技委員会(レスリングとボクシングの監督),カイロプラティック師委員会,卵検査委員会,医療師委員会,自然療法師委員会,看護師委員会,眼鏡調整師委員会,内科・外科整骨師委員会,足病治療師委員会,不動産省,獣医師委員会の13(合計27)の行政機関がサンセット評価された。
 その結果,行政情報諮問委員会,経済計画・開発委員会,倫理委員会の3つ(11.1パーセント)が廃止され(43),逆に,農業雇用者調整委員会,農業園芸委員会州薬剤師局および果実野菜標準化事業,芸術・人文科学委員会,獣医師委員会の4つ(14.8パーセント)は変更なしに存続を認められた。
 このように廃止の実績だけをみると,サンセット評価の結果,廃止された行政機関はわずか3つにすぎず,しかも,これらはいずれも許認可機関ではない。残りの20の行政機関をみると,免許制度の大部分が消費者保護に貢献していないという監査局の指摘にもかかわらず,カイロプラクティック師,卵検査士,医療師,自然療法師,看護師,眼鏡調整師,内科・外科整骨師,足病治療師などの免許機関が,若干の組織統合はあったが,10年という最長期間の存続を認められた(44)。アリゾナ州では,ひとつの規制行政機関も廃止されなかったという評価は(45),この事実に論拠をおいている。
 では,なぜこのような結果が生じたのであろうか。その理由として,①一般監査局の業績監査報告書が,行政機関の問題点の発見,改善策の指摘に貢献したにもかかわらず,業績評価にまで踏み込まず,規制改革や廃止勧告にも及び腰であったこと,②一般監査局が議会への遠慮,経験不足,時間不足,スタッフ不足など一般から,組織運営に問題を絞り,規制の必要性,程度などの重要な政策判断を議会に委ねたこと,③CORは一般監査局の報告書をそのまま引用するだけで,独自の調査と判断をせず,また具体的勧告を回避するなど,任務を十分に遂行しなかったこと,④JLOCが,COR報告書の審査役,議会内における調整役としての役割を十分に果たさなかったこと,④議会が,一般監査局の重要な提言を拒否したこと,⑤サンセット手続の参加者の大部分が規制の恩恵をうける業界や専門職能団体の代弁者で,彼らが一般監査局や議会に圧力を加え続けたこと,などがあげられている(46)。
 この中で特に強調されるのが,業界の政治的圧力である。業界・職能団体の圧力は,第2回目の評価の際にはさらに強くなり,それにつれて,議会の姿勢も目に見えて消極的になったといわれる。中でもよく言及されるのが,1983年評価の際の理容師・美容師団体の組織的運動である。一般監査局の報告は免許機関である理容師・美容師委員会の廃止を勧告したが,理容師・美容師組合は,陳情,3000通に達する手紙作戦,3度の公聴会要求と公聴会への動員(47),議員へのロビイングなどを繰り返した結果,まんまとサンセットを免れたのである。

(4) サンセットのコスト
 サンセット評価は, 費用の面でも大きな課題を残した。 一般監査局・業績監査部の年間予算は75万ドルをこえ,一般監査局は,ひとつの行政機関の評価に延べ2400時間と4万3,200ドルを費やしたが,これは全国平均をはるかに上回るものといわれる(48)。しかもこれには,議会委員会やそのスタッフ,さらにサンセットの対象となった当該行政機関が費やした時間・費用は含まれていない。他方,サンセット評価の対象となった行政機関は,大部分が小規模な事業免許機関であり,廃止しても,大幅な経費削減が見込めるような組織ではもともとなかった(49)。

(5) 総合的な評価
 以上,アリゾナ州の4年間の実績を概観するかぎり,アリゾナ州では廃止された行政機関が全国平均に比べてはるかに少なく(50),規制改革にもほとんど貢献しなかったという評価に説得力があろう(51)。たしかに,一般監査局による問題の洗い出し,議会による法律改正,行政自身による改善などを通して行政の効率性・組織運営の実効性が向上し,公衆への説明責任も増進したという効果も否定はできない。しかし,こうしたサンセット評価のプラス面も,アリゾナ州の場合には,予想されたほどのものではなかった(52)。
 サンセット評価が政治的圧力に弱いという欠点をさらけ出したのも,アリゾナ州サンセット法の大きな教訓である。さらに,コストの面でもアリゾナ州の経験は大きな課題を残した。たしかに,営業規制緩和による利益には,行政コストの削減だけではなく,競争促進により消費者が受ける利益等も含まれる。しかし,サンセットに要する膨大な経費を,こうした波及的な便益だけで弁護するのはおそらく無理である(53)。

(6) その後の大幅改正
 こうした経験をふまえ,アリゾナ州法は大幅に改正された。改正の主なものは,①一般監査局は,評価される行政機関のリストと評価に要する時間の見積りを廃止予定時期の20カ月前までにJLOCに提出する,②JLOCは評価に優先順位をつけ,一定の機関をサンセットの対象から除外する,③評価をパスした行政機関は,自動的に次の2年間の評価サイクルにおかれる,④JLOCは,リストアップされなかった行政機関の評価を一般監査局に指示することができる,などである(54)。
 この改正は,さほど評価する意味のない行政機関をサンセット評価から除外し,サンセット評価に要する立法府のリソースを,より成果の期待される分野へ振り向けることを可能にし,サンセット評価を,より柔軟かつ費用効果的に運用することをめざしたもので,過重負担に悩む他の州の注目するところとなっている。
4 テキサス州サンセット法の効果
(1) テキサス州法の概要
 テキサス州のサンセット法は,1977年6月に制定された。テキサスのサンセットは,包括的評価方式であり,規制機関・非規制機関をとわず,すべての行政機関を対象とする。ただし高等教育機関など一部のものは評価から除外される。対象となる機関は177といわれ,すべての機関は12年毎に評価にかけられる。議会が再設置を定める法律を可決しない限り,当該機関は1年間存続した後に廃止される(55)。
 評価を実施するのはサンセット諮問委員会(Sunset Advisory Commission:以下,SACという)である。SACは,当初,下院議長の任命する4名の下院議員と現職知事の任命する4名の上院議員から構成されていたが,1983年にさらに2名の一般代表が委員に加えられた。議会委員の任期は4年,一般委員の任期は2年である。
 SACは,23名の専属スタッフをもつ。スタッフは,すべて法律学,政治学,経済学,行政学,教育学,経営学,会計学,社会福祉学などのトレーニングを積んだプログラム・アナリストである。これは,他の州の専任スタッフが,多くて8-10名程度にすぎないことを考えると,テキサス州法の著しい特色であり,SACの権威を著しく高めている原因でもある。スタッフは, 当初, 議会予算局の業績・評価部(Performance and Evaluation Division of the Legislative Budget Board)に配置されたが,1981年に専任スタッフとされた(56)。

(2) 手続
 テキサス州法のサンセットは,①行政機関による自己評価,②SACのメンバーによる評価の実施と報告書の作成,③SACによる公聴会の実施,④SACによる廃止・存続についての勧告と必要な法案の提言,⑤議会におけるSAC法案または他者から提出された修正案(代替案)の審議・採決,⑥知事の署名または拒否の6段階からなる(57)。
 知事は,SACに対して公式の勧告を提出し,さらに再設置を認める法案に対し拒否権を行使することで,組織を消滅させることができる(58)。
 テキサス州法の全体的な仕組みや手続は,他の州とさほど変わらないが,評価過程全般にSACが関与し,SACが大きな権限と影響力をもっているのが特徴といえよう。

(3) 行政的・政治的効果
 テキサス州におけるサンセットの成果について,2つの論評を紹介しておこう。
 第1の論評は,営業免許機関に限定してテキサス州サンセットの実績を評価したものである。それによると,1979年と1981年の評価により合計 38の免許機関が評価され,SACは21の機関について組織変更を勧告した。しかし,議会は最終的に3つの行政機関を廃止し,2つを吸収合併し,1つを他の機関に権限委譲しただけで,それ以外の機関には手をつけなかった(59)。ただしSACの勧告のうち,免許機関の重大な変更に関するものは61パーセント,手続に関するものは77パーセント,行政機関全体にわたるものは82パーセントが議会により採択された(60)。この点では,大きな効果があったともいえる。しかし,この改革の影響をこうむったのは,いずれも小規模・弱小機関で,営業許可件数が多く,政治資金の豊富な業界をかかえる古くからある大きな行政機関は,改革に抵抗し,(行政機構全般の改善に寄与するものをのぞき)改革を免れることができた(61)。
 第2の論評は,サンセット法がテキサス州の政治制度にあたえた影響を分析したものである。それによると,サンセットによって12年間で評価された機関の15パーセントが廃止され,10パーセントが重大な組織変更を迫られた(62)。また,SACの勧告は90パーセント以上が立法化され,勧告が議会によって否決されたのは,9回(4回は存続に,5回は廃止に変更)にすぎない。また,SACの作成した評価基準は,これまでテキサス州の行政機関になかった手続と実務の統一性をもたらし,従来からある監査機関との協調関係を生みだしたという(63)。
 こうしたことから,論者は,テキサス州におけるサンセット評価は生産的であったと評価している(64)。SACの勧告が権威を持ちえたのは,先に記したように,SACが組織面で強い独立性をもち,長時間を費やして包括的で科学的な評価を初めて実施したからである。
 また,画一的・強制的評価と自動的廃止というサンセット法の厳格さが,テキサス州ではうまく機能したとされている。テキサス州では,伝統的に公選公務員,農業コミッショナー,司法長官,会計検査官,土地コミッショナー,財務官などが知事以上の力をもって君臨し,人事権等も独自に行使していたために,州政府に対する信頼性はきわめて低かった。サンセットは,画一的に評価を実施することで,政治的な干渉を回避し,政治制度の浄化に大きな力を発揮したというのである(65)。

5 サンセット法の教訓
(1) 行政組織の削減効果
 まずサンセット法は,非効率的・非効果的な規制制度や行政機関を減少させただろうか。サンセット法が制定された当初は,規模の小さな無用視されていた機関の廃止が相次ぎ,1977年にはミシシッピー州だけで16の機関が廃止されたといわれる。その後,1978?1981年の間に評価対象の 16?23パーセントが廃止されたが,1984?1988年にはそれが13パーセント前後にまで低下した。また州によっても顕著な違いがあり,サウスカロライナでは廃止がゼロであったのに対し,インディアナでは59,テネシーでは35の機関が廃止された(66)。
 廃止されたのは,避雷針セールスマン,腐敗槽清掃士,旅行ガイド,マッサージ治療師,人工降雨師,教科書セールスマン,入れ墨師,競売人などを監督する弱小機関が圧倒的多数で(67),大きな組織は,組織的抵抗の結果,大部分が生き残った。したがって,組織削減に関するサンセットの効果はきわめて低かったといえる(68)。

(2) サンセットの費用と便益
 サンセット実施の費用と効果を正確に比較検討した報告はない。これは,費用を監査スタッフの人件費とするか,それ以外の議会関係経費を加えるかなどが州によってまちまちであり,さらに規制緩和や説明責任の向上などの効果をどう測定するか,社会福祉政策等の効果とは何かなどの重要な論点について,明確な解答がないからである。費用・便益を公表しているのはコネティカット,メリーランド,テネシーなどにすぎず,他の大多数の州ではその計算さえしていないといわれる(69)。しかし,総じてサンセット評価には膨大な時間と人手を必要とし,それに比べると行政コストの削減という効果は期待はずれに終わったことから(70),サンセットは非常に高くついた学習経験であったといえよう。

(3) 立法的監視能力の向上
 サンセットは,議会が行政活動を監視する手段である。したがって,議会がサンセット法に意義を見いだし,積極的な運用につとめることで,その効果も高まる。しかし,議会はサンセット評価の実施に熱心であったとはいえない。その理由は,第1に,すでに多くの州が,新たな支出を伴う法律や事業は一定年限が経過すると廃止(または審査し,再授権)するというシステムを有していること,第2に,議会は,サンセット法によらなくても,行政機関や事業を調査し,廃止する権利を留保しており,サンセット評価は古くからあることを新しい方法で行うものにすぎないこと(71),第3に,議員が圧力団体の反対を押してまで既存の制度を廃止する意欲をもたないことなどがあげられている(72)。
 また,多くの州議会議員は,行政監視の手段として,サンセットやゼロベース予算などの新しい手法より,特別監視委員会,調査委員会,事後監査などの伝統的手法がより効果的であると感じているという報告もある(73)。
 他方,議員が行政監視活動にも取り組むことで行政内部に関心をもつようになり,行政職員も,サンセット評価には協力的・協調的で,議員と公務員との信頼関係が増したとの報告もある(74)。しかしこれに対し,サンセット法は,議会の影響力を高める効果がほとんどなかったという指摘もある(75)。
 しかし,もしサンセット法がなければ,立法府は,政策評価を回避した可能性もあり,サンセット法は議会が監視をサボタージュすることに対する歯止めになっているとはいえるだろう(76)。
 また,少なからぬ州がサンセット法を廃止ないし停止したが,これらの州は,議員が非常勤で給与も低く,専門性に欠け,スタッフの質も低いなどの問題があり,サンセット評価の実施にかけた費用も総体的に低額であったという指摘もある(77)。議会の組織が弱体なところでは,サンセット評価もうまくいかず,サンセット評価は,議会や議員の能力も同時に評価したといえよう(78)。

(4) 市民参加
 住民参加の点では見るべき成果がないという点で,識者の意見は一致している。
 1981年までの調査結果では,公聴会参加者の平均は25名で,それ以降も増加のきざしはない(79)。州によっては,住民参加や市民専門家からの証言を積極的に勧奨し,市民をサンセット委員会の委員に加えている例もみられる。バーモント,ペンシルベニアでは,郵送による陳述を認め,予め登録された者には証言するかどうかの照会をしているが,それでも効果がないといわれる(80)。一般市民は,行政コストの削減や無意味な規制の廃止には賛成であるが(総論賛成),特定の小さな行政機関を廃止するかどうかには,ほとんど関心がないといえよう(各論無関心)(81)。
 他方,アリゾナ州の例にみられるように,業界団体の取り組みは積極的である。コロラド州では,廃止対象となった機関が,公聴会に関係業界を動員するための対応技術をいち早く修得し,ルーティーン化してしまった(82)。ノースカロライナ州がサンセット法を廃止したひとつの理由は,こうしたロビイングの圧力があまりに強かったからであるといわれる(83)。サンセット法は,議会が業者の圧力に弱いことをさらけ出してしまい,圧力団体の活動の場をさらに広げたといえる(84)。

(5) 行政の効率化・説明責任の向上
 では,全体的にみて,合衆国におけるサンセットの経験は,いかに評価されるべきだろうか。たしかに,サンセットによって廃止された機関はわずかであった(85)。しかし大多数の論者は,サンセットが,当初の行政機関の首切り役から,議会が行政機構やその政策決定プロセスを多面的に監督し,あるいは行政機関の自己監査を強制する手段に変化しつつあることを指摘する。
 サンセット評価の実施を契機に,多くの州で,規則・通達の改正,許可基準の見直し,資格試験の改善,許可手続への市民参加,苦情処理手続の整備などが進んだことは事実として指摘できる(86)。また,テキサス州のように,旧態依然の政治組織に風穴をあけ,行政にはじめて規制手続の統一化,実務の標準化をもたらした例もある(87)。
 また,サンセット法が,議員の知識を増加させ,行政の側も議会の動きに敏感になったことは否定できない。したがって,サンセット法が,行政の説明責任の向上,組織運用の効率性・効果性の向上,部分的な代替案の提示などに貢献したという州政府協議会(Council of State Government)やコモンコーズの評価は妥当なものであろう(88)。こうしてアメリカのサンセット法は,それに万能薬を期待する時代をおえ,いくつかの改善を重ね,議会による他の行政監視手段と連動させながら,その効果を着実に発揮させる「第2段階」に入ったといえる(89)。議会がサンセット評価を運営する十分な能力を備え,それに積極的に関与すれば,サンセット評価は今後もすぐれた行政監視手段であり続けるものと思われる(90)。

