2012年10月20日土曜日

幹細胞で捏造

幹細胞の捏造がまた発生した。
論文を利用して、発表者とマスメディアが売名行為。
マスメディアの多くが、売り込まれた記事を捏造関係者に確認し、正しい
記事と判断したようだ。読売新聞の元関係者は、経験不足と検証方法の
問題と言うが、記者は、以前から、捏造者と関係のもよう。
結局、また発生するのだろう。
幹細胞の捏造を報道したマスメディアは、科学系の記者が担当している
はずだが、再生医療にまったく知識がないのだろうか。
記者会見を見ても、根本的な医療知識ではなく、肩書きを証明できるもの
があるかないかと言うレベル。

虚血性心筋症にiPS細胞を注入とのことだが、
・iPS細胞を注入し、心筋や血管の細胞を再製しても、冠動脈の血流が正常
 に戻るとは思えない。その検証はしたのか
・肝臓移植し、免疫抑制剤を使っている患者へのアジュバントの影響は
 どうやって検証したのか
・肝臓ガン発症者の肝臓から作成したiPS細胞を心臓に注入した際、心臓と
 血液を経由して、ガン細胞が、体中に転移する可能性があるが、安全性の
 検証はしたのか
等の質問はないのだろうか。
iPS細胞は、臓器移植とは異なるため、現在は、細胞レベルの再生しかでき
ないと思う。

論文を妄信する報道が多いが、非常識、異端とされる論文は多いし、持ち
回りで論文発表する機関もあるから、やっつけ仕事と思わせる論文も多い。
論文は引用されたことで、評価されると言われるが、評価も人もそれぞれ。
一般的に、指導者が評価する場合が多い。
「こういう論文内容は、恥ずかしいから、発表しないようにしましょう」
と指導をする場合が多いようだ。
同じ機関から、互いを否定する論文を発表することもあり、政治がなければ
それが普通。
スポンサーを非難する論文の発表は難しいだろう。

ES細胞(黄禹錫)とiPS細胞(森口尚史)の捏造は、似て非なるものと思う。
黄禹錫の捏造は国際的に影響したが、解雇された森口尚史は日本国内の
一部だけで影響。それも肩書きが役立つ東大への影響のみか。

ES細胞とiPS細胞
Geron ES細胞臨床試験中止
iPS細胞 脊髄損傷治療検討へ
ES細胞臨床試験成功
幹細胞によるパーキンソン病治療に効果


---iPS臨床応用:東大、森口氏を懲戒解雇---
毎日新聞 2012年10月19日 13時10分(最終更新 10月19日 13時34分)
http://mainichi.jp/select/news/20121019k0000e040205000c.html

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)の臨床研究問題で、東京大は19日、医学部付属病院特任研究員の森口尚史(ひさし)氏(48)を同日付で懲戒解雇したと発表した。
 森口氏は当初、「iPS細胞から作った心筋細胞を重症の心不全患者に移植する手術を6人に実施した」と主張していたが、その後、5件は虚偽だったことを認めた。
 東大広報課によると、森口氏は学内調査に対しても同様の説明を繰り返したため、「少なくとも5件は虚偽発表であり、大学の名誉を著しく傷つけた」と判断した。森口氏は学内調査に対し「今後も東大や関係機関の調査に協力していく」と話しているという。
 磯田文雄・東大理事は「教職員としてあるまじき行為で厳正な措置をした。誠に遺憾。学術研究関係の調査は継続し、できる限り速やかに、事実を明らかにしていく」とのコメントを出した。
 森口氏を巡っては、過去に有名科学誌に投稿した論文についても肩書を偽ったり、盗用も指摘されている。人件費は特任研究員を務めた国のプロジェクトの研究費から支出されていた。東大と同大付属病院はそれぞれ調査組織を設け、森口氏の過去の業績などについて調べを続けている。【川辺康広、八田浩輔】


---過去にも捏造発覚「誤った成果主義」---
2012.10.15 22:10
http://sankei.jp.msn.com/science/news/121015/scn12101522120003-n1.htm

