2011年11月26日土曜日

対中戦略

米国の対中戦略が発表された。
 東アジアサミット(EAS)が、インドネシア・バリ島で開かれ、アジア
太平洋地域への関与を強める米国のオバマ大統領と中国の温家宝首相が、
東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が領有権を争う南シナ海問題
など、海洋安全保障をめぐる問題で激しく対立した。

米国
・国際法に従って解決を図るべきだ

中国
・EASは南シナ海問題を話し合うのに適した場ではない

米中が緊急会談
・人民元改革等の経済問題、南シナ海の海洋安全保障について意見交換

EAS
・インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、
 ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア、豪州、
 ニュージーランド、日本、中国、韓国、印、米国、露
・海洋法を順守することの重要性を明記した首脳宣言を採択
・政治・安全保障から経済、地域連携までの幅広い問題を協議する場
 として規定。
・2015年のASEAN共同体構想に向け、域内の連結性強化とその支援も確認。

豪州北部の軍事施設を利用して、米海兵隊を駐留させる方針を発表
将来的に2500人規模にまで拡大。
「日本や他の北東アジアの米軍(の役割)に取って代わるものではない」

中国の流行語は、「先手必勝」とのこと。
人口の増加が鈍化しても、中国全国民への食糧確保は難しいと言われる。
経済が好調だから、軍備増強。共産主義でも格差が大きい。
米中対決は、そのうち起きると言われていたが、結局、領有権争い。
名無し空母は、中国近海で、試験航行が続く。そのうち、南シナ海で
外国軍艦に囲まれて立ち往生か。

南沙諸島問題 米中共同作戦か
中国空母正式発表
自衛隊装備拡充へ
TPP水槽のドジョウとめだか


---南シナ海問題 米中首脳が応酬---
2011年11月20日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011112002000021.html

 【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=寺岡秀樹】東アジアサミット(EAS)が十九日、インドネシア・バリ島で開かれ、アジア太平洋地域への関与を強める米国のオバマ大統領と中国の温家宝首相が、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が領有権を争う南シナ海問題など、海洋安全保障をめぐる問題で激しく対立した。 
 外交筋によると、オバマ大統領は、「国際法に従って解決を図るべきだ」と中国をけん制。温首相は「EASは南シナ海問題を話し合うのに適した場ではない」と主張し、あらためて米国などの介入に反対する姿勢を示した。
 野田佳彦首相は「国際法の順守の重要性は共有されていると思う」などと述べた。
 EASは、海上の安全保障で海洋法を順守することの重要性を明記した首脳宣言を採択し、一連のASEAN関連首脳会議を閉幕した。
 宣言は、EASについて、政治・安全保障から経済、地域連携までの幅広い問題を協議する場として規定。
 「東アジア自由貿易圏」構想や「東アジア包括的経済連携」構想など、広域経済連携に向けて取り組むことを再確認し、二〇一五年のASEAN共同体構想に向け、域内の連結性強化とその支援も確認した。
 EASに先立ち、米中が緊急会談し、人民元改革などの経済問題や、南シナ海をめぐる海洋安全保障について意見交換した。EASは、ASEANと日中韓、インドなどの六カ国に加え、今年から初参加した米国とロシアの計十八カ国で構成される。


---クローズアップ2011:東アジアサミット 米中、対立と依存---
毎日新聞 2011年11月20日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20111120ddm003020125000c.html

 米国が初めて正式参加した19日の東アジアサミット(EAS)に先立って行われた、オバマ米大統領と中国の温家宝首相との会談は、南シナ海問題などで決定的対立を避けようと事前調整を狙った中国側の要請に米側が応じたものだった。しかし、オバマ氏は、人民元の切り上げなど経済問題を中心に取り上げ、中国への輸出拡大に依存せざるを得ない疲弊した米経済の現状を図らずも示した。米中が新たな覇権を巡って対立を深める一方で、経済的には相互依存関係で結びついている現実を、今回のサミットは浮き彫りにした。【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)白戸圭一、成沢健一、西尾英之、西田進一郎】