6 むすび―サンセット制度の将来
 制定後20年近くを経過したサンセット法は,今後,どのような展開をとげるのだろうか。ここでは,これまでの経験をベースになされた最近の改正を紹介することで,その将来を予測することにしたい(91)。
 第1は,サンセット評価をより身軽にするために,サンセット評価の範囲を制限する動きがみられることである。たとえば,評価委員会や知事が対象を選択し,あるいは優先順位をつけることで,重点的な評価を試みるところが増えている。また,メリーランド州のように,完全な評価をする行政機関をスクリーニングするためのミニ評価を実施するところもある。
 第2に,より細かな審査をするために,評価のサイクルを延長するところも見られる。また,評価のスケジュールを固定するのではなく,議会または委員会の勧告に基づき行政機関を評価する時期を選択する州も9つにのぼる。
 第3は,評価の方法として,多くの州が略式評価と正式評価の2つを定め,いずれかを選択する方式を採用している。ユタ州では,通常は立法府の調査官および法律スタッフによる略式評価を実施し,要求があった場合に限り監査スタッフによる正式評価を行っている。また,テネシー州では,行政機関の規模,立法者の意図,前回の評価結果,費用,行政コスト削減の見込み,評価から期待される利益などを考慮して,審査対象機関毎に時間を割り振る方法を取り入れている(92)。
 第4に,サンセット評価を単独に実施するのではなく,それに事後監査,プログラム評価,プログラム予算,歳出審査などを組み合わせる動きが顕著になっていることである。その中でも,とくに多いのが,サンセット法とサンライズ法を組み合わせである。
 サンライズ法とは,新しい行政機関を作る場合に,行政の側が議会の委員会にその必要性・効果などを証明するもので,サンセット法と同じように1970年代の後半に各州で導入され,現在9つの州で実施されている(93)。サンライズ評価は,対象がそれほど多数ではなく実施が容易なことや,サンセットによって廃止された行政機関を再導入しようとする際の歯止めとして機能することから,今後も採用する州が増えるものと思われる(94)。
 最後(第5)に,ではサンセット評価は,政策や事業の監視方法として,わずかな効果しか期待できないのだろうか。ここで,既存の形式のサンセット法こそ制定しないものの,新規に設立される行政機関や事業に授権する法律にサンセット条項を付す州が増えていることを指摘しておこう(95)。また,法律自体を廃止するものではないが,法律執行のための予算計上を一定年限のみ認め,期限の到来とともに予算計上を再授権(reauthorization)するかどうかを審議するという方法は,すでに合衆国で一般的に見られるところであり(96),これも形を変えたサンセットといえる。こうみると,サンセット法とは別に,サンセット的な手法は合衆国の行政システムの中に確実に浸透しているといえるだろう。
 日本においても,こうした合衆国の経験と最近の動向をふまえ,サンセット的な手法を導入することの是非が議論されるべきであろう(97)。

2009年9月29日火曜日

暴力団 口座開設拒否へ

全銀協は、暴力団の口座開設を拒否するようだ。
 暴力団による資金洗浄対策として、全銀協は加盟187行に対し、暴力団
組員らに預金口座を開設させないよう通知する方針を決めた。
 対象は、暴力団組員や準構成員、暴力団と関係の深い企業、総会屋など。
普通預金口座のほか当座預金、貸金庫の取引も拒否する。公共料金の引落
しなど日常生活の目的であっても取引を拒否し、すでに開設された口座も
組員などであることがわかれば契約を解除する。

加盟行が同調しなかったり、黙認した場合、除名だけで済むのだろうか。
組員が個人的に預けるのは、大手行だろうけど、商売で使うのは弱小行
だろう。加盟全行が徹底するとは思えないので、黙認する銀行もあるの
かもしれない。


---組員は口座開設お断り…全銀協が排除策---
2009年9月24日15時20分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090924-OYT1T00661.htm

 暴力団によるマネーロンダリング(資金洗浄)対策として、全国銀行協会(全銀協)は加盟187行に対し、暴力団組員らに預金口座を開設させないよう通知する方針を決めた。
 24日午後の理事会で正式決定し、加盟行に暴力団排除条項を策定するよう求める。全銀協は昨年11月、融資取引からも暴力団を排除する方針を打ち出しており、銀行取引全体から、暴力団をはじめとする反社会勢力を締め出す姿勢を明確にする。
 対象は、暴力団組員や準構成員、暴力団と関係の深い企業、総会屋など。普通預金口座のほか当座預金、貸金庫の取引も拒否する。
 公共料金の引き落としなど日常生活の目的であっても取引を拒否し、すでに開設された口座も組員などであることがわかれば契約を解除する。組員などに該当しない場合でも、暴力的な要求や脅迫などの行為があれば排除の対象とする。
 この方針を徹底するため、加盟行がそれぞれ集めている暴力団関係者の情報を集約してデータベース化することを検討するという。
 暴力団組員の銀行口座を巡っては、昨年1月に神奈川県警が摘発した信用保証詐欺事件で、暴力団幹部が収益の一部を自分の口座に振り込ませていたことが判明するなど、マネーロンダリングに利用されるケースが後を絶たず、全銀協は業界あげて排除を進める必要があると判断した。
 金融界では、日本証券業協会が2007年9月、暴力団関係者との証券口座取引を拒否することを決め、今年3月には暴力団関係者の情報を照会する「証券保安対策支援センター」を設置、データベースの構築を進めている。

2009年9月28日月曜日

HIVワクチン実証

HIVワクチン実証に成功した。
実験段階のエイズワクチンが、世界で初めて感染リスクを約3分の1低下
させたことが明らかになった。
記者会見で発表された声明では、
「ワクチンはHIVへの感染リスクを31.2%減らす効果がある」
としている。

バンコク近郊の2つの県で、16000人以上のボランティアに対して、RV144
と言われるワクチンを6年投与する臨床試験で非感染率が31%になった
ようだ。
RV144は、二種類の遺伝子操作をしたワクチンの組合せ。
20年以上HIVの試験を続けても、2500万人以上が死亡したらしい。

HIVが一定の割合で増加する母集団に対して、偽薬と真薬を同率で与え
感染率を算出しているようだ。感染への啓蒙や防具の配布を十分に
行わず、薬剤の効果を優先する臨床試験なのだろうか。

アフリカで、女性だけだが、殺菌薬「PRO 2000」の臨床試験を行い、
予防効果は30%だったと思う。

統計値だけをみれば、一般集団のうち、30%は非感染者同士、または
感染行為をしない等の集団であって、本当にワクチンの効果があると
言えるのだろうか。


First Person: Aids Vaccine Breakthrough Reaction The Associated Press

---米軍とタイ保健省、世界初の抗HIVワクチン実証に成功---
更新:2009/09/25 20:20
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20090924D2M2402924.html

 米軍とタイ保健省は24日、バンコク近郊の同保健省疾病管理局で記者会見し、実験段階のエイズワクチンを投与し、感染リスクを何もしない場合よりも約3分の1減らしたとする臨床実験結果を発表した。エイズワクチンの実証実験で感染リスクの低減が認められたのは初めて。米軍は「エイズ治療研究における飛躍的進歩」としている。
 実証実験に使ったのは、2003年に開発された「RV144」の名で知られる臨床実験用の抗エイズウイルス(HIV)ワクチン。これを、18~30歳のタイ人男女約1万6400人に承諾を得たうえで2度接種し、経過を観察した。ワクチン接種者のその後のエイズウイルス感染率は、接種しない他地域の調査対象者よりも31.2%低くなるとの結果が出た。(バンコク=三河正久)


---エイズ感染リスクが3分の1減少、世界初の抗HIVワクチンを開発---
2009年09月24日 16:32 発信地:バンコク/タイ
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2645367/4660951

【9月24日 AFP】実験段階のエイズワクチンが、世界で初めて感染リスクを約3分の1低下させたことが明らかになった。四半世紀に及ぶエイズ治療研究における「飛躍的発展」だとされる。米軍とタイ保健省の研究チームが24日、明らかにした。
 このワクチンは、米軍とタイ保健省が実施した、1万6000人以上のボランティアが参加する世界最大の臨床試験の結果、開発されたもので、エイズウイルスの感染リスクを約3分の1低下させるという。
 米軍のジェローム・キム(Jerome Kim)大佐は、タイ・バンコク(Bangkok)市内で行われたテレビ記者会見で、「これは科学の非常に重要な進歩であり、世界中で有効なワクチンが利用可能になる」「抗エイズウイルス(HIV)ワクチンが感染を防げることが示されたのは、今回が初めてだ」と語った。
 このワクチンは、それ自体では感染を防ぐことができない既存の2種類のワクチンを効果的に組み合わせたものだという。2003年10月からバンコク近郊の2つの県で、平均的なエイズ感染リスクのあるボランティアを対象に臨床試験が行われていた。
 記者会見で発表された声明では、「今回の結果は、これまでで初めて予防効果が現れたという点で、抗HIVワクチン開発における飛躍的進歩だ」「ワクチンはHIVへの感染リスクを31.2%減らす効果がある」としている。


---For First Time, AIDS Vaccine Shows Some Success---
By DONALD G. McNEIL Jr.
Published: September 24, 2009
http://www.nytimes.com/2009/09/25/health/research/25aids.html?hp

Scientists said Thursday that a new AIDS vaccine, the first ever declared to protect a significant minority of humans against the disease, would be studied to answer two fundamental questions: why it worked in some people but not in others, and why those infected despite vaccination got no benefit at all.

The vaccine - known as RV 144, a combination of two genetically engineered vaccines, neither of which had worked before in humans - was declared a qualified success after a six-year clinical trial on more than 16,000 volunteers in Thailand. Those who were vaccinated became infected at a rate nearly one-third lower than the others, the sponsors said Thursday morning.

“I don’t want to use a word like ‘breakthrough,’ but I don’t think there’s any doubt that this is a very important result,” said Dr. Anthony S. Fauci, the director of the National Institute of Allergy and Infectious Diseases, which is one of the trial’s backers.

“For more than 20 years now, vaccine trials have essentially been failures,” Dr. Fauci said. “Now it’s like we were groping down an unlit path, and a door has been opened. We can start asking some very important questions.”

It will still, however, take years of work before a vaccine that could end the epidemic, which has killed about 25 million people, can even be contemplated.

“We often talk about whether a vaccine is even possible,” said Mitchell Warren, the executive director of the AIDS Vaccine Advocacy Coalition, or AVAC. “This is not the vaccine that ends the epidemic and says, ‘O.K., let’s move on to something else.’ But it’s a fabulous new step that takes us in a new direction.”

In which direction is still unknown. No one - including the researchers from the United States Army, the National Institutes of Health, the Thai Ministry of Public Health and two vaccine companies that tested the vaccine - knows why the vaccine gave even its weak indicator of success.

Experts generally disdain vaccines that do not protect at least 70 to 80 percent of those getting them. And this vaccine did not lower the viral loads of people who were vaccinated but caught the virus anyway, which was baffling because even mismatched vaccines usually do that.

Simply repeating the trial to confirm the results would be pointless, experts agreed.

The trial, the largest AIDS vaccine trial in history, cost $105 million and followed 16,402 Thai volunteers.

The men and women ages 18 to 30 were recruited from two provinces southeast of the capital, Bangkok, from the general population rather than from high-risk groups like drug injectors or sex workers. Half got six doses of two different vaccines; half were given placebos.

For ethical reasons, all were offered condoms, taught how to avoid infection and promised lifelong antiretroviral treatment if they got AIDS. They were then regularly tested for three years; 74 of those who got placebos became infected, but only 51 of those who got the vaccines did.

Although the difference was a mere 23 people, Col. Jerome H. Kim, a physician and the manager of the Army’s H.I.V. vaccine program, said it was statistically significant and meant that the vaccine was 31.2 percent effective.

The results were surprising because both vaccines, one from the French company Sanofi-Aventis and one developed by Genentech but now licensed to Global Solutions for Infectious Diseases, a nonprofit health group, had failed when used individually.

“This came out of the blue,” said Chris Viehbacher, Sanofi’s chief executive. Even 31 percent protection “was at least twice as good as our own internal experts were predicting,” he added.

In 2004, there was so much skepticism about the trial just after it began that 22 top AIDS researchers published an editorial in Science magazine suggesting that it was a waste of money.

One conclusion from the surprising result, said Alan Bernstein, head of the Global HIV Vaccine Enterprise, an alliance of organizations pursuing a vaccine, “is that we’re not doing enough work in humans.”

Instead of going back to mice or monkeys, he said, different new variants on the two vaccines could be tried on a few hundred people in several countries.

This vaccine was designed to combat the most common strain of the virus in Southeast Asia, so it would have to be modified for the strains circulating in Africa and the United States.

Sanofi’s vaccine, Alvac-HIV, is a canarypox virus with three AIDS virus genes grafted onto it. Variations of it were tested in several countries; it was safe but not protective. The other vaccine, Aidsvax, was originally made by Genentech and contains a protein found on the surface of the AIDS virus; it is grown in a broth of hamster ovary cells. It was tested in Thai drug users in 2003 and in gay men in North America and Europe but failed.

In 2007, two trials of a Merck vaccine in about 4,000 people were stopped early; it not only failed to work but for some men also seemed to increase the risk of infection.

Combining Alvac and Aidsvax was simply a hunch: if one was designed to create antibodies and the other to alert white blood cells, might they work together?

One puzzling result - those who became infected had as much virus in their blood whether they got the vaccine or a placebo - suggests that RV 144 does not produce neutralizing antibodies, as most vaccines do, Dr. Fauci said. Antibodies are Y-shaped proteins formed by the body that clump onto invading viruses, blocking the surface spikes with which they attach to cells and flagging them for destruction.

Instead, he theorized, it might produce “binding antibodies,” which latch onto and empower effector cells, a type of white blood cell attacking the virus. Therefore, he said, it might make sense to screen all the stored Thai blood samples for binding antibodies.

“The humbling prospect of this,” he said, “is that we may not even be measuring the critical parameter. It may be something you don’t normally associate with protection.”

Dr. Lawrence Corey, the principal investigator for the HIV Vaccine Trials Network, who was not part of the RV 144 trial, said new work on weakened versions of the smallpox vaccine had produced better pox “spines” that could be substituted for the canarypox. New trials, he added, could be faster and smaller if they were done in African countries where AIDS is more common than in Thailand.

