2012年3月5日月曜日

原発事故 功績と罪過

原発事故の功績と罪過が報告された。

福島原発事故独立検証委員会
・官邸主導による現場への過剰介入があった
・菅直人前首相について「(原発のバッテリー手配など、政治家が細部に
 口を出す)マイクロマネジメントに走った結果、国民の評価を失った。
・「(全面撤退を検討していたとされる)東電を現場に残留させたことが
 菅氏の最大の功績」とも評価。
・最も危険だったのは、原子炉より(むき出しの核燃料を保管する)使用
 済み核燃料プールだった。
・国、電力会社とも原発の『安全神話』で自縄自縛に陥り、安全への努力
 を怠った。

政府が冷温停止状態宣言をしたのにも関わらず。東電は、事故収束の
ために、聴取を拒否した。入院した元所長が、現状維持であれば、所長
に対して、出向いて、聴取することも可能だったかもしれない。
「神の火」を制御しているつもりが、実際には神にもてあそばれており、
今後の業務に影響することを考えれば逃げるしかなかったのだろう。
原子力工学は、学問であって、生業にはならないと言うこと。

年の瀬 中間報告
政治屋は止められません
原発事故議事録非公開 裏取引か
AP1000 2016年運転開始


---原発民間事故調:北沢委員長「危機管理の取り組み不合格」---
毎日新聞 2012年2月28日 20時00分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120229k0000m040027000c.html

 東京電力福島第1原発事故を調査してきた民間組織「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)の北沢宏一委員長が28日、日本記者クラブで記者会見し、事故直後の政府対応について「官邸主導による現場への過剰介入があった」と批判したうえで、菅直人前首相について「(原発のバッテリー手配など、政治家が細部に口を出す)マイクロマネジメントに走った結果、国民の評価を失った。危機管理の取り組みとして不合格だった」と酷評した。
 一方で北沢氏は「(全面撤退を検討していたとされる)東電を現場に残留させたことが菅氏の最大の功績」とも評価。事故については「最も危険だったのは、原子炉より(むき出しの核燃料を保管する)使用済み核燃料プールだった」と述べた。
 事故原因については「国、電力会社とも原発の『安全神話』で自縄自縛に陥り、安全への努力を怠った」と指摘。「みんなが空気を読み合う惰性が続けば、原子力の安全性は望めない。今回、最悪の事態は避けられたが、こうしたラッキーが今後も続くとは保証できない」と警鐘を鳴らした。【中西拓司】


---福島原発民間事故調査委:国の責任感欠如と東電の怠慢が主因---
更新日時: 2012/02/28 16:10 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M03CEF6K50YC01.html

 2月28日(ブルームバーグ):東京電力福島第一原子力発電所の民間事故調査委員会、福島原発事故独立検証委員会(委員長・北沢宏一科学技術振興機構前理事長)は28日、独自に事故を検証した報告書を公表した。その中で事故を拡大させた主因として「国の責任感の欠如と東電の過酷事故に対する備えを怠った組織的怠慢」を挙げた。事故当時の菅直人首相、枝野幸男官房長官ら政府首脳にもヒアリングを行い、官邸や東電の混乱ぶりがあらためて浮き彫りにされた。
 北沢委員長は記者会見で「放射能源が過密に配置されていた」ことが事故を深刻なものにしたとし、特に使用済み核燃料プールの配置の問題点を指摘した。
 報告書の中で、事故発生直後、東電の清水正孝社長から現場の作業員600人を福島第一原発から第二原発に撤退させたいと政府に再三申し入れがあったことが明らかにされた。これに対し、菅首相が3月15日未明に東電本店に乗り込み、「命を賭けろ。撤退はあり得ない。そんなことをすれば東電は間違いなくつぶれる」と演説したことも盛り込まれた。
 北沢委員長は「結果的に吉田所長ら福島フィフティー(50人)が残留し注水などの作業を継続し、事故は収拾に向かった。それが首相の最大の功績だったかもしれない」としながらも、首相官邸の現場への過剰な介入は「評価できない」と述べた。その背景には経済産業省原子力安全・保安院、原子力安全委員会から情報が伝わらず、「疑心暗鬼」に陥ったとの見方を示した。
 報告書は、外国からの助言に聞く耳を持たない原子力安全規制のガラパゴス化、大地震や大津波が過去にあったことを知りながら適切な備えの指示を怠ったことなど、国の責任を「極めて重い」と断じた。
 同委員会は約300人にヒアリング調査を実施し、東電にも経営者のインタビューを要請したが、拒否された。報告書は拘束力を持たないが、野田佳彦首相に提出する。


