2010年4月15日木曜日

旧ミドリ十字 業務停止30日

旧ミドリ十字が、業務停止25日となった。
 田辺三菱製薬の子会社「バイファ」が、開発した血液製剤の承認申請
で治験データの差し替えなどを行っていた問題で、厚生労働省は、薬事法
に基づき、田辺三菱製薬に対し第1種医薬品の製造販売業務を25日間の
業務停止さ処分とした。バイファを30日間の業務停止処分とし、両社に
業務改善命令を出した。

データを差換え、捏造したのは遺伝子組換え人血清アルブミン製剤
「メドウェイ注」らしい。
不正行為は約20人が関与。
田辺三菱製薬側も不正を誘発していたらしい。
腐ったみかんは、周囲も腐らせるが、本当は、周囲が腐ったみかんを
呼び寄せるのかもしれない。
厚労省は、薬害、年金等で散々問題を起こし、政治家のパフォーマンス
に使われたが、最近は、正常になりつつあるのかも知れない。

舛添 欧州医薬品会社へ30億円譲渡か

---田辺三菱を業務停止…子会社データ改ざんで---
2010年4月14日03時02分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100413-OYT1T01132.htm

 田辺三菱製薬(大阪市)の子会社が新薬の試験データを改ざんした問題を調査していた厚生労働省は13日、薬事法に基づき、田辺三菱を今月17日から25日間の一部業務停止とする行政処分を発表した。
 大手製薬会社の業務停止は異例。データを改ざんした子会社は、薬害エイズ事件などの血液製剤を作った旧ミドリ十字が設立しているが、同省によると、旧ミドリ十字出身者ら約20人が組織的に不正にかかわっていたという。
 田辺三菱は、子会社に対する監督責任が問われた。同社のほか、子会社の製造会社「バイファ」(北海道千歳市)が、今月14日から30日間の業務停止処分を受けた。
 発表によると、同社は1999年から2008年にかけて、世界初の遺伝子組み換え技術による人血清アルブミン製剤「メドウェイ注」の試験データなどを改ざん。不純物の濃度を実際より低く見せかけたり、アレルギーの陽性反応を陰性のデータに差し替えたり、16件の不正を行っていた。
 不正には全社員の約4分の1にあたる計約20人がかかわっており、このうち同製剤の開発の責任者である幹部3人は旧ミドリ十字出身者だったという。
 厚労省は「遺伝子組み換えという新しい技術による新薬の開発で不正があったことは、医薬品の承認申請を棄損する重大な違反だ」と指摘した。田辺三菱については「不正を漫然と見逃した」と判断した。
 同製剤は、重いやけどや出血性ショックの患者に使われる。07年10月に承認を受け、08年5月に販売を開始したが、田辺三菱は昨年3月に不正を公表し、すでに自主回収している。現在、製造・販売はストップしており、健康被害は報告されていない。
 田辺三菱の業務停止処分は、処方せんが必要な医療用医薬品の製造・販売が対象。代替がない医薬品や供給が止まると医療現場が混乱する医薬品7品目は除かれた。
 旧ミドリ十字は合併の末、現在は田辺三菱に吸収されている。バイファは同製剤を開発するため、旧ミドリ十字が96年に設立した。薬害エイズ事件で旧ミドリ十字では、エイズウイルスが混入した非加熱血液製剤の販売を続け、患者が死亡したとして、歴代社長2人について業務上過失致死罪での実刑判決が確定している。

◆田辺三菱社長が謝罪◆
 田辺三菱製薬の土屋裕弘社長は13日夜、都内でバイファの藤井武彦社長らと記者会見し、「人の生命にかかわる製薬企業として、あってはならないこと。深くおわびしたい」と述べ、深々と頭を下げた。
 薬害エイズ事件などの問題を引き起こした旧ミドリ十字。その体質を払拭(ふっしょく)できなかったことについて、土屋社長は「もう少し、人事交流を行っていれば、違った展開があったかも知れない」と苦渋の表情を見せた。
 同社に先立ち会見に臨んだ社外調査委員会委員長の郷原信郎弁護士は、「バイファは旧ミドリ十字の経営が厳しい時に設立された会社で、同社の利益重視、安全性軽視の企業姿勢が表れている」と問題点を指摘した。


