2012年3月22日木曜日

東電公害病 保安院が助長

保安院の安全対策反対で放射能汚染が拡大した。
 内閣府原子力安全委員会が2006年の原子力防災指針の改定作業時に、原発
事故発生時に住民が即時に避難する半径5kmの区域(PAZ)の導入を検討しなが
ら、経済産業省原子力安全・保安院の反対で断念していたことがわかった。

IAEA防災対策
・国際基準
・PAZ 予防防護措置区域 半径3-5km圏
・EPZ 防災対策重点地域 半径10km圏
・UPZ 緊急防護措置区域 半径30km圏

森山善範
・国際基準のメリット、デメリットを慎重に検討
・自治体の意見も聞く必要
・拙速に議論すべきではない
・当時の対応は十分でなかった
・国際的な動向を迅速に取り入れる姿勢に欠け、反省せざるを得ない

東電公害病の拡大に、国も関与していた。
数年経つと本格的に発症する東電公害病。
人体実験の疫学的データの蓄積と分析が本格的に始まる。
注目が集まる今だけ違反を指摘。そのうちまたズブズブの関係か。

国会議員が、官僚の情報を理解し、応用できないことが問題。
殿様気分で「良しなに」では、政治家ではなく、政治屋。
寄付を受け、東電公害病に加担する政治屋ばかりでは先が思いやられる。

東電公害病 観察者に情報提供か
原発事故の経過
原発事故の経過


---福島第1原発の保安検査で違反8件 東電に厳重注意 保安院---
2012.3.19 12:16
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120319/scn12031912170002-n1.htm

 経済産業省原子力安全・保安院は19日、東京電力福島第1原発の保安検査の結果をまとめ、一部の設備の点検計画の未整備など、8件の保安規定違反があったとして、東電に厳重注意するとともに、原因究明と再発防止策を4月19日までにまとめるよう指示した。
 保安院によると、高濃度の汚染水の処理や貯蔵をする設備などで、点検計画や交換部品の一覧表などが未整備だった。また、原子炉の注水量を変更する際に、保安規定上は文書通知が必要だが、口頭指示だけで対応していた違反もあった。
 点検計画の未整備について、東電は「線量が高く、点検が難しい区域は計画を作るのが遅れた」と保安院に説明したという。保安院は「直ちに安全上の問題ないが、長期間続くことは問題なので注意をうながした」とした。
 保安院は2月6~24日にかけて、福島第1原発で事故後初となる保安検査を実施。原子炉の冷温停止状態を維持するための循環注水冷却にかかわる主要7設備が適切に運用されているかを確認していた。


---保安院長自ら圧力 安全委に「寝た子起こすな」---
2012年3月17日 07時03分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012031790070354.html

 経済産業省原子力安全・保安院が二〇〇六年、原発事故に備えた防災重点区域の拡大を検討していた原子力安全委員会に反対意見を送り、断念に追い込んだ問題で、当時の広瀬研吉院長が同年五月、安全委員との昼食会で「なぜ寝た子を起こすのか」と、安全委側に検討を中止するよう直接圧力をかけていたことが十六日、分かった。
 昼食会に出席していた安全委の久住静代委員が証言した。原発の安全を守るはずの保安院のトップ自らが、防災対策の強化にストップをかけたことは、保安院の機能不全をあらためて浮き彫りにした。広瀬氏は本紙の取材に「覚えていない。分からない」と答えた。
 久住委員の証言や安全委の内部資料によると、昼食会は保安院側からの要望で〇六年五月二十四日、安全委の委員長室で開かれた。広瀬氏と次長ら保安院の幹部数人と安全委員五人が参加した。
 その場で広瀬氏は、一九九九年の茨城県東海村のJCO臨界事故を踏まえ、国や自治体の原子力防災体制が整備されたことを強調。「防災体制ができ、国民が落ち着いてきているときに、なぜまた防災の話を始めたのか。なぜ寝た子を起こすのか」などと強い口調で訴え、検討中止を求めたという。
 それに対し、安全委側は久住委員が反論。国際原子力機関(IAEA)による国際基準見直しが進み、これに合わせ日本でも重点区域拡大の検討を進める必要があると説明し、「やめるわけにはいかない」と拒否した。
 昼食会での話し合いは平行線のまま終わったという。その後、保安院は水面下で安全委事務局と調整に入り、結局、重点区域は拡大されなかった。