 研究成果やデータの捏造(ねつぞう)が発覚し、研究者倫理を問われた例は過去にもある。2002年、ナノテク分野で画期的な技術開発を行ったとされるドイツ人研究者に捏造が発覚。ノーベル賞の有力候補者だったため科学界に衝撃を与えた。同年には米国の名門研究所の研究チームが作り出したとする最も重い人工元素が捏造だったことも判明した。
 05年、韓国ソウル大教授の胚性幹細胞(ES細胞)論文の捏造が発覚した事件では再生医療の分野で一時研究が停滞するなどの影響も。国内では東邦大元准教授の医学系論文でデータ捏造の疑いが浮上。日本麻酔科学会は今年6月、少なくとも172本に不正があったとの調査結果を公表した。
 日大法学部の福田充教授(社会学)は問題の背景に「国や企業から資金提供を受け、メディアに成果をアピールすることが研究者の評価につながる誤った成果主義がある」と指摘する。


---iPS臨床問題:森口氏の肩書全て誤り…本紙掲載記事5本---
毎日新聞 2012年10月15日 21時11分
http://mainichi.jp/select/news/20121016k0000m040071000c.html

 毎日新聞は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞をつくり、世界で初めて心臓病患者に移植したとの主張の大半が虚偽だった森口尚史(ひさし)氏(48)に関して掲載した記事5本について、その経緯などを検証した。いずれも森口氏の肩書を「米ハーバード大」の「研究員」や「客員講師」としていたが、ハーバード大は「99年-00年の1カ月間、客員研究員だった」としており、少なくともこの点で記事に明らかな誤りがあった。
 記事は、▽09年7月9日朝刊「肝がん細胞からiPS細胞」▽09年9月2日朝刊「肝がん細胞大半を正常化」▽10年2月24日朝刊「薬品投与でiPS細胞」▽12年2月22日朝刊「肝臓がん薬に糖尿病薬」▽12年8月4日朝刊「卵巣凍結でがん治療後妊娠」。これらの記事は計3人の記者が執筆していた。検証は、記者への聞き取りのほか、学会発表や科学誌への掲載の有無などを確認する形で行った。
 いずれも端緒は、森口氏からの電話やメールによる取材の依頼だった。09年の記事2本は、海外の学会で「発表予定」の段階の内容だった。当時森口氏に発表したことを確認したが、15日現在、科学誌に掲載されたことが確認できたのは、7月の記事の一部だけだった。
 10年の記事は、森口氏が都内で開催された学会で口頭発表したのを記者が会場で取材していた。12年2月の記事は、科学誌に掲載された内容を紹介したもの。同8月の記事は科学誌を明記していないが、既に公表された科学誌の内容を紹介していた。
 森口氏の名刺には「ハーバード大」と明記したものもあった。既に科学誌に載った森口氏の論文にもハーバード大所属と紹介されたものがあり、記者たちはこれらを信用し、ハーバード大に確認していなかった。
 一方で記者2人は、森口氏の英会話力から、「ハーバード大を研究拠点にしている」との説明に疑問を感じていた。うち1人は、森口氏を知る研究者から「簡単に信用しない方がよい」と忠告されたことがあった。
 今回のiPS細胞の臨床研究問題では、この3人の記者のうちの2人に、森口氏から別々に「売り込み」があったが、いずれも内容が疑われ、毎日新聞は記事にしなかった。この他にも、森口氏から取材依頼がありながら、「内容が信用できない」「内容が専門的すぎて、一般の新聞向けでない」などと判断して記事化しなかった情報が少なくとも3件あった。


---<おわび>iPS初の臨床応用の記事について---
2012.10.14 01:27
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121014/crm12101401340001-n1.htm

