2010年12月5日日曜日

年金資金144億円が消えた

巨額背任事件で、クレディ・スイスの責任が認められなかった。
 全国小売酒販組合中央会の年金共済事業を巡る巨額背任事件に絡み、
外債投資に失敗したのは投資を仲介したクレディ・スイスがリスクを
十分説明しなかったためなどとして、同中央会がクレディなどに160億円
の賠償を求めた訴訟の判決が、東京地裁であった。

裁判長
・クレディ側の責任を認めず、投資を持ちかけた金融ブローカーだけに
 151億円の支払いを命じた。
・ブローカーについて「調べれば社債に極めて高いリスクがあったことを
 認識できた」として過失を認め、旧金融商品販売法に基づく賠償責任
 を認定。
・クレディと日本人元社員については「投資方針の決定に関与しておらず、
 債権の保護預かり業務を引き受けただけ」として説明義務違反などを
 認めず、原告側の請求を棄却した。

元本割れ状態になった年金資産を回復しようと、ブローカから、勧誘
された高利回りの「チャンセリー債」に年金共済144億円を投資し、
全額回収不可。
厚労省も年金資金の運用に失敗しており、補填はされていない。

米国では、年金資金を投資して損害が出た場合、最近では、証券会社に
補填を求め和解したケースがある。直接取引きで、リスク説明が不十分、
補填額が会社の経営に大きな負担にならない等の場合のようだが、
日本とはかなり異なるようだ。
144億円はどこに消えたのだろうか。

公的資金は損害補償へ
年金運用 損失額過去最大
AIG 和解


---酒販組合の年金巨額損失、クレディの責任認めず 東京地裁---
2010/12/1 1:10
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E1E2E2E69A8DE1E2E3E3E0E2E3E29191E3E2E2E2;at=ALL

 全国小売酒販組合中央会(東京都)の年金共済事業を巡る巨額背任事件に絡み、外債投資に失敗したのは投資を仲介したクレディ・スイスがリスクを十分説明しなかったためなどとして、同中央会がクレディなどに160億円の賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。中村慎裁判長はクレディ側の責任を認めず、投資を持ちかけた金融ブローカーだけに151億円の支払いを命じた。
 同中央会は元本割れ状態になった年金資産を回復しようと、ブローカーから紹介された高利回りをうたう海外社債に、クレディを介して144億円を投資したが、焦げ付いて全額が回収できなくなった。
 中村裁判長は判決理由で、ブローカーについて「調べれば社債に極めて高いリスクがあったことを認識できた」として過失を認め、旧金融商品販売法に基づく賠償責任を認定。
 一方でクレディと日本人元社員については「投資方針の決定に関与しておらず、債権の保護預かり業務を引き受けただけ」として説明義務違反などを認めず、原告側の請求を棄却した。
 投資を決めた同中央会の元事務局長は背任罪に問われ、一審・東京地裁で懲役7年が確定している。


---外債で損失 ブローカーに151億円賠償命令 東京地裁---
2010年11月30日21時2分
http://www.asahi.com/national/update/1130/TKY201011300480.html

 外債投資で年金資金約145億円が回収不能になったとして、全国小売酒販組合中央会が、取り次いだスイス金融大手「クレディ・スイス」側と投資話を持ちかけた金融ブローカーに計約160億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。中村慎裁判長は、約151億円の支払いをブローカーに命じた。クレディ側の賠償責任は否定した。
 判決は「同会は自らの投資判断とリスク負担で外債を購入し、クレディ側は代理人として債券を預かったにすぎない」と指摘。ブローカーについては「元本欠損の恐れがあったのに、何ら説明しなかった」と過失を認定した。
 同会は酒の小売業者から掛け金を集めて年金事業を展開。ブローカーは2002年から同会の元事務局長に接近し、元本の確保や高金利をうたって投資を勧誘した。元事務局長は、ブローカーから個人的に謝礼金をもらって独断で投資契約を結んだ背任容疑などで逮捕され、懲役7年の実刑判決が確定している。

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