---原子力安全・保安院:防災強化に反対 「混乱起こし原子力への不安増大」 安全委に文書、指針改定見送り--06年---
毎日新聞 2012年3月16日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120316ddm001040017000c.html

 原発の重大事故を想定した防災対策の国際基準を導入するため、内閣府原子力安全委員会が06年に国の原子力防災指針の見直しに着手した直後、経済産業省原子力安全・保安院が安全委事務局に対し「社会的混乱を引き起こす」などと導入を凍結するよう再三文書で要求していたことが分かった。結局、導入は見送られ昨年3月、東京電力福島第1原発事故が起きた。導入していれば周辺住民の避難指示が適切に出され、被ばく人口を大幅に減らせた可能性がある。安全委は15日、保安院からの文書や電子メールなど関連文書を公開した。【比嘉洋、岡田英】
 国の防災指針は79年の米スリーマイル島原発事故を受け、80年に策定された。しかし原子炉格納容器が壊れて放射性物質が大量に放出されるような重大事故は「我が国では極めて考えにくい」として想定しなかった。
 02年、国際原子力機関(IAEA)が重大事故に対応する新たな防災対策として、住民の被ばくを最小限に抑えるため原発の半径3~5キロ圏をPAZ(予防防護措置区域)、30キロ圏をUPZ(緊急防護措置区域)に設定して効果的な対策を講じる国際基準を作成した。欧米の原発立地国の多くが導入し、安全委も06年3月から検討を始めた。これに対し保安院は翌4月から6月にかけ、「原子力安全に対する国民不安を増大する恐れがある」「現行指針のEPZ(防災対策重点地域、10キロ圏)より広いUPZを設定すると財政的支援が増大する」などと、導入凍結を求める意見を安全委事務局に文書や電子メールで送付。安全委は07年5月、保安院の要求に応じる形で導入を見送った。
 福島第1原発事故では、地震発生から約2時間後に原子炉が冷却機能を喪失。だが3キロ圏内の住民に避難指示が出たのはその4時間後で、10キロ圏内への避難指示は放射性物質の放出が始まった後になるなど、想定の甘さが露呈した。
 内閣府幹部は「06年に国際基準を導入していれば、地震発生時点で迅速な避難を指示できたかもしれない。福島第1の原子炉の損傷がさらにひどければ、避難の遅れが致命的になった恐れもあった」と話す。
 保安院が再三圧力をかけた理由について、森山善範原子力災害対策監は15日の記者会見で「(国際基準の)メリット、デメリットを慎重に検討する必要があった。自治体の意見も聞く必要があり、拙速に議論すべきではないと考えた」と釈明。そのうえで「当時の対応は十分でなかった。国際的な動向を迅速に取り入れる姿勢に欠け、反省せざるを得ない」と述べた。
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◇保安院原子力防災課が安全委に出した意見概要
 ※安全委が公開した文書から抜粋
◆06年4月24日
 無用な社会的混乱を回避するため、「即時避難」という語句を使用することは控えていただきたい
◆06年4月26日
 IAEAの考え方を導入した新たな原子力防災指針の検討を行うことは、中央省庁、地方公共団体のみならず地域住民にも広く浸透、定着しつつある現行防災スキーム(計画)を大幅に変更し、社会的な混乱を惹起(じゃっき)し、原子力安全に対する国民不安を増大する恐れがあるため、検討を凍結していただきたい。現行指針における原発から半径約10キロのEPZより広い原発から半径約30キロのUPZを設定すると、防災資機材などの整備を重点的に行う地域が拡大し、財政的支援が増大するのではないか
◆06年6月9日
 PAZの設定の趣旨は現行指針に基づくEPZの考え方に含まれている
◆06年6月15日
 我が国の防災対策の現状に特に問題点が見いだされない。貴課(管理環境課)は本件の社会的な影響の大きさも十分に認識していなかった。防災行政に責任をもつ当院(保安院)の意見、考え方を十分に確認せず、一方的に防災指針について改定の検討を開始したことは、貴課の不注意と言わざるを得ず、誠に遺憾である
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■ことば
◇原子力防災指針
 原子力事故に対応し国や自治体が策定する防災計画の前提。福島第1原発事故を受けて原子力安全委員会が見直し作業を進めており、PAZとUPZを設定する国際基準を導入する予定。放射性物質が大量放出されるような重大事故が起きた場合、UPZ内の住民は放射線量に応じて避難や屋内退避などの被ばく低減策を求められる。


---保安院、原子力防災指針の改定に反対していた---
2012年3月15日20時26分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120315-OYT1T00934.htm