2009年9月27日日曜日

MD東欧配備 米が中止

米がMD東欧配備を中止するようだ。
オバマ米政権が東欧のMD計画見直しを表明したのに応えた。
米露のSTART1の後継条約交渉に弾みがつくとの見方が広がる中、露には、
米国がMD計画を放棄したわけではなく「長期的な危機は残っている」との
警戒論もある。

露側の懸念材料
・SM3はMDの能力を飛躍的に発展させる可能性がある
・SM3搭載のイージス艦がバルト海や黒海、北極海に配備する可能性がある
・Xバンドレーダーをカフカス地方に設置

ブッシュ時代、イランによるミサイル攻撃への対策として、ポーランドと
露の国境付近に配備し、MD設備の多くを露製にすることで、露は許可をした
記憶がある。この時、ポーランドは配備に対して、国内で論争となり、親露、
親米に分裂したと思う。また、外国に振り回された。

米国がTHAADを配備すれば、状況はかなり変わるし、Xバンドレーダ搭載の
イージス艦配備でも変わる。結局、イランの核開発に影響を受けることに
なるのか。イランを扇動するのは、米軍複合産業体か。


Medvedev on Sanctions: The STRATFOR View


Nukes- Russia and America to seal the deal


Obama on Iran Nuke Program


東欧ミサイル防衛(MD)を中止 オバマ米大統領が表明・字幕


---イラン問題で対米協調を演出 ロシア---
2009.9.26 20:40
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090926/amr0909262054009-n1.htm

 【モスクワ=佐藤貴生】イランの核問題で、これまで同国への批判を控えていたロシアのメドべージェフ大統領が今回は強い懸念を示すなど、米国に同調する姿勢を鮮明にしている。オバマ米政権が東欧のミサイル防衛(MD)計画見直しを表明したのに応え、米露友好を演出してみせた形だ。米露の第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約交渉に弾みがつくとの見方が広がる中、ロシアには、米国がMD計画を放棄したわけではなく「長期的な危機は残っている」との警戒論もある。
 メドべージェフ大統領は25日、米ピッツバーグでの記者会見で、イランの新たなウラン濃縮施設の建設について「事態を注視する必要がある。深刻に懸念すべき情報だ」と述べた。
 23日のオバマ大統領との首脳会談で、国連安保理のイラン追加制裁決議に賛意を示したのに続く発言だ。
 イラン南部の原子力発電所の建設などに協力してきたロシアは、これまで「対話による解決」を主張しており、対イラン政策を転換したのか注目されている。

 米国は17日にMD計画の見直しを表明、イラン核問題でロシアの支持を得た。チェコにレーダー基地、ポーランドにミサイル基地を建設する計画に代わり、迎撃ミサイル(SM3)搭載のイージス艦を地中海と北海に配置し、地上発射型ミサイル、パトリオットを分散配置するとしている。
 新MD計画は2020年をメドに整備される見通しで、時間的余裕ができた形のロシアは歓迎している。
 しかし25日付の露独立新聞は、「米国はより安価で効果的なシステム設置を狙っている」との見出しで、評論家の分析を掲載した。それによると、SM3はMDの能力を飛躍的に発展させる可能性を秘めている上、SM3搭載のイージス艦がバルト海や黒海、北極海に出現すればロシアの安全保障上の脅威になりかねない。また、地球規模のMD網へと進展する可能性がある-と警告している。
 さらに米国は、新システムの核となるXバンドレーダーをカフカス地方に設置する方針を表明。「レーダーが南のイランに向けられることは明確だ」(米統合参謀本部)とロシアの懸念払拭(ふつしよく)に努めている。
 だが、ロシアが自らの影響圏と位置づけるカフカスへのレーダー設置を容認するかどうかは、米露蜜月がどこまで深化するかにかかっているようにみえる。
 ロシアのチュルキン国連大使も21日、MD計画見直しはロシア側の事情を考慮して決まったものではないとした上で、「米国は(技術革新を進めることで)優位に立ち、影響力を堅持しようとしている。新時代の米露協力も簡単にはいかない」と警戒感を示した。


---米露がイランへの追加制裁で足並みそろえる 首脳会談で露大統領が表明---
2009.9.24 17:17
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090924/amr0909240947005-n1.htm

 【ニューヨーク=有元隆志】オバマ米大統領は23日、ニューヨーク市内のホテルで、ロシアのメドベージェフ大統領と会談した。メドベージェフ大統領は、イランが核開発問題をめぐる交渉に応じない場合、追加制裁に踏み切るとのオバマ大統領に同調する構えを示した。ロシアはイランへの制裁に消極的だったが、オバマ政権が東欧地域へのミサイル防衛(MD)システムの配備計画を中止する方針を決めたことを評価、協力姿勢に転じた格好だ。
 メドベージェフ大統領は「制裁はほとんど成果をあげないが、避けられないときもある」と述べた。マクフォール米国家安全保障会議(NSC)ロシア・ユーラシア上級部長は会談後、この発言について「大きな立場の変化だ」と歓迎の意向を表明した。メドベージェフ大統領はMD計画中止について、「妥当な決定で、ロシアの懸念も考慮されている」と評価した。 
 オバマ大統領は「イランが交渉に応じず、国際的な責務を果たさなかった場合は、追加制裁を科さなければならない」と強調した。そのうえで、国連安全保障理事会常任理事国にドイツを加えた6カ国と、イランとの会合が10月1日に開かれることを踏まえ、「イランがこの機会をとらえることを望む」と述べた。
 両首脳は第1次戦略兵器削減条約(START1)が12月に失効する前に代替条約の合意をとりまとめることを確認した。
 これに関連し、6カ国による外相会合が23日、ニューヨークで開かれ、10月の協議でイラン側に「真剣な返答」を求める声明をまとめた。声明では、協議結果に基づき、「次の措置を決定する」として、追加制裁も辞さない構えを示した。
 クリントン米国務長官は会談後、記者団に対し「われわれの意図を過小評価すべきでない。イランは転換点に立っていることを認識すべきだ」と語った。
 米政府はメドベージェフ発言に加え、6カ国外相会合でイランに圧力を加えることで一致したと強調している。ただ、具体的な追加制裁内容を協議する場合、イランに原子力発電開発で協力しているロシアや、石油供給国としてのイランとの貿易関係を重視している中国がどこまで歩調を合わせてくるかは不透明だ。


---“弱腰”批判に反論 MD中止でオバマ大統領---
2009.9.20 23:09
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090920/amr0909202311010-n1.htm

 オバマ米大統領は、20日放映のCBSテレビとのインタビューで、東欧でのミサイル防衛(MD)施設建設計画を中止したことについて「ロシアが米国の防衛態勢を決定することはない」と述べ、同計画に反発するロシアへの配慮に基づく決定ではないと強調、“弱腰”を批判する一部世論に反論した。AP通信が報じた。
 オバマ氏は、東欧でのMD計画中止の「副産物」として「ロシアがより効果的に米国と協力する気になったとすれば、それはボーナスだ」と言明。計画変更はイランの短・中距離ミサイルに対応するためだと述べた。
 国連総会出席などのため21日からニューヨークを訪れるオバマ氏は、20日午前放映の米テレビ5局に出演し、内政上の最重要課題である医療保険改革問題を中心に政策を説明した。(共同)


---半数がMD計画中止に賛成、ポーランド世論調査---
2009.9.20 01:18
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090920/amr0909200119001-n1.htm

 ポーランド紙ジェチポスポリタが19日報じた世論調査によると、オバマ米大統領が表明したポーランドなどでのミサイル防衛(MD)計画中止に関連し、回答者の48%が「賛成」とした。「反対」は31%で、残りは「意見なし」だった。
 さらに、58%が「ポーランドの安全保障に影響はない」と答え、40%が米国の同計画中止の背景を「ロシアへの譲歩」とした。(共同)


---「同盟国見捨てない」と米国務長官 MD見直しで理解求める---
2009.9.19 11:08
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090919/amr0909191112007-n1.htm

 クリントン米国務長官は18日、ワシントン市内での講演で、オバマ大統領が表明した欧州でのミサイル防衛(MD)計画見直しに関連し「米国が同盟国を見捨てることは絶対にない」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に理解を求めた。
 長官は「MD計画の“棚上げ”ではない」と述べ、ブッシュ前政権の計画よりも早期に包括的なMD網を構築することで、米国や同盟国を守るための、より効果的な防衛体制を確立するとして見直しの意義を説明した。
 イランや北朝鮮の核問題を念頭に「脅威への共通認識を(ロシアと)持ちたい」と述べ、見直しを歓迎したロシアからの一層の協力に期待感を表明した。(共同)


---MD東欧配備、米が中止…露との軍縮交渉に弾み---
2009年9月18日02時21分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090918-OYT1T00117.htm

 【ワシントン=黒瀬悦成】オバマ米大統領は17日、ホワイトハウスで声明を発表し、イランの長距離弾道ミサイルに対処するためのチェコとポーランドへのミサイル防衛(MD)システム配備計画を中止すると発表した。
 大統領は一方、「イランの短・中距離ミサイルの脅威が高まっている」として、欧州に新たな迎撃ミサイルシステムを配備すると表明した。これにより、MD計画に猛反発してきたロシアとの緊張が一層緩和され、米露核軍縮交渉の進展につながるのは確実だ。
 新システムは、配備計画を2011年から2020年まで4段階に分け、地上および海上発射型の迎撃ミサイル「SM3」とレーダー監視システムを欧州に配備する。大統領は、一連の計画はロシアの核戦力への対処が目的でないと強調した上で、ロシアにミサイル防衛やイラン核問題での協力を呼びかけた。


---米、東欧ミサイル防衛計画中止 対ロ軍縮交渉に展望---
2009年9月18日 01時15分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009091701000960.html

 【ワシントン共同】米政府は17日、ロシアが強く反対してきた東欧でのミサイル防衛(MD)施設建設計画を中止し、海上配備型などのMD網を強化すると発表した。ブッシュ前米政権が推進してきたMD計画の明確な転換で、オバマ政権は米ロ核軍縮交渉での協力が必須なロシアに融和姿勢を示した。ロシア外務省は「前向きなシグナル」と歓迎する姿勢を表明しており、交渉の年内合意にも展望が開ける可能性がある。
 「核なき世界」実現を目指すオバマ大統領は今月24日、核軍縮・不拡散に関する国連安全保障理事会首脳級会合を主宰する予定。今回の決定で対話ムードが盛り上がりそうだ。
 米政府はイランの大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発が当初の予測よりも遅れており「脅威はさほど深刻ではない」(ゲーツ国防長官)と判断。イランの短・中距離弾道ミサイルの脅威に対する新たなMD計画を構築するとしており、2020年までに段階的にイージス艦の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を改良し配備することで、チェコやポーランドに固定的なMD施設設置は不要になると結論づけた。
 大統領は17日、ホワイトハウスで新たな防衛網について「長距離弾道ミサイルに対する米本土防衛を維持・強化し、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国防衛を強化できる」と強調した。
 MD計画の見直しは、12月に失効する米ロ間の第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる新たな核軍縮条約締結の前提条件としてロシアが強く求めてきた。
 チェコのフィシェル首相は17日の記者会見で、前日の16日にオバマ大統領と電話会談し、棚上げの意向を伝えられたことを明らかにした。ポーランド側にも米政府当局者が説明した。
 ブッシュ前政権はイランの脅威から欧州諸国を防衛する目的で、ポーランドに地上発射型迎撃ミサイルを配備、チェコにレーダー施設を建設する計画を推進していた。

ウーメラ 採掘事業反対

中国企業によるウーメラ採掘事業が反対になりそうだ。
中国企業が計画する南豪州のウーメラ試験地区内での磁鉄鉱採掘事業への
出資について、豪国防省が、安全保障上の理由から反対を表明した。

ウーメラは、英軍のロケット試射や核開発の実験場、豪の射撃演習場、
日本の当時NAL(現在JAXA)の大気圏突入試験の基礎実験場等の特殊な場所で、
国家高揚のため、模倣システムを独自開発と偽ったり、軍事情報、
産業情報等の窃盗、法律で内部情報を強制開示させる道徳の国には、
信頼は得られないと言うことだろう。

「親中派」ラッドと思っていたが、中国からの嫌がらせにあっても、
国防においては、脅威を感じており、警戒しているようだ。


---豪ラッド政権が中国との合弁事業に反対 「安全保障上の理由」---
2009.9.24 18:27
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090924/chn0909241827003-n1.htm

 【シンガポール=宮野弘之】中国企業が計画する南オーストラリア州のウーメラ試験地区内での磁鉄鉱採掘事業への出資について、オーストラリア国防省が24日、安全保障上の理由から反対を表明した。ラッド政権は今年3月にも同地区での中国企業による地元企業買収を拒否しており、最終的に認めないものとみられる。「親中派」とされるラッド首相だが、国防白書で中国海軍の増強に警鐘を鳴らすなど、中国の影響力拡大を警戒している。
 ロイター通信によると、同事業は中国国営の鉄鋼大手、武漢鋼鉄の100%子会社、武漢オーストラリア・リソーシズとウエスタン・プレーンズ・リソーシズの合弁で、武漢鋼鉄がウエスタン・プレーンズの株式の1210万株を取得。さらに4500万豪ドルを出資し、見返りに採掘した磁鉄鉱の50%と、ウーメラ地区にある鉱脈の調査権利を得るというもの。
 これに対し、オーストラリア国防省は24日、声明を出し「安全、運営、安全保障上の理由からウーメラ地区での防衛活動とは相いれない」と反対を表明した。
 ウーメラ地区はもともと英軍がロケット実験や核開発を行った場所で、現在もオーストラリア軍の射撃演習のほか、日米英のロケットや航空機の飛行実験、人工衛星の打ち上げ、回収なども行われる航空宇宙産業の実験地区でもある。
 フォークナー防衛相は「(反対は)中国企業だからではない。ウーメラの中の最も敏感かつ危険な地域にかかわるためだ」と説明している。
 ラッド政権は、今年3月にも中国の金属商社ミンメタルズが、オーストラリアの資源大手オージー・ミネラルズを17億ドルで買収する案について、同社の鉱山のひとつがウーメラに近いことから、承認しなかった。

2009年9月26日土曜日

国連の必要性

国連の必要性が問われる。
国連総会で各国元首の演説が報道される。見る限り、演技上手が注目
される。目立つ方が有利と思う。
独裁国家と言われる元首でさえ、演説できるが、それは、国連の運営に
直接影響を与えないためだ。

カダフィとチャベスは、反米による批判を主張し、アハマディネジャド
とネタニヤフは、宗教対立による主張をしている。
オバマは、核保有しながら核不拡散、鳩山は米核の傘にもとに核不拡散
を主張する。
カダフィとチャベスは大道芸、アハマディネジャドとネタニヤフは
子供のけんか、オバマと鳩山は、ただのオシャベリにしか見えない。

安保理は、5カ国一致でしか決まらない、
WHOは、事務局長の都合で政策が左右する、
IMFは米国の言いなり、
FAOは、いつでも餓死する子供がいるしか言わない。
戦後変革を続けているが、同形態の国連は本当に必要なのだろうか。
国連の実情は一部報道にもれるだけと思う。そんな国連に対して
国連中心主義とは、よらば大樹の陰でしかないと思う。
国際貢献とは、米国中心でも、国連中心でもないだろう。


Netanyahu slams Iran in UN speech - 25 Sep 09 Al Jazeera


President Dr Mahmoud Ahmadinejad at UN September 2009 - Full Speech with English Voiceover


cnn - chavez "I hope God will protect Obama from the bullets that killed Kennedy"


Hugo Chavez: "The Stupid People From Fox News"


リビアのカダフィ大佐 国連で大独演会


Gaddafi causes controversy at United Nations ITN NEWS


カダフィ大佐、NY郊外にテント設営


---オバマ大統領は「希望のにおい」、チャベス大統領がよいしょ---
2009年09月25日 14:31 発信地:ニューヨーク/米国
http://www.afpbb.com/article/politics/2646162/4664968

【9月25日 AFP】米国に対する激しい糾弾で知られるベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は24日、ニューヨークで開かれた国連総会(UN General Assembly)の一般討論演説で、米国から「悪魔の硫黄臭」が消え「希望のにおい」がすると述べ、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領を持ち上げる姿勢を示した。
 チャベス大統領は2006年の国連総会で「きのう、悪魔がここ(演壇上)に来た。まだ硫黄臭が残っている」と演説し、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領(当時)を痛烈に批判した。
 しかし今回は、「昨日、彼(オバマ大統領)はここ(演壇上)で演説をした。だが、硫黄臭はもうしない。もっとよいにおいがする。希望のにおいだ」と発言。さらに、オバマ大統領に向けて「社会主義陣営に加わりなさい。あなたを悪の枢軸陣営に招待しよう」と冗談を飛ばした。
 その上で、対キューバ制裁の解除と、コロンビアの米軍事基地設置の中止などを訴えた。
 長広舌で有名なチャベス大統領の演説は1時間以上続いたが、同大統領は前日に国連で演説したリビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が90分以上話し続けたことを引き合いに出し、「カダフィ氏ほど長い演説にはならないことを約束する」と話し、笑いを誘った。