---東電「優先順位は事故収束」と釈明 民間事故調の聴取拒否---
2012.2.28 14:25
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120228/scn12022814270010-n1.htm

 東京電力は28日、民間の有識者からなる「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」の聴取に応じなかった理由について、「基本的に民間の任意団体。事故収束に取り組むことを優先順位の第1とした」と釈明した。
 東電の寺沢徹哉広報部長は会見で「(民間事故調から)幹部へのインタビューの要請があったが、事故の一刻も早い収束や中長期の課題、賠償に全力で取り組んでいるので、インタビューへの協力は控えた」と述べた上で、会社として一部の質問事項には回答していると説明した。


---「稚拙で泥縄的な危機管理」 報告書で浮かびあがった官邸のドタバタ---
2012.2.28 00:47
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120228/scn12022800470007-n1.htm

 ひたすら続く菅直人首相(当時)の怒声、困惑する官邸スタッフら…。東京電力福島第1原発事故をめぐり、民間の有識者による「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」が27日に公表した事故報告書。政府の対応を「稚拙で泥縄的な危機管理」と指弾した内容からは事故直後の緊迫した状況の中、政府首脳が右往左往する当時の様子が克明に浮かび上がった。
(原子力取材班)

報告書評価《首相の要請がベントの早期実現に役立ったと認められる点はない》
 混乱が際立ったのは昨年3月11日午後9時ごろだ。原子炉の冷却ができなくなったことから圧力が上昇。官邸と東電は炉内のガスを放出する「ベント」の準備を始めた。しかし、12日午前5時になってもベントが実施されないことを知った菅首相は、自衛隊ヘリで福島第1原発に向かう。
 枝野幸男官房長官(同)は「絶対に後から政治的な批判をされる」と反対したが、菅首相は「政治的に後から非難されるかどうかと、この局面でちゃんと原発をコントロールできるのとどっちが大事なんだ」と反論。枝野氏は「分かっているならどうぞ」と送り出した。
 この頃、福島第1原発では、菅首相の突然の訪問について、吉田昌郎所長(同)が東電本店に難色を示した。「私が総理の対応をしてどうなるんですか」

 午前7時すぎ、菅首相が現地に着くと、いきなり武藤栄副社長(同)に詰問調で迫った。「なぜベントをやらないのか」。電力がないことを説明した武藤副社長に菅首相は「そんな言い訳を聞くために来たんじゃない」と怒鳴り散らした。
 菅首相を鎮めたのは吉田所長の一言だった。「決死隊をつくってでもやります」。納得し、官邸へ引き揚げる菅首相。「吉田という所長はできる。あそこを軸にしてやるしかない」
 しかし実際にベントが行われたのは午前9時を過ぎてから。東電は10キロ圏内の住民避難完了後にベントをすることにしていたが、枝野官房長官がこの事実を知ったのは数カ月後だった。

報告書評価《官邸の中断要請に従っていれば、作業が遅延していた可能性がある危険な状況であった》
 同12日午後3時36分、1号機原子炉建屋が水素爆発する。約1時間後、首相執務室に寺田学首相補佐官が駆け込んできた。テレビのチャンネルを変えると、建屋が爆発、白煙が上がる映像が流れた。
 「爆発しているじゃないですか。爆発しないって言ったじゃないですか」。驚く菅首相に、そばにいた原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は「あー」と頭を抱えるしかなかった。