---田辺三菱製薬:「反省の姿勢ない」C型肝炎原告、強く批判---
毎日新聞 2010年4月14日 1時13分
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100414k0000m040111000c.html?link_id=RSH02

 「薬害再発防止の誓いは何だったのか」。厚生労働省から業務停止命令を受けた田辺三菱製薬は薬害C型肝炎訴訟の被告企業で、原告患者らへの謝罪と再発防止を盛り込んで和解していた。にもかかわらず今回の不祥事に至ったことで、同訴訟原告らからは強い批判の声があがった。【佐々木洋、石川淳一、松本惇】
 同社製の血液製剤フィブリノゲンでC型肝炎に感染したとして訴訟を起こし、08年9月に和解合意し謝罪を受けた全国原告団代表の山口美智子さん(53)は「驚きと怒りを覚える。企業として反省する姿勢が抜けている」と指摘。「1年半前の謝罪の際にも疑わしかったが、再発防止の約束も信用できない」と述べた。
 一方、田辺三菱製薬の土屋裕弘(みちひろ)社長は13日夜、藤井武彦バイファ社長とともに会見し「あってはならないことで深くおわび申し上げる。グループ各社の規制順守の徹底を図り、再発防止に努める」と陳謝した。
 両社の社外調査委員会(委員長・郷原信郎弁護士)の報告書は旧ミドリ十字時代の薬害エイズ事件(96年)に触れ「メドウェイの開発は経営不振を脱却する起死回生の策として立案されたが、動物実験などで思うような結果が出ずに製造承認が大幅に遅れ、現場の開発担当者に大きなプレッシャーがかかっていた」と分析した。
 社長に先立ち会見した郷原弁護士は「(改ざんに関与した)旧ミドリ十字社員の倫理意識の欠如が大きな要因の一つ」と指摘しつつ「自ら厚労省に通報しており『製薬会社大手で初の業務停止』という処分が適当かというと、ちょっと違うと思う」と述べた。
 厚生労働省によると医薬品承認申請に関する薬事法違反での製薬会社への業務停止命令は75年以降で約80件。94年には抗ウイルス剤のソリブジンの副作用問題で発売後に死者15人を出した日本商事が105日間の製造業務停止処分を受けたが、田辺三菱のような大手の業務停止は異例という。


---【田辺三菱業務停止】「反省なし信じがたい」憤る薬害被害者たち---
2010.4.14 01:00
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100414/crm1004140102004-n1.htm

 子会社の治験データ改竄(かいざん)で業務停止命令を受けた田辺三菱製薬。前身となった企業にはスモンやエイズ、C型肝炎など数々の薬害を繰り返してきた歴史がある。肝炎訴訟では被告企業となり、平成20年に和解の合意を交わした際には、再発防止を誓っていた。「信じられない」「許せない」…。薬害被害者からは怒りの声が上がった。
 薬害エイズや薬害肝炎訴訟で中心的な役割を果たした鈴木利広弁護士は「田辺三菱製薬は合併を繰り返してきた会社。前身の一つ田辺製薬は薬害スモンを、ミドリ十字は薬害肝炎や薬害エイズを起こしてきた。厚労省はただ漫然と業務停止とするのではなく、すべてのうみを出し切り、改善を見極めた上で命令を解除すべきだ」と指摘している。
 肝炎訴訟全国原告団の山口美智子代表は「裁判で企業の姿勢を問い、応えてもらえると思っていた。再発防止の約束も信じられない」と新たな不正に憤りを隠さない。元九州原告団長の福田衣里子衆院議員も「不正は問題外。ただ、こうした不正を見過ごしてしまった薬事行政もただしていきたい」と話す。問題発覚1年後の処分に「調査に時間がかかりすぎ。今後は速やかな調査が求められる」と厚生労働省に対しても注文を付けた。
 スモン全国会議の議長、稲垣恵子さん(73)は「スモンの被害を出した田辺製薬も、エイズなどの被害を出した旧ミドリ十字もこれまでの反省が全くない。患者の命より、利益優先だ」と切り捨てた。
 一方、薬害エイズ訴訟大阪原告の花井十伍代表(48)は「薬害被害者としては本当に許せない。ただ、厚労省が親会社まで処分したことは評価したい」と話した。その上で、「今回の事案はあまりにも露骨で悪質なデータ改竄。市民感覚から言えば、この程度の業務停止で済むのかという印象だ。薬事法の罰則のあり方についても今後検討してもらいたい」と語った。


