2012年11月19日月曜日

出生前診断ビジネス立上げへ

新型出生前診断は高精度で簡便、安価。
 妊婦の採血だけで胎児にダウン症など染色体の異常があるかどうか高い
精度でわかる新型出生前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は、
東京都内で公開シンポジウムを開き、約280人が参加した。

公開シンポジウム
・産科医、小児科医、遺伝診療に関わる看護師、カウンセラー、
 ダウン症の当事者団体らが登壇。
・導入にあたっての問題点などを議論。
・日産婦はシンポでの意見を踏まえ、12月中に、検査前後の遺伝カウンセ
 リング体制など実施に向けた指針を策定。

出生前診断ビジネスが立ち上がりそうだ。
優生学が浸透する国では、率先して行われて、宗教色が強い国では、否定
的な政策が行われる。
日本の場合、シーケノム社の検査薬キャンペーンのようだ。

出生前診断は、高齢者出産対象と言うが、若年層でも遺伝子保有者はいる。
報道を見る限り、検査代を支払える人のみ対象となりそうだ。
将来、保険が適用されれば、高齢者医療費の高負担に加え、若年層の医療
費の負担増を避けたいのかもしれない。
検査するのもしないのも選択の自由は必要だろう。

「たんぱく質でできた人間に心はない」と言う言葉を久しぶりに聞いたが、
この言葉には、「優生思想的合理主義(?)」ともとれる思想で、「優先すべ
きは人間の命」と言いながら、つきつめると、「医者以外の人間はいらな
い」と言う意味になる。
「たんぱく質でできた人間に心はない」とテレビで発表する医者は、患者に
対して、「私がわざわざ直してあげている」と思っていそうだ。
「医は仁術なり」と言う言葉は、もう死語とあらためて思う。

シンポジウムは、医師、看護士、カウンセラ、当事者の多方面の関係者が
参加したが、指針を決めるのは、医者の集団。「人間は医者しかいらない」
と思っている一部の医者に当事者の気持ちがわかる指針が作れるのだろうか。

石原一門 金がかかるんだったら殺してしまえ
出生前診断 MaterniT21(+) test
出生前診断ビジネス


---採血だけでダウン症診断、年内に指針…日産婦---
2012年11月14日00時01分  読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20121113-OYT1T01168.htm

 妊婦の採血だけで胎児にダウン症など染色体の異常があるかどうか高い精度でわかる新型出生前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は13日、東京都内で公開シンポジウムを開き、約280人が参加した。
 産科医や小児科医、遺伝診療に関わる看護師やカウンセラーのほか、ダウン症の当事者団体らが登壇し、導入にあたっての問題点などを議論した。日産婦はシンポでの意見を踏まえ、12月中に、検査前後の遺伝カウンセリング体制など実施に向けた指針を策定する。
 新型診断を巡っては、今年8月、国立成育医療研究センターなどが検査を実施するための共同研究組織を設立した。同組織に参加する6施設が既に各医療機関の倫理委員会の承認を受け、8施設が申請中であることがわかった。指針の策定後、高齢妊婦などを対象に検査を実施する。


---クローズアップ2012:新型出生前診断、公開シンポ 「命の選別」賛否交錯 ルール作り、難航も---
毎日新聞 2012年11月14日 東京朝刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20121114ddm003040108000c.html