 同午後5時55分に海江田万里経済産業相(同)は原子炉冷却のために海水注入を指示し官邸の会議で報告。ところが菅首相は「分かっているのか、塩が入っているんだぞ。影響を考えたのか」と議論を引き戻した。
 さらに班目氏に対して核分裂が連鎖的に起きる「再臨界」の可能性を問いただすと、返答は「ゼロではない」。菅首相は「大変じゃないか」と再臨界防止方法の検討も指示した。
 会議参加者の間では既に、早急な海水注入が必要との認識で一致していた。「今度失敗したら大変なことになる」。菅首相に疑念を抱かせないように、次の会議に向け、各自の発言内容の確認と入念なリハーサルが行われる“茶番”も繰り広げられた。
 このとき、既に福島第1原発では海水注入が開始されていた。東電本店は電話で吉田所長に「首相の了解がまだ取れていない」と、中断を要請したが、吉田所長は独断で海水注入を継続した。




---被害拡大する悪魔の連鎖」は当時の心情 事故調報告書で枝野氏---
2012.2.28 11:43
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120228/plc12022811440008-n1.htm

 枝野幸男経済産業相は28日、東京電力福島第1原発事故の際、当時官房長官だった枝野氏が「原発被害が拡大する『悪魔の連鎖』を懸念した」と、民間事故調査委員会の報告書に記載されたことについて、「当時の心情を話した」と述べ、専門家の分析を踏まえた政府の見解ではないと強調した。閣議後会見で述べた。
 枝野氏は「(昨年3月)14日から15日にかけては、(原発被害の連鎖の)可能性もあるのではないかという強い危機感を持ちながら仕事をしていた」と説明。当時、そうした懸念を話さなかったことについて「専門家でもない私が個人の印象として、『私はこう思う』と申し上げる立場ではない。政府として、政府機関や専門家の評価や判断はしっかりとお伝えした」と述べた。


---民間事故調、「しがらみなし」 官邸や東電の責任ばっさり---
2012.2.28 08:34
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120228/mca1202280835009-n1.htm

 東京電力福島第1原発の事故原因を、民間の立場で独自に検証してきた「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」が27日、報告書をまとめた。政官業とは一線を画した立場からの報告は、菅直人前首相の行動を「混乱や摩擦のもとになった」と批判する一方、東電の事前対策の不備を「人災」と断罪。他の事故調が出した報告書とは異なり、当事者責任に深く踏み込み、「第三の事故調」の存在感をアピールする内容だ。(原子力取材班)
 民間事故調の最大の特徴は、しがらみがない、自由度の高い調査だ。政府が設置した事故調査・検証委員会(政府事故調)や国会が設置した事故調査委員会(国会事故調)とは異なり、特定の機関から調査を委託されていないためだ。
 これまでに公表された政府事故調や東電の中間報告は、「原発内で何が起きたのか」という物理的事実の解明が中心だった。
 事故対応について、政府事故調は「官邸内の連携が不十分だった」と構造的な問題点を指摘したものの、政治家個人の責任追及はしておらず、東電は「厳しい環境下での対応を余儀なくされた」と自己弁護に終始している。
 「政府と東電が『国民を守る』責任をどこまで果たしたか検証する」と掲げた民間事故調は、菅前首相ら政府関係者の聞き取りを重視し、事故対応に当たった官邸の問題点を精力的に検証した。
 報告書は、事故直後の官邸内の政府首脳の言動や思考を浮き彫りにすることで、「官邸による現場介入は無用な混乱を招いた」と厳しく指摘。さらに、他の事故報告書が触れていない「最悪シナリオ」にも言及し、政府が情報を隠蔽(いんぺい)してきた側面も強調した。

 東電に対しても、国際原子力機関(IAEA)の原則を引用して「第一義的な責任を負わなければいけない」として追及しており、過酷事故への備えがなく、冷却機能喪失に対応できなかったことを「『人災』の性格を色濃く帯びる。『人災』の本質は東京電力の過酷事故の備えの組織的怠慢にある」と言い切った。
 東電が「国と一体となって整備してきた」と釈明し、政府事故調が「極めて不十分だった」とするにとどめた姿勢とは対照的だ。
 ただ、課題も残った。国政調査権に基づく調査や証人喚問が要請できる国会事故調、公的な後ろ盾があるため「調査協力を拒まれた例はない」とする政府事故調と違い、民間事故調の調査は任意のため、相手の同意を得られなければできない点が、今回はネックとなった。東電に調査協力を拒まれ、技術的な問題点については、政府事故調の結果をほぼ追認する格好になってしまった。

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