---【田辺三菱業務停止】「安全軽視」繰り返す薬害 旧ミドリ十字の体質---
2010.4.14 00:55
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100414/crm1004140058003-n1.htm

 過去に何度も薬害を起こし、もっとも医薬品の安全に気を配らなくてはいけない企業に、また不祥事の歴史が加わった。厚生労働省から13日、業務停止と再発防止を命じられた田辺三菱製薬(大阪市)と子会社バイファ(北海道千歳市)。厚生労働省は「旧ミドリ十字の安全性軽視の企業姿勢が残っていた」などと問題点を指摘する。過去の薬害被害関係者らは怒り心頭だ。なぜ、不祥事は繰り返されるのか-。

進退明言せず
 「(今回の)不適切な行為は、生命にかかわる医薬品企業としてあってはならないもの。社会の皆さまに対して深くおわびします」
 13日夜、東京都内のホテル宴会場。報道陣のカメラのフラッシュが激しくたかれる中、こう陳謝した田辺三菱の土屋裕弘(みちひろ)社長は、バイファの藤井武彦社長や田辺三菱の幹部らとともに、深々と頭を下げた。
 昨年3月に試験データ改竄(かいざん)が明らかになった際「改竄は組織的ではない」との見解を示していたことを問われると、「部門内で組織性を持って複数の人間がかかわっていたことはいえるが…会社ぐるみとはいえないのではないか」と苦しい説明をする同社幹部。社長を含めた幹部の進退問題については「今後検討していく」と明言を避けた。

倫理観の欠如
 両社幹部の謝罪会見に先立つこと1時間前。同じホテル内では、問題の検討を行うため田辺三菱が設置した第三者委員会「メドウェイ問題社外調査委員会」の会見が行われていた。
 「(問題の)直接的原因は、旧ミドリ十字で繰り返された不祥事で指摘された利益重視、安全性軽視の企業姿勢にある」。同委員会委員長の郷原信郎弁護士は会見で調査結果の結論をこう説明する。
 かつて、薬害エイズ事件を引き起こすなど不祥事が相次いだ旧ミドリ十字。バイファは、同社の子会社として設立され、最終的に田辺三菱の傘下に入ったという経緯を持つ。
 調査報告書によると、今回の治験データ改竄が行われた血液製剤事業も、ミドリ十字出身者が中心となって行われていたという。そのうえで報告書は、問題が起きた背景として、事業計画の段階でコストを最小限に抑え製品開発を行おうとしていた▽製造承認が大幅に遅れていた▽個人レベルの倫理観、規範意識の欠如があった-ことなどを挙げている。

特殊な血液製剤
 では、なぜ、バイファにミドリ十字のあしき社風が残ってしまっていたのだろうか。
 田辺三菱の幹部は会見で「血液製剤事業の技術は特殊で、この分野にたけていたのは、旧ミドリ十字の人が多かった。結果的に(血液製剤の)部署にはミドリ十字関係者が多くなってしまった」と説明する。
 さらに報告書や同社幹部は、創立時の社長は血液製剤に詳しいミドリ十字出身者で今回の問題を認識していた可能性があるものの、表面化させることはなかったと指摘。その後就任した社長は血液製剤への理解が乏しいこともあって問題を認識できず、親会社の田辺三菱も問題を放置する結果になったとしている。

 田辺三菱製薬 三菱ケミカルホールディングス傘下の医薬品メーカー。主力の医療用医薬品だけでなく、一般向けのドリンク剤などにも力を入れている。平成21年3月期連結決算の売上高は4147億円。子会社も含めた21年12月末の従業員数は9350人。C型肝炎の原因となった血液製剤を製造、販売した旧ミドリ十字を引き継いだ三菱ウェルファーマと、田辺製薬が19年10月に合併し誕生した。旧ミドリ十字は戦時中に生物兵器などを研究した731部隊の人脈を受け継ぎ、薬害エイズ事件も引き起こしている。