---イスラエル首相「そちらこそテロ国家」 国連演説でイランに応酬---
ニューヨーク=杉本晶子 12:47
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090925AT2M2500M25092009.html

 イスラエルのネタニヤフ首相は24日、国連総会の一般討論演説で「イランが核兵器を保有すれば、我々が夢にも思わなかったテロ行為をもたらす」と非難した。前日の国連演説で、イランのアハマディネジャド大統領はイスラエルが「非人間的な政策」をパレスチナで続けているなどと批判しており、イランの核開発問題を材料にイスラエルが反撃した格好だ。
 ネタニヤフ首相はさらに「イランは主要なテロ支援国家」と強調。イランが核開発活動を続ければ、いずれ核兵器がテロリストの手に渡る恐れがあるとして「全世界への脅威だ」と非難した。


---カダフィ氏、96分間も「毒舌」…西側代表ら席を立つ---
2009.09.25 10:02:15 中央日報/Joins.com
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=120867&servcode=A00§code=A00

リビアの最高指導者カダフィ大佐が23日、国連総会でおよそ90分にわたる一般討論演説を行い、ひんしゅくを買った。
カダフィ大佐はこの日、ルラブラジル大統領と主催国である米国のオバマ大統領に続き、3番目に演説した。同氏はこの40年間にわたりリビアの統治者だったが、国連総会に出席したのは初めてだ。
同氏はブラウンのベドウィン伝統姿で演壇に立った。このとき、会場は半分ほど空席の状態だった。ヒラリー・クリントン米国務相と米国のライス国連大使はオバマ大統領の演説が終わった後、会場を出た。欧州の主要諸国の代表らも席を外した。カダフィ大佐は原稿なしで、簡単なメモだけ見ながら1時間36分にわたり演説した。当初配分された15分を大きく上回る。演説が長引くにつれ、イランのアフマディネジャド大統領まで席を立った。
国連総会で最も長く演説したリーダーは1960年、4時間29分にわたり演壇を占領したカストロ元キューバ大統領。カダフィ氏は国連憲章を持ちあげた後、一部のページを破いて、議長席の方向に投げつけた。同氏は「国連が、拒否権を持つ安保理の5カ国(米中ロ英仏)の専横に振り回されている」とした後「5カ国が残りの国を二等国家と軽蔑(けいべつ)している。安保理はテロ理事会と呼ばれるべき」と強調した。
カダフィ大佐は「新型インフルエンザは軍事実験室で作られた新型生物兵器」「オバマ大統領が永久に執権すべき」「ケネディ元米大統領暗殺事件の背後を究明すべき」などといったとんでもない発言を続け、会場から爆笑が起こった。速射砲のようなアラビア語を長時間通訳した国連の同時通訳士がくたくたになり交代する一幕もあった。


---「オバマさん、社会主義陣営にいらっしゃい」 毒舌健在、チャベス大統領が国連演説---
2009.9.25 08:02
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090925/erp0909250802001-n1.htm

 【ニューヨーク=松尾理也】反米強硬派として知られるベネズエラのチャベス大統領が24日、国連総会での一般演説に登場。3年前、当時のブッシュ米大統領を「悪魔」と連呼した激烈さは影を潜めたものの、今度はオバマ大統領に対し「社会主義陣営にいらっしゃい」と呼びかけるなど、毒舌ぶりは健在だった。
 壇上にあがったチャベス大統領は「不快なにおいはもうしない。希望のにおいがする」と述べ、笑いを誘った。同大統領は3年前の一般演説で、自分の前に演説したブッシュ大統領をこき下ろすために「不快なにおいがする」と述べたことがあった。
 この日の演説ではオバマ大統領に対する直接的な批判は行わなかったものの、単なる礼賛とはしないのがチャベス流。オバマ大統領のリベラル寄りの政治姿勢に米国内の保守層から「社会主義者」との批判も出ている状況を踏まえ、「社会主義陣営にいらっしゃい。悪の枢軸陣営でいっしょにがんばろう」と呼びかけるなど、“ほめ殺し”といえそうなひねりを演説の随所に織り込んだ。
 かつての宿敵、ブッシュ前大統領については直接言及しなかったが、イラクでのブッシュ氏に対する靴投げ事件を念頭に、「どうか靴を投げつけないで」とジョークを飛ばす場面があった。


---核なくすのは我々の責務…オバマ大統領発言要旨---
2009年9月25日02時33分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090925-OYT1T00076.htm

オバマ米大統領が24日、核不拡散と核軍縮に関する首脳級会合で行った冒頭発言の要旨は以下の通り。

 「核兵器のない世界」を目指す国連安保理決議はきょう全会一致で採択され、安保理決議1887となった。私はすべての国と国民の安全に脅威となる核拡散や核の使用を防ぐ方策を最も高度なレベルで話し合うため、この安保理開催を要求した。核爆弾がニューヨークやモスクワ、東京、北京、ロンドン、パリで一つ爆発すれば数十万の死者が出る。この危機を防ぐため、国連は再び重要な役割を担う。我々がきょう採択した歴史的決議は、「核なき世界」という目標を高く掲げ、明文化したものである。
 核保有国は削減に向けた義務を負い、核を持たない国は保有をあきらめる義務を有する。
 決議は、核関連物資の拡散や密輸、盗難に対処する機関の強化に役立つ。決議は核拡散防止条約(NPT)の強化にも資するものだ。
 安保理は、国際社会の安定と平和を脅かす条約違反があった場合に対処する権限と責任を有することを明白にした。イランや北朝鮮が安保理制裁決議を履行しない場合も該当する。
 はっきりさせたいのは、一つの国を名指しするのが目的ではないということだ。国際条約は空約束ではない。条約は執行されるのだ。
 今後12か月は、きょうの決議と、核拡散と核兵器使用を防ぐための努力の成否に決定的な意味を持つ。各国がそれぞれの役割を果たさなければならない。
 米国は、ロシアとの間で戦略核弾頭と運搬手段を大幅削減する新たな合意を追求すると約束する。核実験全面禁止条約(CTBT)批准を進め、さらなる核兵器削減の余地も作り出す。来年1月には、兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)に向けた交渉を開始する呼びかけを始める。5月のNPT再検討会議は、この合意を強化することになる。
 核兵器のない世界を実現するため、我々は幻想は抱かない。だが、どれほどの対立も、我々がこれまで築いた物や愛する者を破壊するだけの価値はないと世界が気付く日もきっと来る。そうした認識こそ、異なる民族や国籍、思想を持つ人々を一つにまとめられるのだ。
 かつて米国で、今日我々が追求する目標を明確に表現したのは、共和党のレーガン大統領だった。彼は言った。「核戦争を勝ち抜くことはできない。決して戦ってはならない。どんなに困難でも兵器削減の努力をやめてはならない。地球上から核兵器が消える日まで、我々は止まってはならない」
 これは我々の責務であり、運命となりうる。この会議を通じて、共通の目標を達成するための決意を新たにしたい。


---「友愛で世界の架け橋になる」鳩山首相、国連演説で宣言---
2009年9月25日2時2分
http://www.asahi.com/politics/update/0925/TKY200909240356.html

【ニューヨーク=藤田直央】鳩山由紀夫首相は24日昼(日本時間25日未明)、国連総会で演説した。56年の日本の国連加盟時、重光葵(まもる)外相(当時)が演説で用いた「架け橋」という言葉にちなみ、「日本が架け橋となって挑むべき五つの挑戦」として、(1)世界的な経済危機への対処(2)気候変動問題への取り組み(3)核軍縮・不拡散(4)平和構築・開発・貧困への対処(5)東アジア共同体の構築――を打ち出した。
 英語で約20分にわたる演説の冒頭、首相は戦後の日本で本格的な政権交代がなかったため、「官僚依存が強まり、日本外交から活力を奪った」と指摘し、今回の政権交代を「日本の民主主義の勝利」と強調した。
 さらに、持論の「友愛」について「自分の自由と人格の尊厳と同時に、他人の自由と人格の尊厳をも尊重する考え方」と説明し、「友愛精神に基づき、東洋と西洋、先進国と途上国、多様な文明の間で世界の『架け橋』となる」と誓った。
 「五つの挑戦」のうち経済危機への対処で、首相は「まず日本がやるべきは自身の経済再生」として、公約の子ども手当などを紹介し、「政権交代を通じた経済政策の見直しで日本経済は復活ののろしを上げる」と述べた。
 温暖化対策では、「90年比25%」という温室効果ガス削減の中期目標について、「将来世代のため地球を守りたいと願い、野心的な誓約を提示した」と説明。「(12月の)COP15(国連気候変動枠組み条約締約国会議)を必ず成功させよう」と呼びかけた。
 核軍縮、不拡散では北朝鮮問題に時間を割き、「日朝平壌宣言にのっとり、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を誠意をもって清算し国交正常化を図る」と述べた。民主党は北朝鮮の核実験を受け、「(02年の小泉元首相訪朝時の)日朝平壌宣言を白紙に戻すべきだ」と主張したこともあるが、従来の政府方針を踏襲することを明確にした。拉致問題では「北朝鮮による前向きな行動が日朝関係進展の糸口となる」として北朝鮮に行動を促した。
 東アジア共同体については「日本は過去の誤った行動に起因する歴史的事情もあり、この地域で積極的な役割を果たすことに躊躇(ちゅうちょ)があった」と指摘。「新しい日本は、歴史を乗り越えてアジアの国々の架け橋になることを望む」と表明した。首相は最後に、引き続き国連安保理常任理事国入りをめざす姿勢を示した。


---イラン大統領、イスラエル非難 入植活動「非人間的政策」---
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090924AT2M2401724092009.html

 【ニューヨーク=杉本晶子】イランのアハマディネジャド大統領は23日、国連総会での一般討論演説で、イスラエルによる入植活動などパレスチナでの行動を「非人間的な政策」と非難した。「パレスチナ独立のための自由な国民投票をすべきだ」と指摘。それが「キリスト教、イスラム教、ユダヤ教信者のすべてにとっての平和」につながると述べた。
 国連の安全保障理事会については5常任理事国の拒否権が「差別的な特権」と述べ、改革を急ぐべきだと呼びかけた。
 演説のなかで、イランの核関連活動に関する言及はなかった。ただ「イランは、誠実に差し出された手にはすべてに握手する用意がある」とも述べた。核問題をめぐる安保理5カ国にドイツを加えた6カ国との協議が10月1日に開かれることなどを視野に入れた発言とみられる。(20:01)


---カダフィ言いたい放題、イラン演説で米英退席 国連一般討論演説---
2009.9.24 10:20
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090924/mds0909240118000-n1.htm

 【ニューヨーク=松尾理也】リビアの最高指導者カダフィ大佐が23日、国連総会で一般討論演説を行い、「安全保障理事会はテロ理事会」「新型インフルエンザは細菌兵器として軍事目的で作り出されたもの」など、約1時間半にわたって言いたい放題を繰り広げた。同日夕には、反米を掲げるイランのアフマディネジャド大統領も登場。従来と同様のイスラエル批判を始め、米英代表団が一斉に議場を退席する場面も見られた。
 カダフィ大佐が一般演説を行うのは今回が初めて。オバマ米大統領に続いて全体で3番目に登場し、最大15分の規定を大幅に超えて熱弁をふるった。
 とりわけ時間を割いたのは、5常任理事国が拒否権を保持する安保理に対する批判で、「全加盟国の総意で動く国連総会の方が民主的。安保理は、総会の意思を執行するためだけの機関に変えるべきだ」とこき下ろした。
 アフマディネジャド大統領は、昨年末から今年初めにかけてのイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区侵攻などについて「野蛮」「冷酷」などと非難するとともに、西側諸国を「偽善的」と切り捨てた。米国連代表部は「アフマディネジャド氏がまたもや憎悪に満ちた反ユダヤ主義的言辞を弄したことは残念だ」との声明を出した。
 オバマ大統領がこの日、格調高く国際協調を提唱した一般演説は大きな注目を集めたが、同じ日に行われたリビアやイランの首脳の演説は図らずも、国際協調の困難な一面を浮き彫りにしたようだ。


---カダフィ氏、国連総会で大荒れ…憲章投げ捨てる---
2009年9月24日00時52分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090924-OYT1T00131.htm

 【ニューヨーク=吉形祐司】「拒否権は国連憲章違反だ!」――。国連総会に初めて出席したリビアの最高指導者カダフィ氏は23日、一般演説に臨み、国連安全保障理事会の常任理事国のみに拒否権が与えられていることを強く批判した。
 「安全保障理事会は『テロ理事会』と呼ばれるべきだ」と述べるなど、与えられた15分を大幅に超えて「カダフィ節」を延々と披露した。
 茶色の民族衣装に黒の帽子をかぶったカダフィ氏は、「国連憲章の前文に大小各国の同権をうたっているから、国連に加盟したのだ」と述べ、安保理の「非民主制」を指摘。「国連発足以来、65の戦争があったのに、阻止することが出来なかった」と嘆くと、演壇から国連憲章を投げ捨てた。


---Gaddafi Calmly Takes On the Experts---
By Keith B. Richburg
Washington Post Staff Writer
Friday, September 25, 2009
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/09/24/AR2009092404683.html?hpid=moreheadlines

NEW YORK, Sept. 24 -- The King of Kings of Africa was taking questions on Thursday.

A day after delivering a rambling, 95-minute speech before the U.N. General Assembly -- during which he spewed invective and seemed to revel in his own histrionics -- Libyan leader Moammar Gaddafi had arrived before the Council on Foreign Relations, the Manhattan bastion of America's foreign policy and business elite.

For Gaddafi, it was a coming-out party of sorts. He was visiting the United States for the first time since he took power four decades ago. And he was offering an hour of his time for unscripted questions. His answers, spoken through an interpreter, seemed unscripted as well.

He scolded a questioner from Human Rights Watch for not understanding his Third Universal Theory of society. He called accusations that his country once supported terrorism a "fallacy." And he denied involvement in the 1988 bombing of Pan Am Flight 103 over Lockerbie, Scotland.

Near the end, when Theodore Sorensen, once an aide to President John F. Kennedy, asked Gaddafi whether the council's president, Richard Haass, who is Jewish, would be as welcome in Libya for such an open forum, Gaddafi turned the question on its head: "I'm really surprised that such a question is raised," the Libyan leader said, denying there was any religious discrimination in his country. "Does this mean that in America you make distinctions among people based on religion?"

On the question of why Libya decided to renounce its nuclear and chemical weapons programs six years ago, Gaddafi replied: "The world was in a different situation than exists now."

"All nations took pride in their ability to produce" weapons of mass destruction, Gaddafi said. "It was like a tradition -- something to be proud of." He added: "We were a young people. We were revolutionary. We were excited, and we were part of that time. We took that path."

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"The cost of those weapons was very, very high, and we made a strategic assessment of who were the potential targets," Gaddafi said. "We realized it was more cost than benefit to Libya."

Gaddafi also spoke of his support for "liberation movements" in the Middle East and Africa, including for the late Palestinian leader Yasser Arafat, who, Gaddafi said, "was once considered a terrorist" but later "was received at the White House and got red-carpet treatment."

For the hour, Gaddafi spoke calmly, almost in a professorial tone. He only once appeared defensive, when asked why -- if Libya did not support terrorism in the past -- did he agree to accept responsibility for the Lockerbie bombing and pay compensation to the families of the victims. "Libya was never indicted as the culprit or the one responsible," Gaddafi said. "We never acknowledged any guilt." He said Libya accepted that one of its citizens was involved, but "that does not mean the state is responsible for those actions."

When Minky Worden, the media director of Human Rights Watch, asked Gaddafi for an update on planned reforms to Libya's penal code and constitution, he chastised her for not understanding the system in his country, where, he said, there is no government, but rather all decisions are made by the people through "people's congresses."

