2010年11月26日金曜日

ES細胞とiPS細胞

ES細胞とiPS細胞の研究が進む。
ES細胞
 米アドバンスト・セル・テクノロジー(ACT、加州)は、ヒト胚性幹細胞
(ES細胞)を使い、若年者の失明につながる目の病気「黄斑変性」の臨床
試験(治験)の承認をFDAから受けた、と発表した。

スターガート病(黄斑変性)
・遺伝性の眼病。
 有害物質を除去する特殊な細胞が正常に働かず、視力が低下。
 青少年期に発症し、有効な治療法はない。
 目の網膜色素上皮(RPE)細胞が死ぬことで起きる。
 患者数は全米で約2万5000人。

動物実験
・ACTによると、放置しておくと失明するネズミに治療をしたところ、
 視力が大幅に改善し、副作用もなかった。

治験
・ES細胞から育てたRPEを12人の患者の網膜に移植して安全性や耐久性を
 調べる。

iPS細胞
 ヒトのiPS細胞から止血成分の血小板を作り出し、マウスの体内で出血を
抑えることに、東京大医科学研究所のチームが世界で初めて成功した。

動物実験
・ヒトの皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入してiPS細胞を作り、血小板に
 変化させた。
・毛細血管を傷つけたマウスに注射すると、血小板は傷口に付着して穴を
 ふさいだ。
・輸血用の血小板は保存期間が4日と短く、血液型が一致しても拒絶反応が
 起きることがあるが、iPS細胞なら患者本人や、適合性が高い人の細胞
 から作って凍結保存できる。

受精卵を破壊して、必要な細胞のみを取り出し、培養するES細胞と
出来上がった細胞に遺伝子を組込み、培養するiPS細胞。
再生医療の面では、貢献し始めている。しかし、大枠では、拒絶反応と
組込み遺伝子の問題があり、まだ臨床実験の段階。
ES細胞は、受精させたにも関わらず、破壊しており倫理的問題が大きい。
加齢による黄斑変性症にも効果があれば、需要はかなり増える。
免疫を活性化させる新たなタンパク質ZAPSも見つかった。


---ES細胞使う2例目の治験 米ベンチャー、目の病気に---
2010年11月24日3時54分
http://www.asahi.com/science/update/1124/TKY201011230508.html

 【ワシントン=勝田敏彦】米バイオベンチャーのアドバンスト・セル・テクノロジー(ACT、カリフォルニア州)は22日、ヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使い、若年者の失明につながる目の病気「黄斑変性」の臨床試験(治験)の承認を米食品医薬品局(FDA)から受けた、と発表した。
 この病気は、目の網膜色素上皮(RPE)細胞が死ぬことで起きるが、有効な治療法は見つかっていない。ACTによると、放置しておくと失明するネズミにこの治療をしたところ、視力が大幅に改善し、副作用もなかったという。治験ではES細胞から育てたRPEを12人の患者の網膜に移植して安全性や耐久性を調べる。今回の治験がうまくいけば、高齢者の失明の大きな原因になっている別の型の黄斑変性に応用することも視野に入れている。
 ヒトES細胞を使う再生医療の治験は、米ジェロン社が10月、脊髄(せきずい)損傷の患者を対象に始めたものに続き2例目。


---ES細胞の臨床試験、米企業が2例目開始へ---
2010年11月22日19時34分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101122-OYT1T00922.htm

 米食品医薬品局は、米バイオ企業のアドバンスド・セル・テクノロジー社が計画する、様々な細胞に変化できる胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使った臨床試験を承認した。
 ロイター通信などが22日伝えた。ES細胞を使う臨床試験は、先月の米ジェロン社についで2例目となる。
 対象はスターガート病と呼ばれる遺伝性の眼病。有害物質を除去する特殊な細胞が正常に働かず、視力が低下する。青少年期に発症し、有効な治療法はない。
 臨床試験は来年1~2月をめどに、マサチューセッツ、ニュージャージー、オレゴン各州の医療機関で、12人の患者に行う予定。ES細胞から作った網膜細胞を片方の目に移植して安全性などを確認する。