 日本人研究者の森口尚史氏が、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞を作り、心不全患者6人に移植する治療を実施したとする記事を11日午後0時36分に掲載しました。
 しかし、森口氏が治療を行ったとする米マサチューセッツ総合病院が12日(現地時間)、iPS細胞を使った治療や承認申請が提出されていないなど、森口氏の主張を全面的に否定する声明を発表。森口氏本人も同日、産経新聞記者らに治療の有無や経緯を明確に説明できませんでした。
 森口氏はこれまでも米国で治療を行ったことを裏付ける旅券の渡航記録の提示を報道陣に拒否してきました。森口氏の「ハーバード大客員講師」の肩書も大学側が否定するなど、森口氏の説明は著しく信憑(しんぴょう)性に欠けており、産経新聞は事実関係そのものに誤りがあるとの判断に至りました。
 問題の森口氏の「研究成果」は読売新聞が最初に報じ、共同通信社も配信しました。産経新聞も森口氏本人と直接接触ができない段階で、今回の「研究」について森口氏とやりとりがあった国内の研究者への電話取材で「(読売新聞報道の)事実関係はあっている」との説明を受け、記事を掲載しました。事実関係の確認をさらに行うべきでした。11日の記事が誤った報道になったことをおわびします。


--- 森口氏の肝炎研究、実験場所など疑問 本社10年報道---
2012/10/14 0:58
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1303D_T11C12A0CR8000/

 「iPS細胞から心筋を作り、患者に移植した」との主張に疑義が相次いでいる森口尚史氏について、日本経済新聞社は2010年6月2日付の日経産業新聞に「ハーバード大研究員ら C型肝炎治療 副作用少なく iPS細胞活用」との記事を掲載しました。東京医科歯科大がこの記事について「学内でこのような実験や研究が行われた事実はない」と12日表明したため、本社が報道の経緯の検証を始めたところ、いくつかの疑問点が浮かんできました。
 この記事は、同年4月15日、森口氏から日経の記者に電話をかけてきたのが取材のきっかけでした。電子メールなどでのやり取りを経て同月26日、記者が東大病院で森口氏に面会して取材しました。
 森口氏から示された2件の研究成果のうちC型肝炎の治療法に関する研究成果については既に論文が米肝臓学会誌に10年1月に発表されていたことなどを踏まえ、森口氏と医科歯科大の共同研究の成果として報じました。
 医科歯科大が学内での実験を否定したことで、森口氏がどこで、どのような体制を組んで実験を実施したのかとの疑問が生じます。
 13日の本社記者の電話取材に対し、森口氏は「実験はすべて米国で行っており、過去の論文にうそはない」と主張しましたが、米国で必要な実験要員をどう確保しているかなどの質問には答えませんでした。
 一方、論文の共著者とされた医科歯科大の佐藤千史教授は12日の記者会見で「論文の整合性の確認や実験データが正しく出されているかなどの相談を受けている。共著者として研究に関与しているという認識はある」と話しています。
 本社は実験の有無とともに、もう一人の共著者の認識や、専門家の評価など、記事の信ぴょう性について、さらに調べます。
 これまでの調査で、森口氏の研究成果に関する記事は10年6月の記事も含め、02年5月から12年8月までの間、日本経済新聞に8本、日経産業新聞に4本の記事を掲載したことを確認しました。 このうち、森口氏の論文が専門家の審査のある海外の科学誌や学会誌などに掲載された後や、国内外での学会発表の後に記事にしたものが6本。記事掲載後に論文が発表されたのが4本ありました。
 残り2本のうち1本は統計的な分析。もう1本は研究成果をまとめた記事でした。
 研究成果は、ほとんどのケースで森口氏側から医療・バイオ分野を担当する記者に電子メールなどで情報提供があり、その後の本人の取材を経て記事を掲載していました。
 森口氏の研究に対する疑問の声が多方面から上がり、発言の信ぴょう性も揺らいでいることを踏まえ、本社は12本の記事の検証を今後も続けていきます。


---徹底検証を続けます…読売新聞東京本社編集局長---
2012年10月13日07時08分  読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121013-OYT1T00136.htm?from=popin