◇米国、対中輸出に活路
 サミットを前に19日午前10時半から始まる予定だった日本、中国、韓国3カ国首脳会談。だが、野田佳彦首相と李明博・韓国大統領は、30分近く待ちぼうけをくらった。温首相が午前10時から、急きょ設定された米国との首脳会談に臨んだからだ。米政府高官によると、米中会談は前日の首脳夕食会で同席した温首相がオバマ大統領に直接持ちかけた。中国側には、サミットの席で米中が激しく対立するのを避けるため、事前調整したい思惑があったとみられる。
 しかし、約50分の会談の大部分は、米中間の経済問題に割かれ、中国側の思惑は空振りに終わった。
 ドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「大統領は(中国の)胡錦濤国家主席との会談で提起した問題を改めて伝えた」と述べ、温首相にも経済改革に取り組むよう強く要請したことを明らかにした。また「我々の関心は航行の自由、通商の自由、問題の平和的解決の3原則だ」と明言。サミットで大統領が南シナ海問題などを巡って中国に3原則を突き付け、対立も辞さない構えであると強調した。
 ただ、ドニロン氏は、米中関係は「非常に複雑かつ実質的」と語り、「対立」か「融和」かの図式には収まらない点を訴えた。2月の「米大統領経済報告」は、米国の対中輸出が14年まで年率18%の勢いで増えると予測。対中輸出拡大はオバマ政権にとって国内経済回復の切り札となっている。
 ドニロン氏はさらに、「世界のどこに将来的な可能性があるかを議論した結果、アジアに力を注ぐべきだとの結論に達した」と強調した。世界規模の指導力低下が指摘される中で、中国とのあつれきに苦悩しつつもこの地域に活路を見いださざるを得ない米国のジレンマを象徴した。
 「米国には政治的にも経済的にも、欧州を救援する意志も能力もない」。米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)のヘザー・コンリー欧州担当部長が言った。オバマ政権は発足当初からリーマン・ショック(08年)への対応に追われ、巨額の戦費負担で米財政は悪化し、9%超の失業率に直面している。
 オバマ大統領は18、19日、6人の首脳と会談した。しかし、冒頭取材が認められなかったのは温首相との会談のみ。米中両政府が、メディアによって「対立」が強調されることに神経をとがらせていることをうかがわせた。

◇中国、海洋権益譲れず
 前日の夕食会でオバマ大統領と談笑していた温家宝首相だが、19日の米中首脳会談を終えて会場を出た時の表情は硬かった。
 アジア太平洋地域の安全保障を最優先課題に掲げ、海洋安保問題で対中攻勢を強める米国に中国はいらだちを強める。しかし米国やアジア諸国との関係悪化は中国自身の経済成長にも影響が及ぶ。中国もまた難しい立場に立たされている。
 南シナ海を「核心的利益」と位置づけ、強硬姿勢が目立つ中国だが、中国人民大学国際関係学院の金燦栄副院長は「中国は南シナ海での資源開発を自制している」と反論する。高成長を支えるために資源確保を迫られている中国は、海洋権益が絡む領有権問題で譲歩できないという姿勢で一貫している。さらに、軍の発言力が強まるなか、南シナ海の安全保障上の重要性はさらに増している。
 中国外交に詳しい会議筋は「08年のリーマン・ショック以降、存在感を強めた中国に一国で対抗できる国はアジアにはなくなった。そこに登場してきた米国の振る舞いに中国は神経をとがらせている」と解説する。
 だが最大の貿易相手先である欧州連合(EU)が信用不安から抜け出せない中、中国自身の経済成長維持には米国との関係維持は必要だ。来年の最高指導者就任が内定している習近平国家副主席の訪米を控え、対米関係の深刻な対立を避ける必要にも迫られている。
 サミット終了後に記者会見した中国外務省の劉振民次官補はこうした事情を踏まえるようにこう語った。
 「アジアの重要なプレーヤーである米国との協力を期待している。南シナ海は東アジアだけでなく、国際的に重要な航路であり、航行の安全を守るべきだと考えている」