---ヒトiPSで「血小板」作製、難病治療に有効か---
2010年11月23日10時16分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101123-OYT1T00016.htm

 ヒトのiPS細胞(新型万能細胞)から止血成分の血小板を作り出し、マウスの体内で出血を抑えることに、東京大医科学研究所のチームが世界で初めて成功した。
 作製した血小板にはがん化の心配がなく、大量生産できれば難病治療などに役立ちそうだ。22日、米医学誌に発表した。
 医科研の江藤浩之特任准教授、高山直也研究員らは、ヒトの皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入してiPS細胞を作り、血小板に変化させた。毛細血管を傷つけたマウスに注射すると、血小板は傷口に付着して穴をふさいだ。輸血用の血小板は保存期間が4日と短く、血液型が一致しても拒絶反応が起きることがあるが、iPS細胞なら患者本人や、適合性が高い人の細胞から作って凍結保存できる。


---iPS細胞から血小板作製を確認 東大、マウスで止血効果---
2010年11月23日 02時02分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010112201000815.html

 ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から効率よく血小板を作製し、マウスの実験で止血効果があることを確認したと、東京大医科学研究所の江藤浩之特任准教授(幹細胞生物学)らが22日付米科学誌に発表した。
 江藤さんは「血小板には細胞核がなく、輸血する前に放射線を照射したりフィルターを通すので、iPS細胞を臨床応用する場合に懸念されている腫瘍化の危険性がない」と話している。
 現在、輸血に使う血小板は献血に頼っているが、将来的には供給源としてiPS細胞の利用が期待できると強調している。
 江藤さんらはヒトの皮膚の線維芽細胞からiPS細胞を作製。数種類の血液細胞増殖因子や栄養細胞を組み合わせて培養し、血小板のもとになる巨核球を作製、血小板もできた。
 iPS細胞から巨核球を効率よく作るには「cMyc」という遺伝子がよく働く必要があり、巨核球から血小板を作る際には逆に、この遺伝子が働かないようにすることが重要という。
 作製した血小板を、レーザーを照射して血管を傷つけたマウスに輸血する実験で、傷ついた部分で血栓ができ、止血効果を確かめた。(共同)


---FDA approves second human embryonic stem cell trial---
November 22nd, 2010
07:15 PM ET
http://pagingdrgupta.blogs.cnn.com/2010/11/22/fda-approves-second-human-embryonic-stem-cell-trial/

For only the second time in history, the Food and Drug Administration has approved human trial of a therapy developed from embryonic stem cells.

William Caldwell, CEO of Massachusetts-based Advanced Cell Technology (ACT), tells CNN that 366 days after filing the application, the FDA granted approval for his company to start a clinical trial using cells grown from human embryonic stem cells. The treatment will be for an inherited degenerative eye disease.

"Were still absorbing the fact that we finally got the approval" says Caldwell. "The real work lies ahead." Getting the trial going is the next big step, says Caldwell. He hopes the first patients can be enrolled by the first quarter of the next year.

In July the FDA gave the Geron Corporation the final go-ahead for its study, which led to the first human being injected with cells derived from human embryonic stems last month. In that study a newly paralyzed patient had a stem cell treatment directly injected into the spinal cord. While the immediate goal is to test the safety of these cells, the ultimate goal in Geron's trial is to permanently repair damage cause by a spinal cord injury.

When ACT's clinical trial gets under way, it,too, will first test the safety of the cells they're injecting. The company is hoping to find a cure for Stargardt Macular Dystrophy, the most common form of juvenile macular degeneration, for which there is currently no cure. It affects about 1 in 10,000 children. People with this disease usually start losing their sight between the ages of 8 to 10 years and can be legally blind by the time they reach their 30s says Caldwell.