 妊婦の血液から高精度で胎児の染色体異常がわかる新型出生前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は13日、東京都内で公開シンポジウムを開催。産婦人科医や小児科医、遺伝カウンセリングの専門家、障害のある人たちが、導入に伴う課題を議論した。参加者からは、採血だけで診断できる手軽なイメージの先行、結果次第で妊婦が人工妊娠中絶を選ぶ可能性から「命の選別」を懸念する声が上がった。【斎藤広子、久野華代、五味香織】
 「妻が高齢妊娠している。早く開始してほしい」「慌ただしく進みすぎている。見切り発車ではないのか」「海外の企業に遺伝情報を渡すことは危険だ」。約400人が集まったシンポジウムの会場では、賛否の声が交錯した。
 新型出生前診断は妊婦の採血だけで、頻度が高い染色体異常について判別する。昨年10月に米国で開始されたのを皮切りに、海外の複数の遺伝子検査会社が参入、アジアや欧州でも広まる。
 出生前診断に関心の高い国内の大学病院などの医師らは今夏、日本でこの検査が導入された際に、採血だけの手軽さから予期せぬ結果に思い悩む妊婦が増えることを懸念。一般の施設で導入される前に、この検査を受けた妊婦への遺伝カウンセリングのあり方を確立する必要があると、共同研究の枠組みを作った。現在、国立成育医療研究センターなど15施設が共同研究に参加している。当初は9月から、臨床研究の一環として一部施設が米シーケノム社の検査を実際に妊婦に行う計画をしていたが、日産婦の幹部らがストップをかけた。まず先に、日産婦が指針を提示し、共同研究の参加施設はその指針に従うように求めたのだ。
 日産婦は10月、日本小児科学会や日本人類遺伝学会とともに指針作成のための検討委員会を設置。シンポの意見などを踏まえ、12月中旬の理事会までに指針案を作成する。


---「妊婦への説明重要」=新型出生前診断でシンポ-産婦人科学会---
2012/11/13-21:37
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012111300836

 妊婦の血液から、ダウン症など胎児の染色体異常の有無を高い精度で調べる新型の出生前診断について、日本産科婦人科学会は13日、東京都内で公開シンポジウムを開き、診断の在り方について討論した。参加者からは、妊婦への適切な説明が必要だとの指摘が相次いだ。同学会は議論の内容を踏まえ、12月にもカウンセリング体制などを定めた指針を公表する。
 シンポジウムでは、臨床研究として診断を始める国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の医師が研究計画を報告。小児科医やカウンセラーは、妊婦が検査結果を誤解したり、検査を受けた後に不安を抱いたりする恐れがあるとして、適切なカウンセリングが必要と指摘した。また、異常が分かった後に出産を決めた妊婦への支援の必要性も訴えた。


---「新型出生前検査」 佐藤孝道氏、関沢明彦氏---
2012.11.2 07:29
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121102/bdy12110207380000-n1.htm

 新型の出生前検査の臨床研究を、一部の医療機関で作るグループが計画している。妊婦の血液を採取し、血液のなかのDNA断片を検査することで胎児がダウン症候群など特定の染色体異常かどうかを調べる検査だ。採血で済むため負担が軽いとして妊婦の関心が高い一方、安易に検査を受ける人が増えるという声も。元聖路加国際病院女性総合診療部部長の佐藤孝道医師と、臨床研究グループの発起人の一人で昭和大学医学部の関沢明彦准教授に見解を聞いた。(油原聡子)

≪佐藤孝道氏≫
「確定」でなく不安増す
●ニーズあるか疑問
--新型の出生前検査についての問い合わせが殺到している
 「検査についての正確な情報が伝えられていない。検査の精度は99%という報道がされている。99%という数字によってまるで確定検査のようにとらえられているが、これは確定検査ではない。陽性と出た場合は、絨毛(じゅうもう)検査や羊水検査が必要になる。確定検査でないことを理解してもなお、今ほどのニーズがあるかは疑問だ。99%という数字も、検査会社が胎児にダウン症候群があるかどうか、事前に分かっている妊婦を意図的に選択して検討した結果だ。検査結果が陽性の場合、本当に患者である確率を陽性的中率という。意図的に選択された集団ではなく、一般の妊婦で検査した場合の陽性的中率は50%程度となる計算だ」
--採血という母体に負担の少ない方法で検査が行えることを評価する意見もある
 「体に負担の少ない検査だが、母子に優しい出生前検査は存在しない。検査の結果は、安心できるものとはかぎらない。子供の異常の可能性という結果に、妊婦はものすごく不安になる。この検査は妊娠10週以降でできるが、羊水検査ができるのは15週から。10週ごろから可能な絨毛検査ができる施設はほとんどない。陽性が出たら羊水検査の結果が出るまでの間、長くて2カ月、大きなストレスにさらされる。確定診断を受ける前に中絶を決断する人が出る可能性もある。高齢や超音波検査で異常があり不安が高まっている妊婦が、さらに確定検査ではないこの検査を受けることで不安が一層高まる可能性も考えなければならない」
--日本ダウン症協会は、日本産科婦人科学会に検査が一般化しないよう要望書を提出した
 「今の状況では、ダウン症候群の子供は自分が社会的にいらない人間だということが議論されているように思うだろう。最終的に産むかどうかはカップルが決めることだが、今までもこれからも、生まれてくるダウン症候群の子供はいる。その子供たちに、生まれてくれてありがとう、という社会からのメッセージがきちんと伝わることが必要だ」
●カウンセリング必要
--検査は万能ではない
 「ダウン症候群が赤ちゃんの異常のすべてのように思われがちだが、それは違う。心臓疾患とかいろんな病気や障害を持って生まれてくる可能性はある。検査に関する正確な情報を分かりやすく提供するのはもちろん、その前に不安のある妊婦やその家族に寄り添い、不安に根拠があるのか、不安解消にどんな方法があるのかを一緒に考える、そうしたカウンセリングが必要だ」