◇日本、はざまで両面作戦
 「我が国の提案を踏まえ、EAS参加国の間で海洋について協力、対話を進めることで理解を得ることができた」。野田佳彦首相はEAS終了後の会見で、成果を強調した。
 日本政府は「米国の初参加でEASはアジア太平洋の安全保障の枠組みを作っていく重要な場になる」(外務省幹部)とにらんできた。海洋進出を強める中国を念頭に、米国の参加を得た多国間の枠組みで中国をけん制しつつ、国際ルールに従わせる形で自制を促したい。そのきっかけとして、首相はEASで、海洋安全保障について政府関係者や有識者による協議機関の設置を提案した。
 南シナ海では、領有権をめぐって中国とフィリピン、ベトナムなどが摩擦を起こしている。日本にとっても南シナ海は海上交通路(シーレーン)として重要。そのうえ、東シナ海では尖閣諸島をめぐり中国との対立も抱えており、「南シナ海で起きることはその後東シナ海で起きる」(政府関係者)とみている。
 ただ、日本側は中国との対立は望んでいない。中国とASEANの領有権争いに介入することは避け、透明性をもって国際法に基づき両者が平和的に解決するよう求めている。EASでも「野田首相は『南シナ海』という言葉は使わなかった」(首相同行筋)という。
 一方、経済連携の枠組みでも米中は主導権争いを展開する。はざまに立つ日本は、米国主導の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)と、中国が目指すASEANを中心とした経済連携の枠組みの両面作戦を取る方針だ。
 安全保障面で米国との連携を強めながらも、中国とは対立を避け、経済面などの連携を強化していく路線は鮮明だ。首相は19日の会見で、EASに初参加した米国について「日米同盟を通じてアジア太平洋地域の平和と安定に貢献をしていきたい」と語る一方、中国についても「日中が連携することは地域と世界の安定、繁栄につながる」と強調した。


--海洋での国際法尊重を宣言…東アジア首脳会議---
2011年11月20日01時54分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111119-OYT1T00801.htm

 【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=梁田真樹子、中島健太郎】東アジア首脳会議(EAS)が19日、ヌサドゥアで開かれ、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が領有権をめぐって争う南シナ海問題などが議論され、海洋での国際法の重要性や主権と領土保全の尊重、紛争の平和的解決などをうたった宣言を採択して閉幕した。
 「アジア回帰」を打ち出したオバマ米大統領が初めて参加し、EASは地域全体の安全保障・経済の新たな枠組みとしてスタートした。
 今年から米露が正式参加した会議には、オバマ大統領のほか、ASEAN10か国の首脳と野田首相、中国の温家宝首相ら計18か国の代表が出席。メドベージェフ露大統領は欠席し、ラブロフ外相が参加した。
 南シナ海問題をめぐっては、温家宝首相は18日、ASEAN側との会議で「外部の勢力が介入すべきではない」として、東アジア首脳会議で米国などが問題を持ち出すことを明確に拒否。19日の首脳会議でも「関係のない国がいる場で議論するのは適切でない」と述べた。


---アジアでのプレゼンスは最優先課題…米大統領---
2011年11月17日10時48分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111117-OYT1T00346.htm

 アジア歴訪中のオバマ米大統領は17日、オーストラリア・キャンベラで演説し、アジア太平洋地域を米国の安全保障上の最重点地域と位置づけた上で、この地域への関与を拡大させると強調、軍拡を続ける中国をけん制した。
 17日にはインドネシア・バリ島で、東南アジア諸国連合(ASEAN)による一連の会議が開幕。19日には米中首脳や野田首相も参加して、東アジア首脳会議も開かれる。東アジア地域の安全保障や経済統合の枠組みを巡り、米中の激しい論戦が予想される。