"You may not believe that," Gaddafi said, like a teacher lecturing a skeptical pupil. "You may not have read the Green Book and the philosophy behind the Third Way theory. . . . We have annulled the government once and forever."

Afterward, many members of the council expressed less than satisfaction with Gaddafi's answers, but many were also surprised that he had come at all.

"It was a positive thing," Worden said. "But can anyone do this in Libya?"

Sorensen later said that, after Gaddafi's appearance Wednesday before the General Assembly, there had been some trepidation about the council session.

"I think a lot of people . . . wondered whether they were going to be hearing 90 minutes of bombast," Sorensen said. "He was well behaved, he was well modulated," Sorensen said, noting that Gaddafi was even on time.

Sorensen added: "I don't know what they think about him describing Libya as having no government, no president and no cabinet ministers."

Not all of those greeting Gaddafi were impressed. On Wednesday, Libyan dissidents joined family members of Lockerbie victims for a protest rally outside the United Nations. One group of Libyan students and exiles had launched a new Web site, called EnoughGaddafi.com, to highlight human rights abuses in Libya.

"We're working for the regime to be over," said Abdullah Darrat, 27. "It's been 40 years of mismanagement, corruption, injustice." He called the new American rapprochement with Libya "hypocritical," because Gaddafi "hasn't changed anything with human rights violations. He hasn't apologized" for past terrorism.

The Final Call, the newspaper of Nation of Islam leader Louis Farrakhan, ran a front-page photo of Gaddafi with the headline: "Welcome to America." In an editorial, Farrakhan praised Gaddafi and his Green Book.

"He has been a friend of the struggle of Black people all over the world for true liberation," Farrakhan wrote.


---反米チャベス大統領、オバマ大統領に対して揺れる男心---
2009年09月22日 17:10 発信地:カラカス/ベネズエラ
http://www.afpbb.com/article/politics/2644733/4521763

【9月22日 AFP】南米ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領が20日、国民に対し悩める胸の内を告白した。これまで米国を厳しく糾弾してきたチャベス氏だが、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に対しては、2つの感情の間で揺れているというのだ。
 毎日曜日にテレビとラジオで放送されるチャベス大統領の御用番組「こんにちは大統領」のなかで、同大統領は「オバマは大いに謎めいた男だ。ほほ笑みながら、女性の権利や社会保障問題を語り、核兵器のない世界を目指したいなどという」と語った。
 一方で、オバマ氏は「帝国主義米国の大統領」であり、米国は「ホンジュラスのクーデターを背後で指揮し、麻薬撲滅対策と称してコロンビアに軍基地の設置を企んでいる国だ」とも述べ、オバマ氏の人間像を計りかねていることを打ち明けた。
 チャベス大統領は、トリニダード・トバゴで4月に開かれた米州首脳会議で、初めてオバマ大統領と会っている。この時に、チャベス大統領は、中南米の植民地時代は米国など超大国による搾取の歴史であると記した本『収奪された大地-ラテンアメリカ500年(The Open Veins of Latin America)』を、オバマ大統領に贈った。
 また、ニューヨーク(New York)で開かれる国連総会(UN General Assembly)への出席については、「最後に国連を訪れてから数年になるが、今年の出席については現在、考慮中だ」と語った。
 チャベス大統領が2006年の国連総会で、当時のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が演説した翌日、同じ演説台に立ち、「きのう、悪魔がここに来た。まだその臭いがする」と、ブッシュ大統領を痛烈に批判したことは有名だ。

2009年9月25日金曜日

アイフル 私的整理手続き

アイフルは、私的整理手続きをしたようだ。
 アイフルは、グループで正社員を約2500人にほぼ半減し、有人店舗を
約4分の1に削減する大規模なリストラ策を発表した。連結決算の業績予想
も大幅に下方修正し、最終(当期)損益は3110億円の赤字(当初見込みは
81億円の黒字)に転落することも発表した。

過払い利息の返還請求に備えた引当金やリストラ費用が重なるため、
住友信託銀行やあおぞら銀行などに、債務の返済猶予を要請するらしい。
「ご利用は計画的に」とCMを流しながら、借金の返済猶予を要請する。
CMとかなり異なると思う。


アイフル 私的整理へ


安田美沙子のアイフル動画☆かわゆすですね。


アイフル チワワ1(消費者金融キャッシング)


アイフル

---アイフル:最終赤字3110億円 正社員2500人に半減--3月期予想---
毎日新聞 2009年9月24日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090924dde007020074000c.html

 業績不振の消費者金融大手、アイフルは24日、グループで正社員を約2500人にほぼ半減し、有人店舗を約4分の1に削減する大規模なリストラ策を発表した。過払い利息の返還請求に備えた引当金やリストラ費用の計上に伴い、10年3月期連結決算の業績予想も大幅に下方修正し、最終(当期)損益は3110億円の赤字(当初見込みは81億円の黒字)に転落することも発表した。
 また、アイフルは同日、私的整理の一種である「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」を正式申請し、受理された。主力取引行の住友信託銀行やあおぞら銀行などに約2800億円の債務の返済猶予を要請し、リストラと併せて再建を図りたい考えだ。
 アイフルのグループ全体の正社員は8月末時点で約4580人(信販・消費者金融のライフなどを含む)で、来年2月までに約2000人の希望退職を実施する。有人店舗は現在の122店を32店程度に、無人店舗は837店を650店程度に減らす。
 また、改正貸金業法で上限金利が引き下げられ、利用者からの過払い利息の返還請求が高止まりしていることに対応して、利息返還損失引当金1900億円などを計上、大幅赤字に陥る。最終赤字は07年3月期(4112億円)以来3年ぶりとなる。【宇都宮裕一】


---アイフル、ADRで再建 正社員半減、280店閉鎖---
2009年9月24日 11時39分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009092401000176.html

 経営再建中の消費者金融大手アイフルは24日、グループで約2千人の希望退職を募集し、正社員を来年2月末までに半減させると発表した。グループで有人、無人を合わせ約280店を閉鎖し、経営を合理化する。同日、私的整理の一種である「事業再生ADR」を申し込み、受理された。これらの再建策で、銀行団からの金融支援を得る考えだ。
 2010年3月期連結決算の純損益予想を、これまでの81億円の黒字から3110億円の赤字に下方修正。過払い利息返還のための引当金や貸倒引当金が想定以上に膨らんだ。
 人員削減については、希望退職をアイフルで約1300人、傘下の消費者金融ライフで約700人を募集する。ほかに非正規社員も計390人程度を削減する。8月末で両社の正社員は合計4126人。
 店舗については、有人店舗を96から30程度、無人店を837から650程度に削減。ライフは全11店を全廃する。
 金融支援では当面の間、約3千億円の貸出残高の維持を求める。利息は支払うが、現時点では債務の免除や株式化は求めないという。
 ただ、消費者金融の経営環境は厳しく、追加で支援を求める可能性もある。
 コールセンターや債権回収部門、管理部門の統廃合で費用を削り、資産の圧縮も進める。(共同)


---アイフル正社員を半減 リストラ策発表 店舗も3分の1に---
2009.9.24 09:30
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090924/biz0909240935002-n1.htm

 消費者金融大手のアイフルは24日、グループで約2000人の希望退職を募集し、正社員を半減させるほか、有人店舗を約3分の1に縮小するなど大規模なリストラ策を発表した。貸金業規制の強化にと伴う市場縮小への対応を急ぐ。また私的整理の一種である「事業再生ADR」(裁判外紛争解決)を申し込み、受理された。
 同社は平成22年3月期の連結最終損益が3110億円の赤字(21年3月期は424億円の黒字)に転落する見込みと発表し、従来の81億円の黒字予想を大幅に下方修正した。過払い金返還請求の高まりをうけて2800億円の引当金を積むことなどが主因で、年間10円としていた配当予想も初めて無配に転落する見込みだ。


---アイフル2000人削減へ…事業再生計画案、私的整理手続き開始---
2009年9月24日 読売新聞
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco/news/20090924-OYO8T00680.htm?from=sub

 消費者金融大手アイフルは24日、経営再建に向け、グループ全体の正社員の43%にあたる約2000人の人員削減を柱とする事業再生計画案をまとめるとともに、私的整理の一種である「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」の活用の手続きに入ったと発表した。消費者金融大手が私的整理に踏み切るのは初めて。アイフルは同日、取引銀行の住友信託銀行やあおぞら銀行に総額約2800億円の融資について一定期間、元金返済の猶予を求めた。
 計画案によるとアイフルは、有人店舗を現在の96店から30店程度に、無人店舗は837店から650店程度に、それぞれ減らす。カード子会社ライフも26店舗を2店舗に減らす。これにより、年間約46億円の店舗維持費用を削減する。
 人員削減は10~12月にかけ、アイフルで約1300人、ライフで約700人の希望退職を募る。年間の人件費削減効果は約120億円と見込んでいる。
 これに伴い、2010年3月期連結決算の業績予想を下方修正した。税引き後利益は81億円の黒字から3110億円の赤字に転落する。リストラに加え、過払い利息の返還に備えて約2400億円の引当金を新たに計上するためだ。


---アイフル:私的整理 消費者金融、苦境浮き彫り 業界再編の観測も---
毎日新聞 2009年9月19日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090919ddm008020082000c.html

 消費者金融大手のアイフルが私的整理の「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」に着手したことで、過払い利息返還請求や金融危機による消費者金融業界の苦境が浮き彫りになった。アイフルは債務返済猶予や店舗・人員の削減で再建を目指すが、経営環境は厳しく、業界再編につながる可能性もある。【永井大介】
 多重債務問題を受けて改正された貸金業法が07年に施行され、消費者金融各社は不振に陥った。上限金利の引き下げで過払い利息の返還請求が急増し、損失が拡大した。
 来年6月に融資を年収の3分の1以下に抑える総量規制も適用され、各社は前倒しで融資を圧縮。プロミス、アコム、アイフル、武富士の大手4社の3月末の融資残高は5兆513億円と3年前から約2兆円も減少した。外資系は売却・撤退が相次いだ。
 追い打ちをかけたのが金融危機だった。消費者金融各社は資金を市場調達するケースが多いが、市場の混乱で金利が高騰。大手銀行傘下のプロミスとアコムは、銀行の信用力をバックに金利は抑えられているが、銀行傘下でないアイフルと武富士は高金利が収益を圧迫し、アイフルは私的整理に追い込まれた。
 アイフルはリストラによる経営再建案をまとめ、主力行の住友信託銀行やあおぞら銀行などに約2800億円の債務返済を来春まで猶予してもらうことで同意を取り付けたい考え。だが、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は18日、アイフルの格付けを「デフォルト(債務返済不履行)」一歩手前の「CC」に引き下げ、市場での資金調達は一段と苦しくなる。
 主力行は債務返済猶予を前向きに検討する意向だが「ビジネスとしての将来性は厳しい」(主力行幹部)との声も漏れる。業界では「大手4社すべての生き残りは困難」との見方が強く「武富士とともに再編の対象になる」との観測も出ている。

◇過払い利息も支払いは継続
 事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)は、過剰債務企業が裁判所を通さずに再建を図る「私的整理」の新たな手法。会社更生法などの法的整理と債務免除など従来の私的整理の両方の利点を備え、活用が増えている。アイフルは債務の免除は求めていないが、返済猶予を仰ぐためADRの活用を決めた。
 ADRは改正産業再生法に基づき08年秋から運用が始まった。民間の第三者機関「事業再生実務家協会」に所属する弁護士などが仲裁役となり、企業と債権者が協議し再生計画案を策定・実行する。
 手続きは約3カ月と法的整理の6カ月~1年程度より短い。従来の私的整理は倒産のイメージは受けにくかったが、金融機関の意見がまとまらない例が目立った。手続き中も金融機関以外の取引先には債務を支払える。アイフルの場合、返還請求されている過払い利息も支払いは継続される。【小倉祥徳】


---アイフルが私的整理手続き、消費者金融大手初---
2009年9月18日23時19分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090918-OYT1T01187.htm

 消費者金融大手アイフルは18日、私的整理の一種である「事業再生ADR」を活用して経営再建を図ると発表した。
 取引銀行の住友信託銀行やあおぞら銀行などに対し、総額約2800億円の債務について返済期限の延長を求める。消費者金融大手の私的整理は初めてで、ノンバンクを取り巻く経営環境の厳しさが改めて浮き彫りとなった。
 消費者金融各社は、利息制限法の上限を超える「グレーゾーン金利」の受け取りを制限すべきだとする裁判所の判断が確立された2006年以降、過払い利息の返還請求が増えて収益を圧迫。さらに、昨秋以降の金融危機の影響で資金繰りも苦しくなっている。
 アイフルは、09年4~6月期連結決算の税引き後利益が前年同期比73・0%減の49億円と低迷し、現在の資産規模を維持することは困難と判断した。今後、店舗を約2割、グループ全体の社員数を約4割減らすなどのリストラを進め、生き残りを図る。
 私的整理の場合、従来通り営業を続けることができ、過払い利息などの債務は整理の対象とならないため、利用者に大きな影響はないとみられる。
 10年6月までには、貸金業者からの総借入残高を年収の3分の1以下とする「総量規制」が始まり、融資減少は避けられない。格付け会社のスタンダード&プアーズは18日、アイフルと武富士の格付けを格下げ方向で見直すと発表した。米ゼネラル・エレクトリック(GE)や米シティグループは、日本の消費者金融事業から事実上撤退すると決めており、総量規制が実際に始まれば、業界再編が加速する可能性もある。(富塚正弥)


---アイフル私的整理へ 事業再生ADR活用 銀行に返済猶予を要請---
2009.9.18 22:19
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090918/fnc0909182219040-n1.htm

 業績が悪化している消費者金融大手のアイフルは18日、私的整理の一種である「事業再生ADR(裁判外紛争処理手続き)」を利用する準備に入ったと発表した。住友信託銀行やあおぞら銀行などの取引金融機関に債務の返済猶予を求め、店舗や人員のリストラを進めることで、経営再建を目指す。すでに認証機関である事業再生実務家協会の仮受理を受け、早ければ24日にも正式に申し込む。消費者金融大手の私的整理は初で、ADRの活用としても最大規模という。
 クレジットカード子会社のライフなども含めた債務残高は約2800億円。今月末から、金融機関に借入金の残高を維持してもらい、返済スケジュールについても延長を要請する方針だ。ただ債務の免除などは想定していない。
 小型犬を使ったテレビCMで知名度を高めたアイフルだが、平成21年3月期の連結最終利益は前年比84・5%減の42億円。顧客が過去に払いすぎた過払い金(利息)の返還を求める請求が高止まりしているほか、借入額に制限を設ける総量規制や上限金利引き下げを盛り込んだ改正貸金業法の完全施行を来年6月に控え、新規融資や利息収入も減少している。
 さらに、メガバンク傘下のアコムやプロミスと違って独立系であるため、金融危機以降、「大手とはいえ、資金調達が厳しくなっていた」(業界関係者)。
 アイフルは、約100店ある有人店舗を3分の1程度にするなど店舗網の再編や大幅な人員削減などで再建に取り組む。
 ただ、融資残高も減少し、縮小均衡を余儀なくされている。再建の道のりは険しく、金融機関などの調整がうまくいかなければ法的整理に移行する可能性もある。


---アイフル私的整理へ 借入3000億円 返済猶予を要請---
2009年9月18日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2009091802000226.html