 医薬品製造販売業 医薬品の製造販売には都道府県知事の許可が必要。医師の処方箋(せん)が必要な医薬品を扱うのは第1種、処方箋が不要で薬局などで買える医薬品は第2種と分かれている。厚生労働省によると、第1種の許可を得ているのは約250社。田辺三菱製薬は処方箋が必要な薬246品目を扱っており、今回、製造販売停止処分になるのは、処分の影響が大きい7品目を除いた239品目。


---【田辺三菱業務停止】親会社も処分…「しっぽ切り」許さず---
2010.4.14 00:54
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100414/crm1004140057002-n1.htm

 子会社が現場となった不祥事だったが、厚生労働省は親会社の田辺三菱製薬へも業務停止処分を出した。
 厳しい措置を決断する背景となったのが、薬害エイズ事件を契機に、製薬会社の不祥事を厳しく処分することを盛り込んだ平成14年の薬事法改正だ。総括製造販売責任者は子会社で起きた不祥事についても責任も取ることになった。
 厚労省幹部は「承認制度の根幹にかかわる問題で、責任は重大。田辺三菱もその状況を放置しており、トカゲのしっぽ切りは許さない」と強調した。
 また「ミドリ十字時代に設立した会社で、幹部もほとんどが同社のOB。旧ミドリ十字をそのまま受け継いでしまった」とバイファの体質を嘆いた。
 厳しい処分に、業界関係者の中からは「これまで子会社の不始末で親会社が業務停止になるなんて考えられなかった」との声も出ている。


---【田辺三菱業務停止】田辺三菱製薬に業務停止命令 子会社が組織的に試験データ改竄---
2010.4.14 00:46
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100414/crm1004140054001-n1.htm

 田辺三菱製薬(大阪市)の子会社「バイファ」(北海道千歳市)が、開発した血液製剤の承認申請で治験データの差し替えなどを行っていた問題で、厚生労働省は13日、薬事法に基づき、田辺三菱製薬に対し第1種医薬品の製造販売業務を17日から25日間の業務停止処分とした。バイファについても医薬品製造業務を14日から30日間の業務停止処分とし、両社に業務改善命令を出した。
 大手製薬会社が承認手続きの不正で処分を受けるのは極めて異例。厚労省は「医薬品の承認申請の信頼性を損なわせる重大な違反」と判断した。田辺三菱が昨年に不正を公表し、厚労省が調査していた。
 代替品のない薬品の供給は業務停止対象から外されたほか、在庫品の販売も可能で一般への影響は小さくなるよう配慮された。
 問題の血液製剤は、遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ注」。やけどの治療などに使われる。バイファ社は、メドウェイ注の治験(臨床試験)や市販後の品質管理で、不純物の量や無菌試験のデータなど、計31項目の検査などでデータの差し替えや捏造(ねつぞう)をし、うち16項目が薬事法に抵触していた。
 厚労省によると、不正行為はバイファ社の幹部の指示のもと、約20人が組織的にかかわっていた。薬事法には抵触しないが、田辺三菱製薬側にも不正を誘発する行為があったという。
 すでに製品は自主回収され、製剤による健康被害などは報告されていない。
 バイファ社は薬害エイズ事件を起こした旧ミドリ十字が平成8年に設立。不正では同社出身の社員が主導的立場にあったという。


---田辺三菱製薬:業務停止25日 子会社、製剤データ改ざん--厚労省命令---
毎日新聞 2010年4月14日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100414ddm001040039000c.html