 【キャンベラ=黒瀬悦成】オバマ米大統領は17日、豪議会でアジア太平洋政策に関する包括的演説を行った。大統領は、「アジアでのプレゼンス(存在)と任務は政権の最優先課題だ」と述べ、地域での経済・外交・安全保障上の役割を長期にわたって拡大していく方策を探るよう、国務、国防長官ら政権の国家安全保障チームに指示したことを明らかにした。
 大統領は「安全保障は平和と安定の礎だ」と述べ、「(米国は)国防予算を削減しているが、アジア太平洋が影響を受けることはない」と強調した。さらに、中国の軍事的影響力が強まる南シナ海問題を念頭に「商業と航行の自由が損なわれてはならない」と指摘した。


---米海兵隊、豪北部駐留へ 中国けん制---
2011年11月17日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011111702000021.html

 【キャンベラ=共同】オバマ米大統領は十六日、就任後初めてオーストラリアを訪問し、首都キャンベラでギラード首相と会談した。両首脳は会談後の共同記者会見で、オーストラリア北部に米海兵隊を駐留させる方針を発表した。将来的に二千五百人規模にまで拡大させる。最前線で戦闘任務を受け持つ海兵隊を置くことで、南シナ海で海洋権益拡大を狙う中国をけん制する狙いがある。
 米豪両政府によると、来年半ばをめどに二百~二百五十人の海兵隊員を配置し、段階的に増強していく方針。両国空軍の軍事交流も増やす。米国独自の基地は建設せず、オーストラリアの軍事施設を利用する。
 オバマ氏は会見で「われわれは平和的な中国の台頭を歓迎する」と述べた上で「大国には責任も伴う」と強調、南シナ海で周辺国と摩擦を引き起こしている中国に問題解決への努力を促した。
 米国防総省によると、オーストラリア国内の米兵駐留規模は六月末時点で約百八十人。海兵隊はうち二十五人で、本格的駐留は初めてとなる。どこからオーストラリアに展開するかは不明。日本には現在、約一万七千人の海兵隊が駐留している。
 ローズ米大統領副補佐官は十六日、海兵隊のオーストラリア駐留について「日本や他の北東アジアの米軍(の役割)に取って代わるものではない」と述べ、在沖縄海兵隊の移転計画などには影響しないと説明した。
 今年は米豪とニュージーランドの相互安全保障条約(アンザス条約)締結六十周年。両首脳は安全保障面での協力促進を確認したほか、環太平洋連携協定(TPP)を含む通商課題なども話し合った。


---米委、有事の際の中国軍事行動を予測…日本周辺---
2011年11月16日23時10分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111116-OYT1T01119.htm

 【ワシントン=山口香子】米議会の諮問機関「米中経済安全保障見直し委員会」は16日、南シナ海や東シナ海での領有権争いに関し、中国が有事の際、奇襲攻撃や先制攻撃で米軍の戦力を低下させ、日本周辺を含む東シナ海までの海洋権益を支配する戦略があると指摘する年次報告書を公表した。
 報告書は、中国の人民解放軍が文書で「奇襲」の有効性を論じていることなどから、「中国指導部は米軍への先制攻撃を検討しかねない」との見方を紹介。その上で、「指揮系統をコンピューター・ネットワークに依存する米軍の弱点を突く形」でサイバー攻撃を仕掛け、「米軍の展開能力を決定的に阻害する」作戦に出ると指摘した。
 特に、南シナ海や東シナ海での紛争では、対艦弾道ミサイルや巡航ミサイルを使って、九州―沖縄―台湾―フィリピンを結ぶ「第1列島線」内に「他国の進入を許さない行動」に出ると予測した。
 米軍はこれまで、中国軍が西太平洋で空母や対艦弾道ミサイルにより米空母など米海軍の展開を阻む「接近拒否戦略」の実行能力を高めたと懸念してきた。

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