2010年9月23日木曜日

資源争奪戦

公式な資源争奪戦が始まった。
 遺伝資源を利用した医薬品開発などで生じた利益を、資源の原産国にも
公平に配分するための議定書づくりを進める生物多様性条約のカナダでの
作業部会は、議定書の適用範囲を遺伝資源以外にも広げることをめぐり
紛糾、一時中断する波乱の展開となった。
議定書の適用範囲をめぐっては、発展途上国が遺伝資源そのものだけでなく、
遺伝資源から新たに合成した物質にも広げるよう求めていた。

 米国では、中国が輸出を規制したハイテク製品に不可欠な希少金属
レアアースを、一連の高度兵器製造に必要としており、安全保障への影響
を最も深刻に懸念していることが、米連邦議会の報告でこのほど明らかに
された。対策としてはまず、中国の輸出規制に国際的に挑戦することが
勧告されている。

金儲けのために、資源を食い尽くすと言われた時期があったが、現在も
継続している。国債を購入して、恐喝する国もあるし、戦争を起こして
資源を奪う国もある。
不思議なのは、かつての日本ほど叩かれないことだ。
理想を説いても軍事力を持たないと相手にされないのだろうか。

環境保護で指をくわえる資源外交
アフガニスタン 埋蔵鉱脈92兆円
北極海航路開通


---遺伝資源の交渉が紛糾 議定書の適用範囲めぐり---
2010年9月21日 10時17分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010092101000178.html

 【モントリオール共同】植物や微生物といった遺伝資源を利用した医薬品開発などで生じた利益を、資源の原産国にも公平に配分するための議定書づくりを進める生物多様性条約のカナダでの作業部会は20日、議定書の適用範囲を遺伝資源以外にも広げることをめぐり紛糾、一時中断する波乱の展開となった。
 議定書は10月に名古屋市で開く生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の主要議題。作業部会は21日までだが、多くの点で各国間の隔たりが残っており、名古屋で最終合意できるか不透明さを増してきた。
 議定書の適用範囲をめぐっては、発展途上国が遺伝資源そのものだけでなく、遺伝資源から新たに合成した物質にも広げるよう求めていた。作業部会では、範囲を広げることを検討する方向で各国が協議したが、カナダが反対姿勢をにじませて留保を主張。途上国は「これが盛り込まれなければ意味のない議定書になる」と反発し、会合が約1時間中断した。その後再開し、この点も含め議論を続けることになったが、今後に火種を残す結果となった。


---生態系保全、企業も本腰 消費者の目や資源枯渇を意識---
2010年9月21日2時24分
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201009200339.html

 いろいろな生物がかかわり合う生態系全体(生物多様性)を保全するための取り組みが、企業に広がっている。生態系破壊に消費者の目が厳しくなる一方、生物資源が枯渇すれば事業存続も難しくなるからだ。生物多様性条約の第10回締約国会議(国連地球生きもの会議=COP10)が10月に名古屋市で開かれることも、生態系に配慮した経営戦略づくりを後押ししている。
 アフリカ大陸の東、インド洋に浮かぶマダガスカルは希少な生物の宝庫といわれる。この島の東部のアンバトビー地区。住友商事がカナダや韓国の企業と開発中のニッケル鉱山が来年初め、操業する。周縁部と近隣には動植物や森林の保護ゾーンとして、鉱山の11倍もの1万6500ヘクタールが設けられた。「生物多様性オフセット」という試みだ。

■損失超す回復狙う
 生物多様性オフセットは、開発で失われた生態系をほかの場所で保全・復元して「損失」を差し引きゼロにするものだが、ここでは失った以上の「回復」を目指す。チームリーダーの稲葉誠さん(46)は「生態系が豊かな国なので自主的に挑戦した」と語る。
 例えば動物や昆虫が保護ゾーンにうまく移れるように、木を切り倒す方向を厳密に定め、切り倒した後も2日間そのままにする。人手を使って動植物を移すこともある。地元公聴会は300回以上。数千万ドルのコスト増になった。
 稲葉さんは3年前のこの地の視察を忘れられない。傍らの木をふと見上げると、マダガスカル固有のキツネザルの一種、シファカがちょこんと枝に座っていた。「うかつな開発はできないと思った」
 生態系への配慮は、もはや国際企業に欠かせないものとなっている。最近では、ネスレ(スイス)のチョコレートの原料調達を問題にした、環境団体グリーンピースのキャンペーンが話題になった。
 インドネシアの熱帯森林が破壊され、オランウータンが消える――。そう訴えた映像がインターネットを通じて150万回以上視聴された。これを受けてネスレは今年5月、別の環境団体と組み、新たに「責任ある調達に関するガイドライン」を発表した。

■第三者認証広がる
 国内外で「多様性保全」を盛り込んだ原材料調達指針が相次いで発表されているのも、予期せぬ批判にさらされるリスクを避けるためだ。スーパーなどに並ぶ食品や紙製品では、海や森林の生態系を破壊していないことを第三者機関が認証する「エコラベル」制度も広がりつつある。
 食品・医薬品業界は「遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)」の議論の行方に注目する。微生物などから得た遺伝資源を製品開発に利用した場合、利益を原産国にも還元するもので、対象範囲や強制力がどうなるかによって業績は左右される。無断で持ち出すと「バイオパイレシー(生物資源の海賊行為)」と指弾される時代に入ったのだ。
 「すでに枯渇したものが8%、過剰に取られているものが19%、限界ギリギリまで取られているものが52%」。国連食糧農業機関の2007年の推計は、水産資源の危機的な状況を映し出す。02年のCOP6で採択された「10年までに生物多様性の損失速度を顕著に減速させる」という目標とは、ほど遠い実情だ。
 危機感を背景に企業のネットワークも広がり始めた。日本では08年、保全に取り組む「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」が発足。参加は40社を超えた。(神谷毅、編集委員・小森敦司)