 消費者金融大手のアイフルは十八日、取引金融機関に対し債務の返済猶予を求める、と発表した。私的整理の一種である「事業再生ADR」活用の事前協議に入っており、来週にも決まる見通し。金融機関からの借入金は約三千億円。大手消費者金融の私的整理は初めてで、二〇〇八年から始まった事業再生ADRの活用としては、過去最大規模となる。
 アイフルは過払い利息の返還請求が膨らんだことや金融危機で資金調達環境が厳しくなったことから経営が悪化。金融支援を受けて経営再建を目指す。
 アイフルによると、来年三月まで取引銀行に対し、債務の残高維持を求めるほか、返済期限の延長も要請する。
 ただ、債務の免除や債務の株式化は検討していないという。アイフル傘下の消費者金融ライフ、マルトー、シティズの三社も枠組みに加わる。
 アイフルは事業再生ADRの利用に当たって事業再生計画を策定、人員削減や店舗整理などで事業を一段と縮小させる見込み。アイフルは東京証券取引所一部に上場しているが、上場は維持される。
 主要取引銀行は住友信託銀行、あおぞら銀行、中央三井信託銀行。多数の地方銀行も融資しており、業績に悪影響を与えそうだ。


---主力銀行などに返済延長要請へ アイフル---
2009年9月18日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20090918-OYT8T00667.htm

 消費者金融大手のアイフルは18日、金融機関などと再建手法を話し合う私的整理手続き「事業再生ADR」の準備に入ったと発表した。
 過払い利息の返還請求の増大や景気低迷により資金調達が困難になったためで、消費者金融大手が私的整理に乗り出すのは初めて。債務総額は約3000億円と見られ、主力銀行などに返済期限延長などを求める。

2009年9月24日木曜日

省エネ技術のトップセールス

国連で、省エネ技術のトップセールスがあった。
 政府は、「地球温暖化問題に関する閣僚委員会」を首相官邸で開き、
温室効果ガス排出量削減の中期目標を、2020年までに90年比で25%削減
とする方針を決めた。国連気候変動ハイレベル会合開会式で、鳩山由紀夫
首相が途上国の温室効果ガス削減支援も含めた「鳩山イニシアチブ」と
して打ち出し、国際社会にメッセージを発信することも確認した。

支援額は2020年時点で年間最大約5900億円と試算。
産業界の多くの業種では、危機感が発生する。
一部のマスメディアは、日本だけ、環境問題に対する方向が違うと言う。
鳩山由紀夫は、国連で、初演説だから張り切り、
「多くの日本の製品は、環境問題を緩和する技術を有する」と誇り、
「技術が欲しければ、対価を払え」と野心的な戦略を表明したと見られて
いるようだ。
直接影響を受けるのは、新エネルギー関係の業種。
しかし、一部の業種だけを優遇するのは、自民党の族議員と変わらない。
政策の細部はどうなのだろうか。

政府の詳細な政策は不明だが、太陽光発電を各戸で負担させ、発電量全て
の電気量を電力会社が購入し、その負担分を電気量に転換するようだ。
設備が高額、日照率は地域により様々なのに、一律の負担をさせるようだ。
経済格差をさらに広げることになる。貧乏人は電気を使うなと言うこと
なのだろうか。



鳩山首相外交デビュー 国連スピーチ


鳩山首相夫人、NY大学を訪問


Obama urges action to combat climate change - 22 Sep 09 Al Jazeera


---鳩山首相「温暖化ガス25%削減」、政治主導を強く意識---
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090923AT3S2200Q22092009.html

 鳩山由紀夫首相が国連気候変動首脳会合(気候変動サミット)で表明した2020年までに1990年比で25%削減を目指す温暖化ガスの中期目標は、国内外に政権交代を印象づける「第一声」となった。官僚による長期間の調整を踏まえた従来の外交スタイルから転換、「政治主導」を強く意識した。厳しい目標設定で産業界や米中など主要国との調整のハードルもその分高くなる。
 気候変動サミット会場の国連本部。首相の演説が温暖化ガス削減の中期目標のくだりにさしかかると、大きな拍手が起きた。麻生前政権が6月に表明した「05年比15%削減」への国際的な反応が冷ややかだっただけに、政府の交渉筋は「これほど日本の目標が脚光を浴びたことはない」と胸を張る。 (15:33)


---鳩山外交、アジア重視の姿勢鮮明に---
2009年9月23日01時08分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090923-OYT1T00106.htm

 【ニューヨーク=小林弘平】鳩山首相は21日夜、ニューヨークで中国の胡錦濤国家主席と会談し、鳩山外交のスタートを切った。
 首相は、持論の「東アジア共同体」構想への協力を要請するなど、アジア、とりわけ中国を重視する姿勢を鮮明にした。
 首相は会談冒頭、緊張した面持ちで胡主席と握手し、「新内閣はできてまだ5日。湯気が立っている」とデビュー戦の謙虚さを見せた。
 だが、本番では外務省などが用意した資料を見ることなく、胡主席と日中関係などについて議論。予定の40分を上回る1時間の会談を終え、「日本の首相として言うべきことは言えた」と満足げな表情を見せた。
 手応えはあった。政権交代を実現して間もない首相に、胡主席は、首脳レベルの往来強化など、積極的に五つの提案を行い、鳩山新政権との関係強化に高い期待を示した。
 理由は明白だ。中国が注目する日中間の歴史問題で、首相は、過去の植民地支配や侵略などを謝罪した村山首相談話の歴史認識を継承する考えを伝えた。相互利益を増進する「戦略的互恵関係」も維持する、とした。
 そのうえで、首相は、持論である「東アジア共同体」の創設構想に言及し、中国の協力を求めた。構想は、欧州連合(EU)をモデルに、通商や金融、エネルギー、環境といった幅広い分野で協力する域内体制の構築を目指すものだ。
 首相は、自民党政権時代の外交政策を「米国のいいなり」と厳しく批判してきただけに、同構想について「米国からアジアに外交の軸足を移す狙いがある」と受け止める向きもある。
 首相は、23日に予定しているオバマ大統領との日米首脳会談で、東アジア共同体に関して「アジアからの米国外しが狙いではない」と説明し、理解を得たい考えだ。米国は、アジアの地域共同体が米国抜きで論じられるたびに、警戒感を示してきたためだ。
 一方、21日の日中首脳会談は、具体的な成果には乏しかった。中国の軍拡や中国製食品の安全性の問題などの懸案では、具体的なやりとりは先送りされた。


---鳩山首相の演説全文 国連気候変動ハイレベル会合---
2009年9月23日0時38分
http://www.asahi.com/politics/update/0922/TKY200909220137.html

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、各国代表のみなさま、ご列席のみなさま、本日の時宜を得た国連気候変動首脳級会合でスピーチをする機会をいただき、誠にうれしく思います。
鳩山首相、温室効果ガス「25%削減」世界に宣言鳩山首相演説の原文
 私は、先月末の衆議院選挙において初めて民意による政権交代を果たし、つい6日前に、内閣総理大臣に就任をいたしました鳩山由紀夫です。
 気候変動の問題は、その影響が世界全体にわたり、長期間の国際的な取り組みを必要とするものです。すべての国々が「共通だが差異ある責任」のもと対処していくことが肝要です。政権交代を受け、日本の総理として、本日ご列席の各国のリーダーのみなさまとともに、科学の警告を真剣に受け止め、世界の、そして未来の気候変動に結束して対処していきたいと存じます。

【温室効果ガスの削減目標】
 まず、温室効果ガスの削減目標について申し上げます。
 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)における議論をふまえ、先進国は、率先して排出削減に努める必要があると考えています。我が国も長期の削減目標を定めることに積極的にコミットしていくべきであると考えています。また、中期目標についても、温暖化を止めるために科学が要請する水準に基づくものとして、1990年比で言えば2020年までに25%削減を目指します。
 これは、我々が選挙時のマニフェストに掲げた政権公約であり、政治の意思として、国内排出量取引制度や再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の導入、地球温暖化対策税の検討をはじめとして、あらゆる政策を総動員して実現をめざしていく決意です。
 しかしながら、もちろん、我が国のみが高い削減目標を掲げても、気候変動を止めることはできません。世界のすべての主要国による、公平かつ実効性のある国際枠組みの構築が不可欠です。すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が、我が国の国際社会への約束の「前提」となります。
 なお、先ほど触れた国内排出量取引市場については、各国で検討されている制度についての情報交換を進め、特に国際競争力への影響や各国間のリンケージ(連結)を念頭に置きながら、議論を行って参りたいと考えています。

【途上国への支援】
 次に、気候変動の問題は地球規模の対応が必須であることから、途上国も持続可能な発展と貧困の撲滅を目指す過程で「共通だが差異ある責任」の下、温室効果ガスの削減に努める必要があります。とりわけ温室効果ガスを多く排出している主要な途上諸国においては、その必要が大きいと思います。
 また、気候変動問題の解決のために、とりわけ脆弱(ぜいじゃく)な途上国や島嶼(とうしょ)国の適応対策のために、大変大きな額の資金が必要とされており、それを戦略的に増やしていかなければなりません。我が国は、国際交渉の進展状況を注視しながら、これまでと同等以上の資金的、技術的な支援を行う用意があります。
 公的資金による途上国への資金や技術の移転は重要不可欠です。ただし、それだけでは途上国の資金需要を満たすことはできません。効果的に公的資金が使われる仕組みづくりと同時に、公的資金が民間投資の呼び水となる仕組みづくりについての検討を各国首脳と進めていきたいと考えています。
 途上国への支援について、以下のような原則が必要であると考えています。
 第一に、我が国を含む先進国が相当の新規で追加的な官民の資金で貢献することが必要です。
 第二に、途上国の排出削減について、とりわけ支援資金により実現される分について測定可能、報告可能、検証可能な形での国際的な認識を得るためのルールづくりが求められます。
 第三に、途上国への資金支援については、予測可能な形の革新的なメカニズムの検討が必要です。そして、資金の使途の透明性および実効性を確保しつつ、国連の気候変動に関する枠組みの監督下で、世界中にあるバイ(二国間)やマルチ(多国間)の資金についてのワンストップ(一元的)の情報提供やマッチングを促進する国際システムを設けるべきです。
 第四に、低炭素な技術の移転を促進するための方途について、知的所有権の保護と両立する枠組みをつくることを提唱します。
 私は、以上を「鳩山イニシアチブ」として国際社会に問うていきたいと考えております。京都議定書は、温室効果ガスの削減義務を課した最初の国際的な枠組みとして歴史的なマイルストーン(一里塚)でした。しかし、これに続く新たな枠組みが構築されなければ、効果的な取り組みとなりません。そのための公平かつ実効性のある新たな一つの約束作成に向け、今後このイニシアチブを具体化する中で、コペンハーゲンの成功のために尽力したいと考えています。

【結び】
 本日ご出席のオバマ大統領が提唱されているグリーン・ニューディール(緑の内需)構想にもあらわれているように、気候変動問題への積極的な取り組みは、電気自動車、太陽光発電を含むクリーン・エネルギー技術など世界経済の新たなフロンティアと新規の雇用を提供します。
 世界の中で相対的に高い技術開発のポテンシャルと資金力を持っている我が国が、自ら率先して削減目標を掲げ、革新的技術を生みだしつつ、その削減を実現していくことこそが、国際社会の中で求められている役割だと認識しています。
 我が国の国民、企業の能力の高さを私は信頼しています。国民も企業も、そして、私たち政治においても、産業革命以来続いてきた社会構造を転換し、持続可能な社会をつくるということこそが、次の世代に対する責務であると考えています。
 最後に、12月のCOP15(国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議)において、まだ見ぬ未来の子どもたちのために、我々世界の政治指導者が大きな決断をしたと言われるような成果が上がるよう、ともに協力することをみなさまに強くお願いしたいと思います。
 ご静聴ありがとうございました。


---「25%削減」道筋みえず、産業界に危機感---
2009年9月23日00時06分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090922-OYT1T00996.htm

 日本の産業界は、「25%削減」への具体的な方策や道筋がみえないまま、鳩山首相が国際公約したことに危機感や戸惑いを隠せない。
 仮に25%すべてを「真水」と呼ばれる国内削減分で賄うとすれば、「製油所から出る二酸化炭素をゼロにしないと達成できないぐらい大変なこと」(石油連盟の天坊昭彦会長)だからだ。「25%削減」には、温室効果ガスを年間約4000万トン削減する必要があり、これは国内の石油精製で生じる年間排出量に等しい。
 直嶋経済産業相は、「真水」だけでなく、海外からの排出枠購入や森林吸収分なども含めて対応する考えを明らかにしているが、鳩山首相の演説では、触れなかった。海外からの排出枠購入などがどの程度認められるかも、今後の国際交渉次第だ。
 さらに、鳩山首相が演説で意欲を示した「国内排出量取引制度」の導入や「地球温暖化対策税」の検討には、経済活動を抑制しかねないとの懸念も根強い。
 このため、鳩山首相が米国や中国など主要排出国の合意が前提としているにもかかわらず、日本商工会議所の岡村正会頭は「国際的な公平性の確保を絶対必要条件に国際的な議論をして欲しい」と重ねて注文を付けている。
 背景には、「25%削減の表明は、国際交渉上の戦略だとしても、外交経験の乏しい民主党政権が、外交上手の諸外国の手玉に取られないか」(自動車業界関係者)との懸念がある。綱渡りの行方に、産業界のいらだちが募る。(経済部 二階堂祥生)


---Nations Appear Headed Toward Independent Climate Goals---
By Juliet Eilperin and Colum Lynch
Washington Post Staff Writers
Wednesday, September 23, 2009
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/09/22/AR2009092201137.html?hpid=moreheadlines

Several world leaders on Tuesday gave the most decisive indication in months that they will work to revive floundering negotiations aimed at securing a new international climate pact. But the vision that President Obama and others outlined at the United Nations climate summit -- in which countries offered a series of individual commitments -- suggests that a potential deal may look much different from what its backers originally envisioned.

Initially, many climate activists had hoped this year would yield a pact in which nations would agree to cut their greenhouse gas emissions under the auspices of a legal international treaty. But recent announcements by China, Japan and other nations point to a different outcome of U.N. climate talks that will be held in December in Copenhagen: a political deal that would establish global federalism on climate policy, with each nation pledging to take steps domestically.

"Many of the jigsaw pieces of an agreement lie across the board, but we have to put them together," said British Energy and Climate Change Secretary Edward Miliband, adding that negotiators are looking for a solution in which "every country is satisfied that every country is taking action" on climate change.

The world's biggest carbon emitters took pains Tuesday to highlight what they have already done to curb their footprint and what they will do in the future. Obama recounted how his administration has made major investments in clean energy, set new fuel economy standards for vehicles and pressed for House passage of a bill to cap emissions and allow companies to trade pollution permits. Less than an hour after he spoke, the Environmental Protection Agency announced that it had finalized rules requiring facilities that emit the equivalent of 25,000 metric tons of carbon or more annually to report their pollution to the agency each year.

Chinese President Hu Jintao, for his part, said his country will establish "mandatory national targets" for the reduction of emission-intense energy sources and said the government will increase the size of the nation's forests. He said his country will place climate change at the center of its long-range plans for economic and social development, and he vowed to "endeavor to cut carbon dioxide emissions per unit of GDP by a notable margin by 2020 from the 2005 level."

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Julian L. Wong, a senior fellow at the liberal Center for American Progress, said Hu's proposal is the "clearest signal yet that China is willing to take on responsibilities that are commensurate with its resources and global emissions impact."

Japan's prime minister, Yukio Hatoyama, renewed his pledge to reduce his country's emissions by 25 percent by 2020, the most ambitious commitment to curbing greenhouse gases by an economic power. But Japan's commitment, he said, is conditioned on the willingness of other industrial powers to sign on to similar commitments.

"I am resolved to exercise the political will required to deliver on this promise by mobilizing all available policy tools," he said. "However, Japan's efforts alone cannot halt climate change, even if it sets an ambitious reduction target."

Several leaders of other nations -- both rich and poor -- tried to ratchet up the political pressure for more ambitious greenhouse gas reductions. The United Nations offered Maldives President Mohamed Nasheed a prime speaking spot after Obama; Nasheed sounded weary at the prospect of playing the role of climate change's poster boy for disaster for yet another year.

