2010年4月5日月曜日

ドバイ ハマスの幹部が暗殺

ドバイでハマスの幹部が暗殺された。
 ドバイのホテルで、イスラム原理主義組織ハマスの幹部が暗殺された。
監視カメラの映像などから、ドバイ警察当局は、イスラエルの情報機関
モサドによる犯行とほぼ断定。今回の事件には、暗殺の実行グループと
して少なくとも男女27が関与、それぞれが偽造旅券を使用していた。
 犯行に使われた旅券は、英国が12人、アイルランドが6人、仏が4人、
豪が4人、独が1人。元の国籍を保持したままイスラエルに移住して国籍
を取得、実在する人たちのデータで、顔写真だけが別人に入れ替えた。

見張り、実行犯等による役割分担があり、実行時間は20分とのこと。
被害者との関係からモサドとの説は正しいようだ。
旅券は、公式旅券のすり替えとのことで、国家ぐるみと判断した英国は
大使を追放した。
ICPO国際手配にもかかわらず、数ヶ月経っても一人の犯人も捕まらない。
イスラエルで生活しているかもしれない。


ドバイでのハマス幹部暗殺事件


Israeli Grocery Store Ad Spoofs Dubai Assassination


---【海外事件簿】ハマス暗殺、これがモサドの流儀---
2010.3.28 18:00
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100328/mds1003281801000-n1.htm

 アラブ首長国連邦(UAE)ドバイのホテルで今年1月、イスラム原理主義組織ハマスの幹部が暗殺された。監視カメラの映像などから、ドバイ警察当局は、イスラエルの情報機関モサドによる犯行とほぼ断定。国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)がこれまでに容疑者27人を国際手配した。当局発表や報道などによると、犯行グループはスパイ小説さながらの手口で標的を殺害。イスラエルは否定も肯定もしていないが、その手際の良さから、各国では「モサド犯行説」が前提となりつつある。(大内清)

予定筒抜け
 1月19日、ハマス軍事部門幹部、マフムード・マブフーフ司令官が、活動拠点であるシリアの首都ダマスカスからドバイを訪問、空港近くにあるアブダビ資本の高級ホテル「アルブスタン・ロタナ・ホテル」に滞在する-。暗殺チームはこの情報をすでに入手していた。目的はおそらく、兵器の買い付けとハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区への輸送の手配。
 18日夜から19日未明にかけて、暗殺チームはパリやフランクフルト、チューリヒ、ローマなどの欧州各都市から次々とドバイ入りした。フランス人「ピーター・エルビンガー」名義の旅券を持ったリーダー格の男は、午前2時半ごろに到着。メンバーはそれぞれ、ロタナ・ホテルやその周辺に宿を取った。
 19日朝、リーダー格の男はメンバー数人とショッピングモールで落ち合った。計画を最終的に打ち合わせるためだ。その間、別のメンバーたちは変装してターゲットの到着を待った。連絡には盗聴防止機能がある無線が使用されたという。
 「アブドル・ラウーフ・ムハンマド」名義の偽造旅券を持ったマブフーフ司令官が到着したのは午後3時ごろ。約30分後、この偽名で部屋を予約していたロタナ・ホテルにチェックインした。ホテルではすでに監視役が2人ずつ交代でロビーを行き来し、司令官の行動と周囲の状況に異変がないか目を光らせていた。

犯行20分
 司令官が部屋に案内してもらうためにホテル従業員とエレベーターに乗ると、テニスラケットを持ったスポーツウエア姿の男2人が横にすべり込んだ。ひとりは背が低く小太り、もうひとりは長身だった。
 司令官と従業員が2階で降りると2人もそれに続き、司令官の部屋が230号室であることを確認。その直後、何者かがホテルに電話をかけ、リーダー格の男の偽装である「エルビンガー」の名前で、空室だった向かいの237号室を確保した。「エルビンガー」はその少し後に、同夜のカタール経由ミュンヘン行きの航空券も予約している。
 午後8時前後、マブフーフ司令官が外出すると、たくましい体つきの男4人が素早く司令官の部屋に侵入した。部屋の鍵を開けるまでにかかった時間は数秒から数十秒。エレベーターホールではその間、一般の宿泊客が近づいて来ないよう見張り役が警戒していた。

 午後8時24分、司令官が部屋に戻ったとき、その場では男4人が待ち受けていたとみられる。約20分後、4人がホテルを出るのに続いて、237号室にいた仲間やロビーの監視役たちも持ち場を離れて散っていった。数人は2時間弱のうちに出国していることが確認されている。

 遺体が発見されたのは翌20日午後だった。当初は病死とみられたが、身元が判明すると一気に事件性が高まり、ドバイ警察が捜査に乗り出した。検視の結果、死因は強力な筋弛緩(しかん)剤を投与された後の窒息死であることが分かった。