 〈生物多様性条約〉 生物の種や生息地を守り、生物資源の持続的な利用、利益の公平な配分を行うための条約。日本を含む192カ国と欧州連合(EU)が締結しているが、米国は入っていない。締約国会議(COP)は2年に1度のペースで開催。COP10では、生物多様性の損失を止めるため2020年までに達成すべき世界目標「名古屋ターゲット」や、遺伝資源利用の国際ルール「名古屋議定書」の採択を目指す。


---遺伝資源:「利益配分は原産国と利用国で」 国連作業部会
毎日新聞 2010年9月21日 2時30分(最終更新 9月21日 2時52分)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20100921k0000m030095000c.html

 【モントリオール足立旬子】国連生物多様性条約の特別作業部会は20日、「遺伝資源」と呼ばれる微生物や動植物から開発された食品や医薬品の利益を、原産国に公平配分するルールを協議した。利益配分の適用範囲について、利用国の企業と原産国側の当事者間で決めることで大筋一致した。この項目は、国際社会が10月の採択を目指す「名古屋議定書」の主要争点で、採択という目標へは一歩前進だが、現場に委ねたことは事実上結論を先送りした格好だ。
 適用範囲の対象物は「派生物」と呼ばれている。化学合成や遺伝子組み換え技術などで新たに作られた「たんぱく質」などが想定されている。たとえば、インフルエンザ治療薬「タミフル」は、中華料理で使う植物「八角」から抽出された成分に手を加えた分子をもとに開発された。タミフルの生産で八角は直接使われていないが、八角がヒントになっている。
 原産国となることが多い途上国は「派生物を利用して得られた利益も配分の対象にすべきではないか」と主張。この意向を反映し、議定書の原案には随所に派生物という用語が盛り込まれた。これに対し、遺伝資源を利用する先進国側は「要求に際限がなくなる」と反発。派生物の対象が多岐にわたることもあって、交渉は混乱した。
 途上国は要求するだけでは最終的に利益還元を受ける機会も逸しかねないとして態度を軟化。各国は議定書原案から「派生物」という用語を削除する代わりに「遺伝資源の利用」という項目を設け、企業と原産国が相互に同意する条件で契約を交わすことを義務付けることでほぼ一致した。
 一方、名古屋議定書発効以前への遡及(そきゅう)適用の有無など多くの対立点は残されており、交渉担当者の間では「最終合意にいたるかは予断を許さない」との見方が多い。


---中国、米国債の購入を再開---
2010/09/20 11:24:49
北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/news/20100920000035

 18日付中国英字紙チャイナ・デーリーは、中国による米国債保有量は7月に前月比30億ドル増の8467億ドルに達し、世界1位の座を守ったと報じた。中国は年初来、米国債の保有量を減らし、韓国や日本の国債を大量に購入、5-6月には米国債の保有量が減少していたが、米国債の購入を再開した格好だ。
 中国が米国債購入に再び乗り出したのは、最近強まっている米国の人民元切り上げ圧力を和らげる狙いがあるとみられる。同紙によると、中国の経済専門家は「米国債に対する中国当局の関心は少しも低下しておらず、両経済大国間の相互依存度は今後も高まるのではないか」と分析したという。
 米議会の上下院が今月中旬、人民元切り上げに関する公聴会を相次いで開いたことを受け、中国は対応策を検討してきた。中国の為替当局は最近、連日の人民元高を容認している。


---中国のレアアース輸出規制 米安全保障の深刻な懸念---
2010.9.19 17:18
http://sankei.jp.msn.com/world/america/100919/amr1009191719005-n1.htm

 【ワシントン=古森義久】米国では、中国が輸出を規制したハイテク製品に不可欠な希少金属レアアース(希土類)を、一連の高度兵器製造に必要としており、安全保障への影響を最も深刻に懸念していることが、米連邦議会の報告でこのほど明らかにされた。対策としてはまず、中国の輸出規制に国際的に挑戦することが勧告されている。
 中国が全世界生産の97%を占めるレアアースの輸出を規制し始めたことは米国でも大きな波紋を呼び、連邦議会の議員の法案審議用の資料を扱う議会調査局は、「レアアースのグローバルな供給網」という報告を作成した。
 報告で注視されるのは、日本での議論ではまず出てこない軍事面への影響だ。ネオジム系やサマリウム系のレアアースが(1)ジェット戦闘機のエンジンの電気システム(2)ミサイル誘導システム(3)電子妨害防止システム(4)水中機雷探知システム(5)ミサイル防衛システム(6)人工衛星の動力と通信システム-などに使われてきたと強調されている。
 報告はレアアースは近年、米国内ではもう生産されず、ほぼ100%輸入に依存していることを伝え、中国が輸出の規制を進めれば、「米国の兵器製造に不可欠な材料が不足することで国家安全保障への重大な支障が起きうる」と警告している。
 報告は中国の実情について、中国国内のハイテク製品の増産などによりレアアースの国内需要が急増してきたことを認めながらも、国内における備蓄戦略や国際市場の操作意図をも指摘している。
 米国の今後の対策としては、米国内でのレアアースの生産の再開や備蓄の増大、輸入先の分散などのほかに、中国政府の輸出規制策には不当な点もあるとして、世界貿易機関(WTO)などを通じて、日本など他のレアアース主要消費国とも連帯しての「中国の輸出政策への国際的な挑戦」を勧告している。
 報告によると、米連邦議会には、レアアース確保のための政府の対応措置を求める法案がすでに4件、提出されたという。

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