≪関沢明彦氏≫
妊婦への負担は少ない
○流産のリスクない
--新型出生前検査とは?
 「妊婦の血液を採取し、血液のなかのDNA断片を検査することで胎児がダウン症候群など特定の染色体異常かどうかを検査する。採血だけなので流産のリスクがないことが特徴だ」
--陽性の確率は?
 「臨床研究で使うシーケノム社の検査では、陽性の結果が出たときに実際に陽性である確率『陽性的中率』は80~98%程度と極めて高い。シーケノム社のデータは35歳以上や染色体異常の出産の既往歴がある場合などハイリスクの妊婦を検査して得られたもの。ただ、陽性的中率は集団における病気の罹患(りかん)率に左右される。染色体異常のリスクは年齢とともに上がるため、若年の一般妊婦での陽性的中率はもっと下がると考えられる。検査は妊娠10週以降に行うが、非確定検査であるため、確定診断には羊水検査が必要となる」
--臨床研究の目的は?
 「シーケノム社はアメリカで9割以上のシェアを占める。だが、同様の検査を行う企業はほかにもある。日本だけこの検査を拒絶し続けるのは現実的に無理だ。遺伝カウンセリング態勢の不十分な施設が個別に検査会社と契約し、混乱が生じる前に態勢づくりをしておく必要がある。態勢がしっかり整えば、日本に参入しようとする企業もそれに従わざるを得なくなるだろう。遺伝カウンセリングがしっかりできるところを中心にみんなで考える時間を置くために臨床研究を計画した。半年や1年をかけ、どんなカウンセリングが必要なのかなどを研究する」
--検査対象を35歳以上で、染色体異常のハイリスクの妊婦に限定したのはなぜか
 「昭和大学にも多くの問い合わせが寄せられ、1週間で1千件を超えた。34歳以下だが受けたいという声もあった。だが、一般の妊婦のデータはまだなく、受け入れは難しい」
○不必要な検査減らす
--安易に検査を受けて、中絶が増えるとの批判がある
 「臨床研究の参加施設は、カウンセリング態勢が整っているという基準を満たし、しっかりと妊婦の支援ができる。この検査は陰性という結果が出たら実際に陰性である『陰性的中率』が極めて高い。これまで確定診断には流産の可能性が300人に1人とされる羊水検査を受けていた。だが、実際に異常が出る確率は約2%。98%に検査が必要なかったことになる。新型検査で不必要な羊水検査を減らし、検査による流産を減らせる。母体血清マーカー検査や超音波検査で染色体異常のリスクを指摘された妊婦が、強い不安から羊水検査に進む前に中絶を選ぶケースを減らすことも可能だろう」

【プロフィル】佐藤孝道
 さとう・こうどう 昭和20年、香川県生まれ。67歳。東京大学医学部卒。同大学講師、虎の門病院産婦人科部長を経て、聖路加国際病院女性総合診療部部長、遺伝診療部部長を務める。著書に、「産婦人科手術指針」「出生前診断」「遺伝カウンセリングワークブック」などがある。

【プロフィル】関沢明彦
 せきざわ・あきひこ 昭和39年、新潟県生まれ。48歳。昭和大学医学部卒。米国タフツ大学ニューイングランド・メディカルセンターを経て、現在は、昭和大学医学部産婦人科学教室准教授。専門は周産期学。新型出生前検査の臨床研究のグループ発起人の一人で、世話人を務める。

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