Embryonic stem cells are only four to five days old and have the ability to turn into any cell in the body. But the cells patients will receive in both of these clinical trials aren't pure human embryonic stem cells. Geron has coaxed its cells into becoming a type of cell that insulates nerve cells. ACT's stem cells have been turned into healthy retinal pigment epithelium (RPE) cells. RPE cells are naturally found behind the neural retina and it's the death of these cells that leads to blindness in patients with macular degeneration. The company says their animal studies found vision restored after these new RPE cells were injected.

If this treatment works, Caldwell believes it could be applied to other diseases that lead to blindness, including age-related macular degeneration, which affects millions of Americans and will only increase as baby boomers continue to get older.

ACT's method of removing stem cells from an embryo is different from Geron's. ACT developed a method in which only one stem cell is removed from an embryo, similar to a method used in some fertility clinics to test an embryo for genetic abnormalities. That stem cell is then used to grow many more stem cells. By removing only one stem cell, the embryo is not destroyed. Destruction of embryos is the main reason that embryonic stem cell research has been so controversial.


---免疫強める新タンパク質 インフルエンザに効果か---
2010年11月22日 03時02分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010112101000189.html

 ウイルスに感染した際に体内で免疫を活性化させる新たなタンパク質を見つけたと、北海道大遺伝子病制御研究所の高岡晃教教授(免疫学)らが21日付米科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表、「ZAPS」と名付けた。
 ウイルス増殖を抑制するインターフェロンを大量に作るよう誘導するなどの働きがあり、インフルエンザやはしかなどのウイルスに効果があるのではないかという。 高岡教授は「今後は動物実験で効果を確かめたい。将来的には抗ウイルス薬の候補としても期待される」と話している。
 インフルエンザウイルスなど遺伝情報をRNAで持つウイルスが細胞に感染すると、細胞内にある「RIG―I」という分子がウイルスのRNAを感知する。高岡教授らは、RIG―IにZAPSが結合し、インターフェロン生産を増強させることを突き止めた。
 試験管内でヒトの細胞にインフルエンザウイルスを感染させる実験で、人為的にZAPSが働かないようにした場合、インターフェロンが抑えられてウイルスは増殖した。ZAPSの働きを高めるとウイルスの増殖が抑えられた。(共同)


---ヒトES細胞を3株作製 成育センター、2施設目---
2010/11/05 13:02 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010110501000077.html

 国立成育医療研究センターは、さまざまな細胞になる能力がある「万能細胞」のヒト胚性幹細胞(ES細胞)を3株作製することに成功し、文部科学省に5日、報告書を提出した。ヒトES細胞作製は、日本では京都大に続き2施設目。
 同センターは今後、ほかの研究機関が使えるよう分配体制を整備する。同センターの阿久津英憲室長は「今回作ったES細胞を利用して研究が進展することを期待している。子どもの難病の治療法開発にも役立てたい」と話している。
 ES細胞は、損なわれた身体の機能を回復させる再生医療への応用が期待されている。作製の際に受精卵を壊す倫理的課題があるが、山中伸弥京都大教授が開発した新型万能細胞「iPS細胞」より研究は先行している。
 同センターは、文科省が認めた国内の3施設から、不妊治療で使われず余った受精卵計9個の提供を受け、3株のES細胞ができた。遺伝子の働きなどからES細胞の特徴である未分化の状態であることを確認。免疫不全マウスに移植すると奇形腫ができ、さまざまな細胞に分化する能力があることを確認した。


---Stargardt病(スターガルト病、スタルガルト病、スターガート病、黄色斑眼底) (Stargardt disease)---
http://www.jikei.ac.jp/ophthalmology/medical/shikaku_shikikaku_01.html

通常学童期から10歳代に矯正視力が低下することにより発見されることが多く、中心部が見えづらいと訴えることもあります。中には、30代になっても良好な視力を維持している患者様がいます。眼底所見は多彩ですが病気が進むにつれ黄斑部が萎縮してきて、網膜の広い範囲に障害が起き、視力が低下します。網膜電図と光干渉断層像検査を行います。フルオレセイン蛍光眼底造影検査が診断の決め手になります。常染色体劣性遺伝の疾患です。

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