 田辺三菱製薬(大阪市)の子会社バイファ(北海道千歳市)が昨年、試験データなどを改ざんした血液製剤を自主回収した問題で、厚生労働省は13日、薬事法に基づき、田辺三菱に第1種医薬品(処方せん薬)の製造販売業務を17日から25日間停止する命令を出した。バイファには14日から30日間の業務停止を命じ、両社に業務改善命令も出した。
 大手製薬会社が承認手続きの不正で業務停止処分を受けるのは異例。ただし販売済みの医薬品の安全管理業務や、代替性がなく安定供給に支障が出る恐れがあるリウマチ治療の点滴薬などは対象外。厚労省は「バイファでは品質試験や製造工程で不適切な行為が組織ぐるみで行われていた。田辺三菱も不適切な行為を漫然と見逃した」と理由を説明した。
 問題となったのは、両社が共同開発した世界初の遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ注」。血液が原料の従来品に比べ、感染リスクを排除できるメリットがあり、大量出血のショック時などに使われる。厚労省によると、バイファはラットで行ったアレルギー反応実験で一部陽性反応が出たデータを陰性に差し替えるなど両社で計16項目の試験データや生産管理システムの記録改ざんなどの違反行為を行った。田辺三菱は07年10月に国の承認を受けて販売し、約1700人が使ったが健康被害は確認されていない。
 田辺三菱は旧ミドリ十字などが合併を繰り返して現在に至り、バイファは96年に旧ミドリ十字が設立。今月公表された両社の社外調査委員会(委員長・郷原信郎弁護士)の報告書は、旧ミドリ十字が薬害エイズ事件で多額の損害賠償請求を受け厳しい経営状況にあったことが不正の背景にあると指摘した。【佐々木洋】


---試験データ不正問題、田辺三菱製薬と子会社を業務停止に---
2010年4月13日23時 59分
http://www.asahi.com/national/update/0413/TKY201004130345.html

 厚生労働省は13日、やけどや大量出血のショック時に使われるアルブミン製剤の承認申請に必要な試験データを不正に差し替えたり、捏造(ねつぞう)したりした行為が薬事法違反に当たるとして、田辺三菱製薬(大阪市)を17日から業務停止25日間、製造した子会社バイファ(北海道千歳市)を14日から同30日間の処分にした、と発表した。
 厚労省によると、承認をめぐる不正で大手製薬会社を業務停止にするのは極めて異例。田辺三菱は直接製造していないが、薬の有効性や安全性に責任を負う立場にあることを重くみた。
 厚労省の調べによると、問題の製剤は、遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ注5%」と「同25%」。製造販売承認申請の際、同省に提出した試験データのうち、アレルギーの反応試験で品質不適合となったサンプルを適合するものと取り換えるなど、1999年から09年にかけての計16項目の薬事法違反が明らかになった。
 違反とまでは言えないが、不正な行為も15項目判明。田辺三菱の研究所職員がバ社の研究者に「都合のいいデータを採用して報告するように」などと助言したこともあったといい、不正を誘発する指示だったと認定した。
 処分により、田辺三菱は処方箋(せん)が必要な第1種医薬品の多くを出荷できなくなるが、関節リウマチの治療薬「レミケード」など他の薬で代えられない7品目は除かれた。第2種医薬品(大衆薬)131品目なども販売できる。
 メドウェイは、世界初の遺伝子組み換えアルブミン製剤として、バ社と旧ミドリ十字(後の田辺三菱)が97年に承認を申請。田辺三菱が07年に厚労相の承認を取得、08年5月に発売した。田辺三菱はデータの差し替えを09年3月に公表。同製剤(5%)の承認取り下げを厚労省に届け出て、5%と25%の双方を自主回収した。
 田辺三菱の土屋裕弘社長は同夜、東京都内で記者会見を開き、「生命にかかわる医薬品企業では、あってはならない不適切な行為で、深くおわびする」と謝罪した。同席したバ社の藤井武彦社長も「職業人としての自覚と心得をおろそかにしていた」と述べた。


---薬事法違反業者に対する行政処分について---
2010-04-13
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000005r9l-img/2r98520000005rbq.pdf

 厚生労働省は、昨年3月に田辺三菱製薬(株)から、同社が製造販売していたメドウェイ注(別紙参照)5%製剤の承認申請資料の作成において、同製剤の製造業者である(株)バイファがデータ差し替えを行っていた旨の報告を受け、田辺三菱製薬(株)及び(株)バイファに対して事実関係の調査を行ってきたところです。それらの調査結果に基づき、以下の通り、薬事法(昭和35年法律第145号)第75条第1項の規定に基づく業務停止並びに同法第72条第1項及び第2項並びに第72条の4の規定に基づく業務改善を命じましたので、お知らせします。