 内閣府原子力安全委員会が2006年の原子力防災指針の改定作業時に、原発事故発生時に住民が即時に避難する半径5キロ・メートルの区域(PAZ)の導入を検討しながら、経済産業省原子力安全・保安院の反対で断念していたことが15日わかった。
 PAZが導入されていれば、東京電力福島第一原発事故で、住民が迅速に避難できた可能性がある。
 安全委が公表した文書などによると、国際原子力機関が05年、PAZの導入を盛り込んだ新たな防災対策の考え方を示したため、安全委は06年3月に防災指針の見直しを開始した。だが、保安院は同4月、「国民の不安を増大する」と検討の凍結を申し入れた。
 安全委は、「防災体制の向上のため(に見直しは必要)」と拒否したが、保安院は同6月、「現状の防災体制に問題はない」と抗議する文書を送付。結果的に、安全委は導入を見送った。


---安全委の防災強化に保安院が反対 06年「社会的混乱招く」---
2012年3月15日 20時00分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012031501001921.html

 原子力安全委員会が2006年、原発事故に備えた防災対策重点区域を国際基準に合わせて拡大するよう検討を始めた直後、経産省原子力安全・保安院が「社会的混乱を招き、国民の不安を増大させる恐れがある」として、検討凍結を申し入れていたことが15日、分かった。
 安全委がこの年、重点区域の拡大を検討したものの見送っていたことは既に判明していたが、保安院の強い抗議を受けて断念に追い込まれていたことが明らかになった。見直していれば、東電福島原発事故で住民避難の混乱軽減などにつながった可能性がある。
 安全委は同日、保安院とのやりとりを記した文書や電子メールを公表した。
(共同)


---斜面にある全13原発、安全評価対象「完了」ゼロ---
2012.3.14 11:17
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120314/bsd1203141317006-n1.htm

 全国の原発のうち周辺に斜面のある13原発すべてで、斜面の安全評価が完了していないことが13日、経済産業省原子力安全・保安院や電力事業者への取材で分かった。保安院は平成18年に事業者に評価を指示しており、評価に5年以上かかっていることになる。東日本大震災では、東京電力福島第1原発の敷地内の斜面で崖崩れが起きて送電用鉄塔が倒壊、外部から受電ができない事態になった。他原発でも崖崩れが起きる可能性は否定できず、専門家は「早急に対応を進めるべきだ」と指摘している。
 保安院などによると、斜面が近くにあり安全評価が必要なのは、全国18原発のうち13原発。このうち5原発は事業者が今も安全評価の途中で、7原発は事業者による安全評価は終えたが保安院が審査中。安全評価がすべて完了している原発はゼロだった。
 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は、保安院に安全評価を提出し、平成22年に「評価は妥当」とされたが、東日本大震災の影響で新たな地震の連動を考慮する必要が生じ、現在、再評価を行っている。
 福島第1原発も安全評価が終わらないまま東日本大震災で被災。本来は評価対象外の場所だったが、崖崩れが発生し、5、6号機に外部から電気を送る鉄塔が倒壊した。5、6号機はディーゼル発電機が水没を免れたため原子炉の冷却は維持できたものの、1~4号機のような深刻な事態に至った可能性もあった。

 安全評価が行われていない状況について、「保安院が他の評価項目を審査するのを待っていた」(各事業者)、「新潟県中越沖地震(19年)の対応で手が回らなかった」(保安院)とするが、保安院の指示から5年が経過し、津波と同様に「地震随伴事象」とされる崖崩れの評価は、事実上「後回し」にされてきた。
 東日本大震災を受けて保安院は現在、複数の活断層の連動の再検討を事業者に求めている。
 今後、想定される地震の最大の揺れ(基準地震動)が変わる可能性もあり、安全評価を再びやり直す必要が生じれば、斜面の安全性確認はさらに遅れる恐れも出てくる。
 日本原子力学会の沢田隆副会長(原子力安全工学)は「津波評価の見直しができず事故を迎えた福島第1原発の二の舞いになりかねない。弱点になりそうな斜面は早急に対策を進める必要がある」と指摘している。

【用語解説】斜面の安全評価 地震による崖崩れで原子炉建屋などが損傷する可能性があるため、原発施設から50メートル以内か、斜面の高さの1.4倍以内の距離に施設がある斜面について、安全評価が義務づけられている。平成18年の耐震指針改定を受け再評価が指示された。

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