「最強の情報機関」
 「99%、モサドの犯行」
 ドバイ警察のダヒ・ハルファン・タミーム長官は2月15日、記者会見で、ホテルや空港の監視カメラの映像などから犯行グループを特定したと発表し、こう語気を強めた。
 イスラエルは1948年の建国以来、周辺のアラブ諸国やパレスチナ人組織と常に対立し、大小の戦争を繰り返してきた。その中にあってモサドは、情報収集や破壊工作で力を発揮。暗殺も数多くこなし、敵対組織から恐れられてきた。世界中に張り巡らされたネットワークから「世界最強の情報機関」とも呼ばれる。
 タミーム長官はその後、あらゆる機会を使ってイスラエルのネタニヤフ首相やモサドのメイル・ダガン長官を非難。アラブ諸国を中心に、両者の辞任を求める声も高まっている。
 タミーム長官が執拗(しつよう)に糾弾するダガン氏とはどんな人物なのか-。

「ケンカ屋」
 ダガン氏は2002年、モサド長官に任命された。右派のシャロン首相(当時)とは、軍隊時代から強い絆があったという。
 英紙タイムズ(電子版)によると、ダガン氏就任後のモサドは、米欧の情報機関との協力関係を重視する前任者の方針を転換し、単独行動も辞さない強硬姿勢をとるようになった。08年2月にはレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラのムグニヤ司令官暗殺に成功。07年のシリア核施設空爆でも、政府の決定に重要な役割を果たした。
 モサドの活動に詳しいイスラエル紙ハアレツの記者は、ダガン氏を「頑固なケンカ屋」と形容。こうしたやり方を嫌い、モサドを離れる職員も多いという。

常套(じょうとう)手段
 ドバイ警察の発表などによると、今回の事件には、暗殺の実行グループとして少なくとも男女27人が関与、それぞれが偽造旅券を使用していた。
 犯行に使われた旅券は、英国が12人▽アイルランドが6人▽フランスが4人▽オーストラリアが4人▽ドイツが1人。元の国籍を保持したままイスラエルに移住して国籍を取得した、実在する人たちのデータで、顔写真だけが別人に入れ替えられていた。英当局は、旅券の本来の持ち主がイスラエルを旅行した際、ホテルの従業員や空港の係官によって個人情報が盗まれた可能性が高いとの見方を強めているという。
 英国のミリバンド外相は今月23日、「旅券悪用の責任はイスラエルにある」と強く非難。モサドのロンドンにおける責任者とみられるイスラエル人外交官1人を国外追放処分とした。
 偽造旅券使用は、イスラム諸国の多くと国交がないイスラエルの常套手段といえる。1980年代には、イスラエル外交官が無記名の英国旅券8冊を英国から持ち出していたことが判明。偽造旅券の問題は、イスラエルと友好関係にある欧州諸国にとっては常に頭の痛い問題なのだ。

裏切り者?
 今回の事件処理で頭を痛めているのは、ハマスも同じだ。
 2月、事件への関与が疑われるとしてパレスチナ人の男計3人がヨルダンとシリアで逮捕され、ドバイに移送された。いずれも2007年までガザに居住しており、うち1人はハマスの治安当局者とされる人物。ドバイ当局は、この男がマブフーフ司令官の予定をモサドにリークしていた可能性が高いとみている。
 裏切り者が出たとなっては、組織の求心力が低下しかねない。ハマスは裏切り者の存在を否定し、司令官の行動予定が筒抜けだったのは司令官がインターネットで航空券やホテルの予約をしたためだと主張。尾行や監視を常に警戒する立場の司令官がうかつにネットでチケットを購入するとは考えにくいが、そこには、事件の詳細に深入りしたくないとの思惑がにじむ。
 一方、今回の事件では、多数の監視カメラによって暗殺チームの行動が“丸裸”となったにもかかわらず、イスラエル政府は、事件への関与について否定も肯定もしないという態度を貫いている。それによって「モサドは(周囲から恐れられる)かつてのオーラを取り戻している」(タイムズ)といえるかもしれない。


---イスラエル外交官追放 英、ハマス幹部暗殺事件で---
2010年3月25日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010032502000071.html

 【ロンドン=松井学】ミリバンド英外相は二十三日、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで今年一月、イスラム原理主義組織ハマス幹部が暗殺された事件で、犯人らが使った英国旅券の偽造にイスラエルが関与したとして、同国外交官一人を国外追放したと発表した。
 外相は議会で、犯行の手口や偽造技術の高さから「イスラエルがかかわったと考えざるを得ない理由がある。このような悪用は許容できない」と強く非難。イスラエル外相に書簡を送り、再発防止の保証を求めたことも明らかにした。
 事件で使われた偽造旅券は英国のほか、アイルランド、フランス、ドイツ、オーストラリアの各国にまたがっている。米国が反発する東エルサレムの入植地建設問題に加え、イスラエルにとっては各国との関係悪化が避けられない事態だ。ただ、英国は「イスラエルとの戦略的協力関係は重要で、冷静になる必要もある」(ミリバンド外相)との外交姿勢は崩していない。
 国外追放を受けて、イスラエルのリーベルマン外相は声明を発表し、英国の措置に「失望した」と述べた。事件は、イスラエルの対外特務機関モサドによる暗殺との見方が強まっているが、同国は事件への関与について否定も肯定もしていない。

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