1.被処分者
(1)名 称 田辺三菱製薬株式会社
   代表取締役 土屋裕弘
   所 在 地 大阪市中央区北浜2丁目6番18号
   事業内容 医薬品事業(医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売)
   その他事業(化成品・医薬品原末等の製造・販売)
(2)名 称 株式会社バイファ
   代表取締役 藤井武彦
   所 在 地 北海道千歳市泉沢1007番地124
   事業内容 医薬品(遺伝子組換えヒト血清アルブミン製剤)の製造受託
2.処分内容
(1)田辺三菱製薬株式会社
   ・第1種医薬品製造販売業の業務停止(薬事法第75条第1項)
      平成22年4月17日(土)から同年5月11日(火)までの25日間
      ※製造販売後安全管理業務及び保健衛生上不可欠な医薬品の供給を除く。
   ・業務改善命令(薬事法第72条第1項及び第2項)
      改善のための是正措置及び再発防止策を講じること等を命ずる。
(2)株式会社バイファ
   ・医薬品製造業の業務停止(薬事法第75条第1項)
      平成22年4月14日(水)から同年5月13日(木)までの30日間
   ・業務改善命令(薬事法第72条の4)
      改善のための是正措置及び再発防止策を講じること等を命ずる。
3.違反行為
 田辺三菱製薬(株)及び(株)バイファは、「メドウェイ注」について、(株)バイファにおいて製造し、試験を行ったデータを用いて、それぞれ承認を取得したものであるが、(株)バイファにおいては、設立当初から、品質試験、製造工程の各段階等において薬事法違反となる不適切な行為が行われてきたことを確認した。田辺三菱製薬(株)においては、製造販売業者として、製造業者である(株)バイファとの情報共有・伝達などが実務的に機能しておらず、(株)バイファへの管理監督が十分になされていなかったことから、(株)バイファの不適切な行為を漫然と見逃し、承認申請資料の信頼性の確保並びに適切な製品の製造管理及び品質管理を行わせることができなかった。具体的な違反事実と関連する違反条文は以下の通りである。

 ○ メドウェイ注の承認申請資料のデータ差し替え等
 薬事法の承認審査においては、申請資料が適切に作成されていることを前提として、品質、有効性、安全性評価を行うものであるが、承認申請資料の収集作成時及び治験薬の製造時において、(株)バイファがアンモニア含量試験、他のたん白質濃度測定試験、
重合体濃度測定試験、界面活性剤含量試験等に関する不正を行い、田辺三菱製薬(株)がそれらを見逃していた。これらは製品の規格設定の適切性及び治験の妥当性等に疑義を生じさせるものであり、医薬品の承認申請の信頼性を毀損する重大な違反である。
田辺三菱製薬(株)及び(株)バイファ:薬事法第14条第3項違反

 ○ メドウェイ注の市販製剤の製造時に行われたデータ差し替え等
製品の品質確保のために、製造業者においてはGMP(製造管理及び品質管理の基準)の遵守を、また、製造販売業者においてはGQP(品質管理の基準)にしたがって製造業者のGMP遵守を確認する必要があるが、市販製剤の製造時において、(株)バイファがラットPCA反応試験※、粗抽出物濃度測定試験、酵母成分濃度測定試験等に関する不正を行い、田辺三菱製薬(株)がそれらを見逃していた。これらは製品の製造管理及び品質管理の適切性に疑義を生じさせるものであり、製品の製造管理及び品質管理の信頼性を毀損する重大な違反である。
   田辺三菱製薬(株):薬事法第14条第2項第4号違反、薬事法第12条の2第1号及び第18条第1項違反
   (株)バイファ :薬事法第18条第2項違反
   ※ ラットPCA反応試験:遺伝子組換えアルブミンの産生細胞(酵母)に由来する不純物は、アレルギーを誘発する可能性があることから、酵母成分による抗原抗体反応の有無を調べることで、アレルギーを生じる程度の酵母成分の混入がないことを確認する試験。本試験は、製品中に混入した酵母成分が抗体と反応するときに観察される色素班の大きさで判定する。
4.その他
 製造販売業者である田辺三菱製薬(株)の業務停止にあたっては、既に販売された医薬品の安全管理業務をその対象から除くとともに、代替性が無く保健衛生上重要なものであって、安定供給がなされない場合、医療現場に混乱を生じさせる恐れがある医薬品(セレジスト(セレジスト錠5)、タナドーパ(タナドーパ顆粒75%)、デノシン(デノシン点滴静注用500mg)、ノックビン(ノックビン原末)、バリキサ(バリキサ錠450mg)、リーゼ(リーゼ錠5mg、10mg、顆粒10%)及びレミケード(レミケード点滴静注用100))についても対象から除くこととする。また、業務停止の開始についても、医療現場の混乱を避けるために、処分通知の翌日から業務停止開始までの間に3営業日の猶予を与えている。