"On cue, we stand here and tell you just how bad things are. We warn you that unless you act quickly and decisively, our homelands and others like it will disappear beneath the rising sea before the end of the century," he said. "In response, the assembled leaders of the world stand up one by one and rail against the injustice of it all. . . . But then, once the rhetoric has settled and the delegates have drifted away, the sympathy fades, and the indignation cools, and the world carries on as before."

French President Nicolas Sarkozy, who has been working behind the scenes to craft a joint negotiating position with Brazil for Copenhagen, called on industrial leaders to hold a summit in mid-November to increase pressure on countries to strike a deal by December. "The time has passed for diplomatic tinkering, for narrow bargaining," he said. "The time has come for courage, mobilization and collective ambition."

"That's the real power of the U.N.," said Ned Helme, president of the Center for Clean Air Policy. "It's all about the view of everyone. You stand up and say what you're going to do."

U.N. Secretary General Ban Ki-Moon, who organized the session, prodded governments to look beyond their own national interests and make painful compromises to guarantee a climate deal by the end of the year. "Climate change is the preeminent geopolitical and economic issue of the 21st century," he said. "It will increase pressure on water, food and land, reverse years of development gains and exacerbate poverty, destabilize fragile states and topple governments."

While Obama told the assembly that the world must come up with a "flexible and pragmatic" solution to global warming, Republicans immediately criticized him for trying to impose a mandatory cap on carbon emissions.

"I believe very strongly that action on climate change has to include meaningful reductions," Sen. Lisa Murkowski (R-Alaska) said in a call with reporters. "We have also got to make sure that we don't kick the economy in the head."

Lynch reported from the United Nations. Staff writer Michael D. Shear contributed to this report.


---日本は最大5900億円負担も=途上国の温暖化対策で-欧州委案---
2009/09/21-14:53
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2009092100149

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会がこのほど公表した気候変動に対する国際的な取り組みに伴う開発途上国への支援対策案によると、日本に期待される支援額は2020年時点で年間最大44億ユーロ(約5900億円)と試算されることが分かった。
 欧州委は、地球の平均気温上昇を産業革命前の水準に比べセ氏2度以内に抑えるとの国際目標を達成するには、20年時点で途上国の温暖化対策に総額約1000億ユーロ(約13兆4000億円)が必要と推計。うち220億~500億ユーロを先進国と主要途上国が支援する必要があると見積もっている。
 各国・地域の支援額については、国内総生産(GDP)の規模と温室効果ガス排出量を組み合わせた分担表を付属資料の中で例示。日本の負担割合は、GDPだけに基づいて算定すると支援額全体の8.74%、排出量だけに基づくと2.97%。この結果、支援額は約7億~44億ユーロと試算される。
 EUの場合は加盟27カ国合わせて約24億~163億ユーロ。排出量もGDPの規模も大きい米国は、国別では最大の約32億~126億ユーロ。排出量が米国と肩を並べる中国は約15億~79億ユーロと、日本の負担額を上回る公算が大きい。


---温室効果ガス:「25%削減」政府が決定 「鳩山イニシアチブ」発信---
毎日新聞 2009年9月21日 東京朝刊
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20090921ddm001040101000c.html

 政府は20日夜、「地球温暖化問題に関する閣僚委員会」を首相官邸で開き、温室効果ガス排出量削減の中期目標を、2020年までに90年比で25%削減とする方針を決めた。22日にニューヨークで開かれる国連気候変動ハイレベル会合開会式で、鳩山由紀夫首相が途上国の温室効果ガス削減支援も含めた「鳩山イニシアチブ」として打ち出し、国際社会にメッセージを発信することも確認した。国際会議での発信は初で、温室効果ガス削減の国際枠組み作りをリードする狙いがある。
 閣僚委終了後、平野博文官房長官は「アメリカ、中国、その他主要な国々が同じ土俵で議論できる仕掛けを日本が作っていかないといけない」と述べ、中期目標は主要排出国の参加を条件とすることを強調した。【横田愛】

2009年9月22日火曜日

反米の英雄

反米の英雄が話題。
 ブッシュ前米大統領に靴を投げつけ、服役していた記者ムンタゼル・
ザイディ氏が、バグダッドの刑務所から釈放された。
釈放後、会見したザイディ氏は
「占領によって何百万人もの夫を失った女性や孤児を生み出した『戦犯』
に花ではなく靴を投げつけたのは、適切な反応だった」
「私は英雄などではない。政党には属さない。今後は孤児らのために
働きたい」と語った。

アフマディネジャド大統領は、大学で演説し、ホロコースト(ユダヤ人
虐殺)は「シオニスト体制(イスラエル国家)を作るための口実だ」と
語った。

米国からの圧力に対する反米主義者は、どこの国も英雄扱いとなる。
イランの場合は、反欧米である。
靴投げ記者の釈放、ホロコースト発言も注目を集めるための話題づくり
のようだ。
イラクでは、拘束中の「電気ショックなどの拷問」があった。
イランでは、ホロコーストを表現の自由と言いながら、選挙後の抗議
デモを非難し、核開発は継続。
歴史は繰返す。これが過程なのかもしれない。


Demonstrators clash during anti-Israel rally France 24

---イランのアフマディネジャド大統領「欧米首脳らは殺人者」---
2009.9.21 19:23
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090921/mds0909211925001-n1.htm

 イランのアフマディネジャド大統領は21日、第2次大戦中のホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を否定する発言などに国際社会の批判が相次いでいることについて「世界の殺人者の怒りは、われわれにとって名誉だ」と述べ、欧米やイスラエルの首脳を挑発した。国営イラン通信が報じた。
 大統領は23日からニューヨークで始まる国連総会一般討論に参加予定。各国首脳が一堂に会する機会を前に、注目を集める狙いとみられる。
 大統領はテヘラン市内で地元記者団の質問に答え、欧米の批判について「悪意のある人々が怒れば怒るほど喜ばしいことだ」と語った。(共同)


---Iran's Ahmadinejad Promotes Holocaust Denial on Eve of UN Visit---
By VOA News
21 September 2009
http://www.voanews.com/english/2009-09-21-voa39.cfm

Iran's President Mahmoud Ahmadinejad is again highlighting his denial of the Holocaust, saying the anger his comments provoke is a source of pride.

Mr. Ahmadinejad's comments Monday come shortly before he heads to the United Nations General Assembly in New York.

Last week, he said the Holocaust is a lie created by Western nations to justify the creation of Israel.

U.S. and European officials denounced those remarks as hateful. Despite Mr. Ahmadinejad's celebration of the controversy, a spokesman for the president said he is bringing a message of peace when he heads to New York.

Meanwhile, Israeli officials say that they still have the option for a military strike against Tehran's nuclear program. In an interview broadcast Sunday, Russian President Dmitri Medvedev said he had received assurances from Israeli leaders there would be no Israeli strike on Iran. On Monday, Israel's deputy foreign minister, Danny Ayalon, said Israel has not dropped any options for dealing with the nuclear threat.

President Ahmadinejad is expected to address the United Nations General Assembly this week. Next week, Iranian officials are expected to resume negotiations with world powers on October first about their controversial nuclear program.


---ホロコースト否定発言を非難 米国連大使---
2009.9.19 20:31
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090919/amr0909192031012-n1.htm

 ライス米国連大使は18日の記者会見で、イランのアフマディネジャド大統領がホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人大虐殺)を否定する発言をしたことについて、「憎むべきコメントだ」と強い不快感を表明した。
 ギブズ大統領報道官も「ホロコースト否定は根拠がない。そのような悪質なうそを宣伝することはイランを一層国際社会から孤立させるだけだ」と非難した。(ワシントン 有元隆志)


---イラン大統領、ホロコースト再び否定…欧米が反発---
2009年9月19日13時57分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090919-OYT1T00481.htm

 【テヘラン=久保健一】ロイター通信によると、イランのアフマディネジャド大統領は18日、テヘラン大学で演説し、ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人虐殺)は「シオニスト体制(イスラエル国家)を作るための口実だ」と語った。
 同大統領は2005年にもホロコーストは作り話だとする発言で物議を醸したことがあり、今回も欧米で反発が広まっている。
 ギブス米大統領報道官は18日、「イランを世界から一層孤立化させるだけだ」と大統領発言を批判。シュタインマイヤー独外相も「容認できない。大統領はイランの恥だ」と非難した。10月1日には国連安全保障理事会常任理事国とドイツの6か国がイランと核協議を行う予定で、大統領発言の波紋が広がれば協議にも影響が及びそうだ。


---イラン大統領、選挙批判「問題ない」 米TVと会見---
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090918AT2M1801618092009.html

 イランのアハマディネジャド大統領は17日、米NBCテレビと会見し、自身が再選された6月の大統領選で不正があったとする改革派の主張について「法の範囲内なら誰でも自由に意見を表明できる。何の問題もない」と述べ、一定の「表現の自由」を容認する姿勢を強調した。
 一方、選挙後に起きた大規模な抗議デモについて、米英両国が「イランに損害を与えるためにけしかけた」と非難した。
 イランは10月1日、核開発停止を求める米欧、中国、ロシアの6カ国との交渉を再開するが、大統領は「平和目的のウラン濃縮は停止しない」と従来の主張を繰り返した。(ワシントン=共同)(12:14)


---「花ではなく靴を投げつけ、適切だった」イラク記者釈放---
2009年9月16日3時5分
http://www.asahi.com/international/update/0915/TKY200909150314.html

【カイロ=田井中雅人】ブッシュ前米大統領に靴を投げつけ、服役していたイラク人記者ムンタゼル・ザイディ氏が15日、バグダッドの刑務所から釈放された。
 釈放後、記者会見したザイディ氏は「占領によって何百万人もの夫を失った女性や孤児を生み出した『戦犯』に花ではなく靴を投げつけたのは、適切な反応だった」と改めて強調。アラブ圏で英雄視され、政界入りも取りざたされていることに触れ、「私は英雄などではない。政党には属さない。今後は孤児らのために働きたい」と語った。
 ザイディ氏は昨年12月、マリキ首相とブッシュ氏の共同記者会見中にブッシュ氏に両足の靴を脱いで投げつけて拘束された。当初、禁固3年の判決を受けたが、その後同1年に減刑。結果的に9カ月で釈放された。拘束期間中に「電気ショックなどの拷問を受けた」と語った。


---靴投げ記者釈放へ アラブの「英雄」に贈り物・求婚続々---
2009年9月14日21時9分
http://www.asahi.com/international/update/0914/TKY200909140342.html

 【カイロ=田井中雅人】昨年12月にバグダッドを訪問したブッシュ米大統領(当時)に靴を投げつけたイラク人記者ムンタゼル・ザイディ服役囚(29)が15日にも釈放される見通しとなった。ザイディ氏の家族が朝日新聞イラク人助手に明らかにした。
 ザイディ氏は当初、禁固3年の判決を受けたが、その後、禁固1年に減刑。模範囚であることから、さらに早期釈放されることになった。
 米国のイラク占領に抗議した「英雄」としてたたえるアラブ諸国では、釈放を前に祝賀ムードが漂っている。ザイディ氏の家族によると、本人が所属するテレビ局からは高級住宅、カタール首長からは純金の馬の彫像、リビアの最高指導者カダフィ大佐からは最高栄誉章を与えるとの約束があったほか、スポーツカーや資金提供の申し出、求婚も相次いでいる。
 イラクの複数の政党からは、来年1月の国民議会選挙への立候補を打診されている。本人は人権団体などで女性や孤児のために働くことを希望しているという。

2009年9月21日月曜日

米国式民主主義

米国式民主主義が見える。
一部のマスメディアが以前、批判していたが、現代の欧米の「文化的」な
民主主義は、口汚くののしることで、韓国、台湾、日本等のような暴力的な
「非文化的」民主主義とは違うと言う。

 米国では、国民皆保険の導入政策で揺れている。
中産階級と思われる白人の多くは、保険料徴収による増税に対して、懸念を
抱き、政策に対して「選択の自由を奪うな」と批判する。
本当の低所得者は、メディケア(高齢者向け公的保険)とメディケイド(低所
得者向け公的保険)で、保護されるため、無関心の場合が多い。
以前、米国民からそっぽを向かれた保険会社は、日本に押し寄せ、保険だけ
でなく、個人情報売買に関与し、一部で利益を上げている。
ヒラリーは、保険会社を使った国民皆保険を主張したが、オバマに公的資金
が必要と非難された経緯もある。

大統領に対して「嘘つき」とやじった議員は、直接謝罪した。
やじられた時の副大統領と議長の表情を動画で見ると、驚きと困惑の表情が
混じったようにみえる。「うそつき」と言うやじは、侮辱であり、大統領へ
は使うべきではないと議員の多くは思っていることが伺える。
スラム文化を崇拝し、マンガしか読まず、漢字さえ読めないことを露呈した
総理大臣は、総理大臣としての品位を落とし、歴代を含め、総理大臣への
尊敬を失くすことに貢献した。

ジョージア州出身のカーターは、保険制度導入への批判は、人種差別が根底
にあると言う。多くの白人が批判するためと思うが、カーターは、うまく
進まない言い訳にしているように思う。オバマは、混血であって、純粋な
黒人ではない。オバマの場合、肌の色は人種差別にならないと思うが、原始
的な格好は人種差別だろう。

「文化的」な米国式民主主義は、人種差別を根底に、口汚くののしり、
侮蔑の格好をした図案を掲げ、行進することらしい。日本のように、個人の
人格を攻撃するのではなく、直接関係の無い人達を侮辱することらしい。
政策での対立は、人種の対立となり、共にもっと深い対立となるかもしれ
ない。


President Obama Responds to Race Claims - 09-19-09


GOP Rep Joe Wilson Calls Obama Liar During Health Speech


Obama Double Talk, Caught In A Lie, Illegals and Healthcare Health Care, Immigration Reform Fox


'Babylon Rising' Protest - NBC Studios, San Diego, 9/12/09


---医療改革は「女性にとって重要な問題」 ミシェル夫人が熱弁---
2009.9.19 10:54
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090919/amr0909191055005-n1.htm

 ミシェル・オバマ米大統領夫人は18日、女性団体の代表者らを招いた会合で講演し、オバマ氏が内政の最重要課題とする医療保険改革は「女性にとって重要な問題」だと訴え、改革実現を目指す夫を側面支援した。
 ミシェル夫人は、次女サーシャちゃんが乳児のときに髄膜炎の疑いがあると診断されたことや、父親が多発性硬化症を患っていることなどを紹介し、子育てと介護に追われる世代の女性にとって医療保険がいかに重要であるかを説明。
 また妊娠・出産時の保険適用が不十分なこと、予防的治療に制限があることなど現行制度の問題点を強調。「自分たちの人生にかかわる議論を傍観することは、もうできない」と呼び掛けた。(共同)


---人種差別か単なる批判か オバマ大統領の風刺画が論争に---
2009.09.18 Web posted at: 18:19 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200909180025.html

(CNN) オバマ米大統領の医療保険制度改革などに反対するグループが、大統領に原始的なまじない師の格好をさせた風刺画を繰り返し掲げ、人種差別ではないかと問題視する声が上がっている。

問題の風刺画は、上半身裸で羽飾りや腰みのを着け、鼻の穴に骨を通したオバマ大統領の姿が描かれており、大統領の政策に抗議する団体がポスターやウェブサイト、電子メールなどに繰り返し使ってきた。

集会やデモではこの風刺画が注目を集める一方で、露骨な人種差別だと反発する声も。主催者側は「風刺画を使っているのは一部の人間であり、抗議運動全体を代表するものではない。訴えたいのは、特に医療保険問題と税金問題に関して政府が介入し過ぎているということだ」と弁明した。