 今回の事態を招いたことに対し、読者の皆さまに深くお詫(わ)びいたします。
 読売新聞は今月11日朝刊1面に、米ハーバード大の日本人研究者らがiPS細胞から作った心筋細胞を重症の心不全患者に移植したという記事を掲載しました。
 京都大の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まった直後で、難治の病に苦しむ患者さんにとって「夢の治療」を身近に感じられる記事だったに違いありません。本社には、読者の方から「心強く勇気付けられた」という声も届きました。
 しかし、「初の臨床応用」の朗報に疑義が生じました。自ら本紙記者に売り込んできた東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」を称する森口氏は、口頭での発表を予定していた日、国際会議の会場に姿を現しませんでした。また、ハーバード大も、手術を実施したとされた病院も、移植手術を否定し、論文の共同執筆者に名を連ねる研究者も、論文の存在やその内容を知らないなどと答えました。
 「事実だ」と主張し続ける森口氏の説明は客観的な根拠がなく、説明もまったく要領を得ません。
 私たちはそれを見抜けなかった取材の甘さを率直に反省し、記者の専門知識をさらに高める努力をしていきます。
 本紙は過去にも森口氏の記事を取り上げています。そのうちの2010年5月の記事について東京医科歯科大が12日、同大での実験や研究を否定しました。ゆゆしき事態であると認識しています。
 iPS細胞の臨床応用の実現に大きな希望を抱いた患者さん、こうした患者さんを救うために日々、地道な研究を積み重ねている多くの研究者の皆さんの気持ちに報いるためにも、徹底的な検証作業を続けていきます。


---iPS移植“講師”に疑惑急浮上 学会に姿見せず…ハーバード大も関係否定---
2012.10.12
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20121012/dms1210121220016-n1.htm

 重症心不全の患者の肝臓から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作成、心筋細胞に成長させて移植する治療を今年6人の患者に実施したとしていた米ハーバード大客員講師と名乗る森口尚史氏(48)に疑問の声が挙がっている。事実ならiPS細胞を使った世界初の臨床応用だが、研究者は「iPS細胞かどうか不明」と指摘。ハーバード大も森口氏との関係を否定した。
 森口氏は臨床応用を発表するとしていた11日の米トランスレーショナル幹細胞学会の会場に姿を見せなかった。
 同学会は、ニューヨークで開催中で、主催者側は森口氏の治療内容に関するポスター発表展示を撤去し、適正さに対する疑問がハーバード大から寄せられたと説明した。
 また、ハーバード大と米マサチューセッツ総合病院は同日、「森口氏に関連した治験が承認されたことはない。現在、両機関とも森口氏と関係はない」との声明を発表。正規の手続きを経た臨床応用が行われたことを否定した。
 森口氏によると、iPS細胞を移植したとする6人のうち、2月に初の移植を受けた34歳の米国人男性は回復し、現状では異常は出ていないなどとしている。
 この男性は2009年2月に肝臓がんのため肝臓移植を受けたが、心臓のポンプ機能が落ちる虚血性心筋症を発症。摘出後の肝臓組織からiPS細胞を作製、弱った心臓の約30カ所に特殊な注射器で注入したという。
 京都大の山中伸弥教授が開発した手法は4種類の遺伝子を入れるものだが、それを改良したとしている。
 iPS細胞を使った重症心不全の治療を研究している大阪大の澤芳樹教授は「今回の研究はiPS細胞を名乗るが、肝臓の前駆細胞は心筋にも分化しうる幹細胞。移植をしても(心筋への分化は)起こり得る」と疑問を投げかける。患者の回復も、その前に行ったバイパス手術の効果だった可能性があると見る。
 英科学誌「ネイチャー」の姉妹誌「ネイチャープロトコルズ」に近く論文が掲載されるとの報道もあったが、出版元の日本法人は「英国の本部に問い合わせたが『そうした論文は見当たらない』と返答があった」と明かした。
 ハーバード大は、森口氏が1999年11月末~2000年初めにかけ1カ月ほど在籍したが、その後の関わりはないとし、森口氏は共同通信の電話取材に「ハーバード大に所属している。証明書類は日本に置いてある」と話している。
 森口氏は、「東大病院の特任研究員」(東大広報)として在籍。東京医科歯科大で看護学を学び卒業。医師の免許は持っていないという。
 森口氏に関する報道は、11日付の読売新聞朝刊が1面トップと3面で掲載し、同日付の夕刊でも〈本紙のインタビューに応じ〉とし、1面などで詳報した。

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