別紙1
○ 田辺三菱製薬(株)会社概要
 ※ 設立 1933年12月15日(株式会社設立)
     2007年10月1日(合併期日)
 ※ 合併期日 2007年10月1日
 ※ 資本金 500億円
 ※ 事業内容 医薬品事業(医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売)
       その他事業(化成品・医薬品原末等の製造・販売)
 ※ 取扱品目 第1種医薬品 246品目(内 輸入品24品目)
       第2種医薬品 131品目(内 輸入品8品目)
       医薬部外品 7品目
 ※ 本社所在地 大阪市中央区北浜2丁目6番18号
 ※ 代表取締役社長 土屋裕弘
 ※ 従業員数 5,715名(2010年3月31日現在)
 ※ 医薬品等売上高 4,008億円(2010年3月31日現在)
 ※ 事業拠点
   大阪本社(業許可取得事業所) 東京本社
  営業拠点
   営業本部、北海道支店、東北支店、北関東支店、甲信越支店、東京支店、千葉支店、埼玉支店、横浜支店、東海支店、京都支店、大阪支店、神戸支店、中国支店、四国支店、九州支店
  研究拠点
   戸田事業所、かずさ事業所、鹿島事業所、横浜事業所、加島事業所
 ※ グループ会社
   田辺三菱製薬工場(株)、田辺製薬吉城工場(株)、(株)ベネシス、(株)バイファ、(株)エーピーアイコーポレーション、サンケミカル(株)、吉富製薬(株)、田辺製薬販売(株)、長生堂製薬(株)、(株)田辺アールアンドディー・サービス、田辺総合サービス(株)、MPロジスティックス(株)、小倉美術印刷(株)、興栄商事(株)
○(株)バイファ会社概要
 ※ 設立 1996年11月1日
 ※ 資本金 75億円(2010年3月31日現在)
 ※ 事業内容 医薬品(遺伝子組換え人血清アルブミン製剤)の製造受託
 ※ 本社及び工場所在地 北海道千歳市泉沢1007番地124
 ※ 代表取締役社長 藤井武彦
 ※ 従業員数 80名(内出向者20名)(2010年3月31日現在)

別紙2
メドウェイ注について
○ 製造販売業者 : 田辺三菱製薬(株)
○ 製造業者 : (株)バイファ(田辺三菱製薬(株)のグループ会社)
○ メドウェイ注は、ヒト肝細胞のmRNAに由来するヒト血清アルブミン(HSA)cDNAを遺伝子導入したピキア酵母で産生される遺伝子組換えヒト血清アルブミン製剤(rHSA)である。
○ 2007年10月に、田辺三菱製薬(株)及び(株)バイファは、5%製剤及び25%製剤の製造販売承認を取得した(同年11月に、(株)バイファは、製造販売承認を返上しており、現在の承認保持者は田辺三菱製薬(株)のみ)。
○ 2009年3月に、田辺三菱製薬(株)は、5%製剤の承認申請資料のデータ差し替え等について公表し、5%製剤の承認を返上するとともに、5%製剤及び25%製剤の自主回収を実施することを表明した。(5%製剤の製造販売承認の整理は、2009年7月に行われ、現在、承認はない。)

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