大統領というのは常に冗談のネタにされるものだが、黒人が大統領になったことで、人種絡みの風刺がデリケートな問題になったとの指摘もある。

アメリカン大学メディア学部のジョセフ・キャンベル教授は「風刺自体に何も問題はないが、過去にはブッシュ前大統領をナチス・ドイツのヒトラーになぞらえた風刺もあり、これも容認できるものではなかった。超えてはいけない一線がなくなったわけではない」と話している。


---「オバマ批判人種差別説」、カーター氏が再度主張---
2009.09.17 Web posted at: 13:18 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200909170008.html

ジョージア州アトランタ(CNN) オバマ米大統領への批判や敵対心の根底には人種差別が潜んでいると発言し、波紋を呼んだジミー・カーター元米大統領は16日、当地のエモリー大学で講演し、自身の見解をあらためて強調した。

カーター氏は、抗議デモなどでオバマ大統領を動物やヒトラーの生まれ変わりに例えるなどして個人攻撃を展開している過激分子が、「アフリカ系米国人は大統領に就任するべきではない」との確信に大きく影響されていると述べ、こうした姿勢が人種差別的だと指摘した。

カーター氏はそのうえで、「将来民主・共和両党の指導者らが率先して、米大統領に対するこうした前例のない攻撃を非難することを期待している」とコメントした。

一方、黒人初の共和党全国委員会議長に就任したマイケル・スティール氏は声明で、人種問題がオバマ大統領への抗議活動を煽っているとの見解を否定。「カーター氏は全面的に誤っている。問題なのは人種ではなく政策だ」と述べた。


---オバマ大統領への批判、「人種は原因にあらず」と報道官---
2009.09.17 Web posted at: 10:49 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200909170003.html

ワシントン(CNN) ジミー・カーター元米大統領が15日放送のNBCニュースで、オバマ大統領への敵対心の根底に人種差別があると発言したことについて、ホワイトハウスは16日、オバマ大統領にそのような考えはないとの見解を表明した。

ギブズ米大統領報道官は記者団に対し、「大統領は、肌の色が自身への批判の根底にあるとは考えていない」と明言。「われわれが既に下した決定や、金融システム安定化と自動車業界支援を図り、前政権と現政権が取らなければならなかった異例の措置に反対する人々がいることは承知しているが、(反対意見が)肌の色に基いているとの認識は大統領にないと思う」と述べた。

カーター氏はNBCに対し、オバマ大統領に対する一部抵抗勢力の人種差別意識を指摘。米上下両院合同本会議で演説中だった大統領に共和党のジョー・ウィルソン下院議員がやじを飛ばした問題にも人種要因があると語っていた。


---オバマ大統領への敵対心は人種差別が根底に、カーター氏が指摘---
2009.09.16 Web posted at: 20:56 JST Updated - CNN
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200909160029.html

(CNN) オバマ大統領が演説中にやじを浴びせられたり、敵対心を持たれたりする根底には、人種差別が潜んでいると、ジミー・カーター元米大統領が15日、米NBCニュースで指摘した。オバマ大統領が黒人で、アフリカ系米国人である事実により、激しい敵対心が生まれていると論じている。

カーター元大統領は、「私は南部に住んでおり、南部地域の発展を見続けてきた。同時に、南部におけるマイノリティー、特にアフリカ系米国人に対する態度も見てきた。これは、米国の他の地域とも共通する態度だ」と、米国内全体に、黒人への差別意識があることを指摘。

「差別意識はまだ存在しているし、南部だけじゃなく米国各地で暮らす白人の顔の表情に、アフリカ系米国人は偉大なるこの国を率いる資格はないと現れている。彼らにとっては不愉快な状況なんだ。非常に心配だ」と述べている。

AP通信によるとカーター元大統領は、オバマ大統領とナチスを比較し批判する意見について、「こういったことは、国の保険制度に関して議論する真剣な場で持ち出す内容ではない」と批判。

また、演説中にヤジを飛ばしたウィルソン議員ついても、「差別心が根底にあると思う。多くの人々の心の中に、アフリカ系が大統領になってはいけないという気持ちがある」としている。

また、「大統領は政府のトップというだけではない。国を率いる人物だ。いくら政策に同意できないといっても、敬意を持って接するべきだ」と、ヤジ行為を非難している。


---米大統領へのやじで議員けん責 オバマ氏に「うそつき」---
2009年9月16日 11時11分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009091601000311.html

 【ワシントン共同】米下院は15日、オバマ大統領が上下両院合同会議で行った演説の最中に「ユー・ライ(おまえはうそをついている)」と大声でやじを飛ばしたジョー・ウィルソン下院議員(共和党)に対するけん責決議を240対179の賛成多数で採択した。
 AP通信は下院事務局の話として、大統領の演説中のやじに対するけん責決議が採択されたのは史上初めてと伝えた。決議に罰則はない。
 ウィルソン議員は大統領が医療保険改革の実現を訴えた9日夜の演説で、不法移民に保険を提供することはないと発言した直後に絶叫。議員は同日中にホワイトハウス側に電話し非礼を謝罪していたが、民主党議員らが要求した議会での謝罪は拒否した。


---オバマ大統領に『うそつき』 共和党議員やじ波紋---
2009年9月14日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009091402000069.html

 【ワシントン=岩田仲弘】「うそつき」-。オバマ米大統領が連邦議会の上下両院合同会議で行った医療保険改革の演説中、共和党のウィルソン下院議員が大統領に放ったひと言が米議会で波紋を広げている。
 やじは、大統領が九日の演説で「不法移民に保険は適用されない」と指摘した直後に飛ばされた。米議会では、大統領に侮辱的な発言を行うことは厳しく禁じられており、身内である共和党からも「全く失礼で、即刻謝るべきだ」(マケイン上院議員)と非難が続出した。ウィルソン氏も非を認め、エマニュエル大統領首席補佐官を通じ大統領に謝罪した。
 大統領は謝罪を受け入れたが、下院民主党の怒りは収まらず本会議での正式な謝罪を要請。ウィルソン氏が拒んでいるため非難決議や懲戒決議を行う構えを示している。
 ウィルソン氏には高くついたひと言とも思われたが、そうでもなさそうだ。同氏が「政府が管理・運営する医療保険制度に反対したかった」とウェブ上で寄付を呼び掛けたところ、七十五万ドルをかき集めたという。


---オバマ政権の医療改革などに10万人が抗議デモ ワシントンで---
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090913AT2M1300213092009.html

 米首都ワシントンで12日、オバマ政権の景気対策や医療保険改革に反対する人々が全米から集まり、連邦議会議事堂前で大規模な抗議集会を開いた。議会警察と市消防当局者によると10万人余りが集結。「オバマニズムはコミュニズム(共産主義)」「社会主義はいらない」などと書かれた多数のプラカードが掲げられた。
 集まった人々のほとんどは白人で「大きな政府」に反対する考えを主張。抗議集会では「彼ら(政府)はウソつきだ!」と大合唱が起きた。オハイオ州から車で6時間かけて妻子とともに参加したリーランド・ストレイン氏(42)は公的医療保険の創設は「合衆国憲法が守ってきた自由を奪う」と訴えた。(ワシントン=弟子丸幸子) (00:00)

2009年9月20日日曜日

エコナは、研究費を生み出すか

花王は、エコナ商品の販売を停止した。
 花王は、「エコナ」シリーズの関連全商品について、出荷・販売を
停止すると発表した。商品に含まれる「グリシドール脂肪酸エステル」
という物質が発がん性物質に変化する可能性があるため。
「グリシドール脂肪酸エステル」は発がん性のある「グリシドール」に
分解される危険性が欧州で指摘され、日本でも食品安全委員会が調査中。
花王が自主検査したところ「グリシドール脂肪酸エステル」などが通常
の食用油の最大18倍含まれていることが分かった。製造時の脱臭工程で
副次的に生成されたのが原因という。

数年前に、一部の学者から指摘され、厚労省は問題無いと言っていたが、
結局、欧州から指摘された。
エコナは、厚労省のお墨付きの特定保健用食品だったが、厚労省関係者
による評価は、タミフル同様、研究費寄付のための温床だったのかも
しれない。ひとつでも怪しい食品が現れれば、全ての怪しいものとなる。
特保食品は、大手食品製造販売会社が販売しているものが多いのも、
納得できる。


花王、エコナ  出荷一時停止

---花王:「エコナ」販売停止 温度管理を見直し、含有量10分の1に 厚労省に報告---
毎日新聞 2009年9月18日 東京朝刊
http://mainichi.jp/life/food/news/20090918ddm012040081000c.html

 花王は17日、「エコナ」シリーズについて、今後の対応を厚生労働省に報告した。
 この成分「グリシドール脂肪酸エステル」は製造時の脱臭工程で副次的に生成された。報告では、工程の温度管理見直しで、この成分を現状の約10分の1まで減らすことが可能などと盛り込まれた。工程の改善で通常の食用油と同等レベルの含有量とした後、来年2月をめどに販売を再開する方針。【江口一】


---花王:「エコナ」商品販売停止 発がん可能性物質含有---
毎日新聞 2009年9月17日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090917ddm041040066000c.html

 花王は16日、特定保健用食品「エコナ」シリーズの関連全商品について、17日から出荷・販売を停止すると発表した。商品に含まれる「グリシドール脂肪酸エステル」という物質が発がん性物質に変化する可能性があるため。出荷・販売が停止されるのは食用油「エコナクッキングオイル」や同シリーズのマヨネーズ、ドレッシングオイルなど59商品。
 「グリシドール脂肪酸エステル」は発がん性のある「グリシドール」に分解される危険性が欧州で指摘され、日本でも食品安全委員会が調査中。花王は「安全性に問題はないとみているが、消費者の意識も考慮し販売を自粛する」と説明している。
 花王によると、6月にエコナクッキングオイルを自主検査したところ「グリシドール脂肪酸エステル」などが通常の食用油の最大18倍含まれていることが分かった。製造時の脱臭工程で副次的に生成されたのが原因という。「グリシドール脂肪酸エステル」の含有率を減らし、10年2月の販売再開を目指す。


---花王が「エコナ」全製品を販売自粛 発がん物質の恐れ、9月17日から---
2009.9.16 16:55
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090916/biz0909161656009-n1.htm

 花王は16日、特定保健用食品「エコナ」シリーズ全商品について、17日に出荷を停止し、販売を自粛すると発表した。対象は、食用油やマヨネーズ、ドレッシングオイルなどシリーズ46商品と、同商品を使ったドッグフード13商品を合わせた計59商品。
 商品に「グリシドール脂肪酸エステル」が多く含まれ、発がん性のある「グリシドール」という物質に分解される可能性があるため。同社では、「安全性に問題はない」としているが、グリシドールに分解されるメカニズムや可能性がよく分かっておらず、欧州を中心にグリシドール脂肪酸エステルの安全性を懸念する声が高まっていることから、販売を見合わせることにした。
 グリシドール脂肪酸エステルが多く含まれる理由については、「製造する際の脱臭工程が原因」としており、11月中には一般的な商品と同程度の量に抑える技術を確立し、来年2月をめどに販売を再開したい考え。
 エコナは花王の主力商品のひとつで、年間売り上げは約200億円。


---[噂]エコナ---
Wikipedia 最終更新 2009年9月18日 (金) 09:47
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8A

 エコナは、花王が製造・販売している食用油の商標。名称の由来は”Edible Coconut Oil of NAGASE” の略で、1928年(昭和3年)に業務用として発売された[1]。 この名前が付いた商品は花王から何種類か販売されており、1999年(平成11年)に発売された「健康エコナクッキングオイル」は厚生省より食用油として初めて特定保健用食品の許可を受けた。

エコナクッキングオイル
 ナタネ油を主原料に、オレイン酸とグリセリンを化学的に反応させて作られた合成食用油。
 ジアシルグリセロール (DAG) が約80%含まれており、一般の食用油の主成分であるトリアシルグリセロール (TAG) と比べて小腸で吸収されたのちに油として再合成されにくい。このため、食後の血中中性脂肪が上昇しにくく、体に脂肪が付きにくいとされている。
 なお、同様に体に脂肪が付きにくいとして特定保健用食品の許可を受けている、日清オイリオのヘルシーリセッタは、中鎖脂肪酸の作用を利用している点でエコナと異なる。しかし天然オイルとは異なり安全性に関しては今もインターネット上で議論されている。
 2009年9月16日、花王は、前月の食品安全委員会において、エコナクッキングオイルに大量に含まれるグリシドール脂肪酸エステルに対する暫定的健康影響評価の必要性が提案されたことを受け、「ご心配を掛けおわびしたい」と謝罪した上で、「発がん可能性成分が含まれていると騒がれている事態を認識配慮して」、関連製品の一時販売自粛、および消費者に対する返金措置を行った。しかし、商品の発がん性に関しては現在に至るまで否定を続けている。

安全性について
 平成15年度に厚生労働省が行った厚生労働科学特別研究において、ジアシルグリセロールを与えた雄の遺伝子組み換えラット(癌が発生しやすいよう、遺伝子の組み換えがなされている)の舌に発がんプロモーション作用が示唆された。なお、雌の遺伝子組み換えラット及び遺伝子組み替えを行っていないラットでは、発がんプロモーション作用は認められなかった。食品安全委員会は、厚生労働省から依頼を受け、食品健康影響評価の追加試験を行っている。
 厚生労働省では、特定保健用食品の許可にあたっての安全性の審査は妥当であり、健康上の問題はないとしている [2]。
 その後、食品安全委員会の調査会で発がんプロモーション作用について審議が進められている。高濃度での試験において皮膚に対するプロモーション作用は認められるが、「適切に摂取される限りにおいては、安全性に問題ないと判断した」との中間結論の方向が2009年2月に出された[3]。しかし、それぞれの実験報告の中で「安全」あるいはその根拠が薄く、安全であると結論する根拠は見あたらないとのコメントも提出されており、中間とりまめ文書は最終化にいたっていない。
 また、2009年7月に厚生労働省から、体内で発がん性物質に変わる懸念が指摘されているグリシドール脂肪酸エステルがエコナに高濃度で含まれることが報告され、エコナの発がん性を中心に引き続き安全性の審議が行われている。グリシドール脂肪酸エステルの毒性や体内動態等については明確ではないが、エコナを摂取したときに体に入るグリシドール脂肪酸エステルがすべて発がん性物質グリシドール(Glycidol、 2,3-エポキシ-1-プロパノール)に変換されると仮定すると、健康上の危惧が無いとは言えない結果が専門委員から提出された。すなわち、グリシドールについて健康上の危惧が無いと考えられるmargin of exposure (MoE)値は動物実験の結果から10,000である。エコナのMoE値は250程度であり、健康上の危惧が無いと考えられるMoE値から約40 倍の隔たりがあり、数倍の誤差の可能性を見込んでも、食品安全委員会としてはDAG 油を主たる油脂として日々摂取する国民においては、健康上の危惧が存在しないとはいえない、との指摘である[4]。厚生労働省が、グリシドール脂肪酸エステルの毒性などを検討する[5]。
 なお、花王ではこのような動きと、グリシドール脂肪酸エステルの安全性に対する懸念や不安を持つ声が一部の消費者からも挙がっていることを受け、同年9月16日にグリシドール脂肪酸エステルが一般食用油と同等レベルに低減されるまでの当分の間、「エコナ」全商品並びにジアシルグリセロールを含有するドックフード「ヘルスラボ」全商品の一時販売自粛並びに出荷停止を決定した[6]。広報担当者によると、同年11月上旬を目処にグリシドール脂肪酸エステルの低減目標値までの引き下げを達成し、2010年2月の販売再開を目指している[7]。
 1999年に厚生省より食用油として初めて特定保健用食品(特保)の認可を受けた商品だけに、今後、消費者が特保ブランドの信頼性に疑問を抱いていく可能性も否定できない。